*BL妄想(ジョングク×ジミン)です
   苦手な方は閲覧ご注意ください

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*第1話はこちら






























Side JK








シャワールームで抱き合った後、2人でルームサービスの食事を取った。お腹がふくれて眠くなるかと思いきや、お酒を飲んだジミニヒョンが今夜のステージを思い出して涙ぐむものだから、僕はまたその姿にやられてしまった。


泣いているジミニヒョンは儚くて、きつく抱いていないとどこかに行ってしまうんじゃないか、という思いがわいてくる。そんな漠とした不安を打ち消したくて、僕は今度はベ  ッドで、激しくジミニヒョンを抱  いた。アメリカ最後の夜ということもあったせいか、ジミニヒョンもいつもより燃えてくれたような気がする。「泣いた顔、他の人に見せないでね」と何度も囁くと、ジミニヒョンはその度に微笑んで「もう泣かないよ」と言った。











次の日、朝日が昇ってかなり経ってからジミニヒョンは目覚めた。そして、首のあたりをさすりながら、「なんか、痛い…」と呟いた。


ジミニヒョンはぎりぎりまで痛みを我慢するから、そう口にするときは、相当痛いときだと僕らメンバーは知っている。


「お医者様、見てもらう?その方がいいよ」


うなじに触れながら、ジミニヒョンの顔を窺う。痛いのか、ジミニヒョンが顔をしかめているのを見て僕は言った。


「僕、部屋に戻るから、早くお医者様呼ぼ?」


ジミニヒョンは一瞬僕を見て頷いた後、「ごめん」と呟いた。ジミニヒョンはメンバーの皆に僕らの関係が知られるのをよしとしていない。ジミニヒョンいわく「7人でずっといたいから」らしい。わからなくはなかった。僕らのことを皆が知ったら、優しいあの人達はきっと僕らに知られぬよう気を遣いはじめるだろうとジミニヒョンは思っているのだ。


でも僕は、どちらかと言うと、きちんと言いたかった。あの愛しい5人のヒョン達に隠し事をするのは性に合わないし、何より、バカみたいだけど、少し自慢したい気持ちもあったのだ。



僕が、ヒョン達が大好きなこの人の恋人なんだよ?って…









僕が部屋を出た後、ジミニヒョンはすぐに診察を受けることになった。結果はドクターストップ。数日間安静にするように、ということだった。僕らはその後すぐにヨーロッパに飛んだが、ジミニヒョンはいくつかの予定に、万全の状態では臨めなかった。






暗い顔で俯き、涙を滲ませるジミニヒョンを見て、僕はジミニヒョンには告げなかったけれど、密かに猛省した。


あの日、あんな何回も僕が抱いたりしなければ、あんな顔させずに済んだのかもしれない。「泣いた顔を見せないでね」などと言っておいて、泣かせてしまうなんて。


僕は、ヨーロッパの公演が終わり、韓国へ帰るまでは、夜を一人で過ごそうと固く心に決めた。