ビレッジがなぜ始まったのか。いまでも動機をはっきり覚えている。
ずっと遊びたかったのだ。
24時間ずっと。遊び相手はNMさん。
彼と24時間遊びたかった事が動機で、なぜか祖父の家に泊まったときに、
思いついた。
当時、我々は大学1回生の春休みで、本当に時間を持て余している感じだった。
彼は車を持っていたので、私は彼の実家の八尾から
狭山まではるばる迎えに来てもらったりしていた。
いつもちゃんと送ってくれるので、悪いなと思いつつ、ずっと遊ぶにはどうしたら
いいかと考えていた。
早速思いついたプランを彼に話した。一緒に住もう、その方がもっと遊べる。
彼は資金を貯めるために同じ予備校だった実家が営むI住建に短期バイトに行った。
私は家を決めるからと、何とも彼にとっては分の悪い状態になった。
でも彼は何も言わずに勤め上げ、その金を使ってビレッジを手に入れた。
「アートビレッジ105号室」のはじまりである。
ちなみに、初めて下見に行ったときは、臭く無かったのだ。
犬がいて、猫がいて、ニワトリがいるのどかな石川河川敷だったのだ。
庭?もあったし広そうなので決めたけれど、その時は臭くなかったのだ。
ビレッジには河川敷にかけた橋があって、その橋の真下に105号室があった。
河川敷は土手状になっていて、ビレッジの2階が本来の1階のようになっていた。
その橋と土手のせいで、105号室は冬の何ヶ月間、
朝の7時から5分ほどしか陽がささない部屋だった。
そんな部屋に4年も住むとは本当に思わなかった。
ただ、私が過ごした4年間はおそらく人生で最も楽しいときだったと思う。
その時、一緒に過ごした人たちにどうしたら感謝を伝えられるだろうかと
いつも思う。