Side JM
シャワーを浴びてふたり、ベッドに横たわる。ジョングクが向かい合わせに寝転がった僕の髪を撫でてくれていた。
「今日すごく…可愛かった…」
ジョングクが先ほどのことを思い出すようにぽつりと呟くから、僕は恥ずかしくなった。
「いつもかわいいだろ!」
恥ずかしいのをかき消したくて、わざとジョングクの肩を押す。ジョングクはふふ、と微笑んだ。
「そうだね。でも…あの下着…やらしかったなあ」
言葉とは裏腹に爽やかに笑うジョングクが愛しい。ジョングクは僕に顔を寄せて、耳元で囁いた。
「また僕のために着てくれますか?」
こんな笑顔で言われたら、断るなんてできないだろ…
僕がこくりと頷くと、ジョングクは嬉しそうに笑った。僕を抱き寄せて、
「僕だけだからね?」
と念を押すように首を傾げて言うと、思い出したように言った。
「明日はもう着ないよね?もう僕の前だけにして下さい」
「うん…」
ジョングクは僕をぎゅっと抱きしめた。
…思ったより恥ずかしかったけど、
思ったより「効果」があったなあ…
僕は「次はいつ着てあげよう」と考えながらジョングクの腕の中で眠りに落ちた。
Side JK
次の日は公演だったが、公演の終わった後も僕たちは抱き合った。一度抱き合ってしまうと、なぜここ数日間そうせずにいられたのかわからないくらいで、僕らは激しく交わった。その次の日のスケジュールは、夕方から取材を兼ねて地元の記者を招いた軽い立食パーティーだけだと聞いていたからだ。
その次の日、ジミニヒョンとホテルのバンケットルームに行くと、すでにパーティの準備が整っていた。記者さん達がたくさん来ているようだ。その中に僕は歓迎できない顔を見つけた。一昨日のクォンさんだ。
「昨日の公演、すごくよかったよ!」
クォンさんはジミニヒョンを見るや否や近づいてきて握手を求めた。ジミニヒョンは嬉しそうに笑って僕はまたやきもきした。
…そんな可愛く微笑まなくたっていいのに…
クォンさんは僕とも握手すると、ジミニヒョンの肩を抱いて、パーティ会場の一角にあるバーカウンターを指差した。
「ジミナ、お酒飲むの好きだって言ってただろう?作ってもらえるから行こう」
「あ…でも」
「英語なら大丈夫、私が注文してあげる」
クォンさんはジミニヒョンの肩を抱いたまま、バーカウンターの方へ歩いて行く。
な…
クォンさんの大胆さに僕があっけにとられていると、後ろから声が聞こえた。
「ジョングガ!紹介したいから、おいで」
ナムジュニヒョンが数名の見知らぬ人と共に立ち僕を手招きした。僕はジミニヒョンが気になってちらりと2人の歩いていった方向を見た。2人はバーカウンターの前でメニューを見ていた。とりあえず、体は離れているようだったので僕は少し安心した。
大丈夫、だよね…
今日はあの下 着 も付けてないし…
僕はジミニヒョン達に背を向け、ナムジュニヒョンがいる方へ向かって行った。