転職希望者の皆様と日々お会いし、ご面談を重ねていると、いまだに「人材紹介への妄想」があるなと感じるときが多々あります。
多いものを2点ほど上げると、
①絶対に転職できる
②紹介利用し、エージェントに仲介してもらうと年収がUPする
というもの。
私の意見としては、「それは、貴方次第です」としか言いようがありません。
では1つづつご説明します。
【①絶対に転職できる】
実は、とても難しい質問なんです。
もちろん、転職相談にお越しいただいた皆さんが「幸せな転職」ができればいいなと思います。
もっというと、「幸せな就業」をしてもらいたいとも思います。
なので、以前にも書いたように「辞めない選択」もあるという前提で面談を行うこともあります。
ではなぜ、「絶対」が「妄想」なのかといいますと、採用するかしないかは、求人企業側が決めることだからです。
また、内定が出ても入社するかしないかはご本人が決めることですので、私個人的には、そこの意思決定にエージェントが介在してはいけないと感じています。
ですので、私は求人企業、求職者の双方に「採用しましょう」「入社しましょう」というような無理強いをしません。
皆さんが「考えて」「決める」ためのバックアップ・フォローはいくらでもします。
また、厳しい話ですが、大きくスキル・能力・経験が低い方や、仕事に対する考え方が稚拙な方は転職支援ができない場合もあります。
若いころや、日々の仕事に向き合ってこなかった方はツケがこういう時にやってきます。
もうご自身が変わる勇気をもってもらうしかないかもしれません。
【②紹介利用し、エージェントに仲介してもらうと年収がUPする】
これもありません。
結果として、年収がUPするケースはありますが、それは、エージェントが仲介したからではなく、その年収が「あなたの適正な年収」 だからであると考えています。
ちなみに、「年収」とは「人材としての市場価値」であり、とても客観的なものです。
これは上げようも下げようもありません。
給与UPは入社後に自分が頑張ってもぎ取るしかないんです。
なので「この方は年収〇〇〇万円欲しいといっています。上げてください」
といった交渉はまずやりません。
これをやりますと、内定が取り消されます。
【じゃあ、エージェントの役割は?】
じつは、とてもシンプルです
「様々な方法・手段で就業を支援する」
これだけだと思っています。
「転職」ではなく、「就業」です。辞めないで今の会社にいた方が良いケースであれば、その方向の支援をします。(もちろん、ご本人と話し合い、理解が得られた場合のみですが)
また、様々な手段というのは、レジュメの作成フォローや企業研究等の「外に向かうもの」だけでなく、ご自身のスキルや経験、思考・志向等の「内面的」部分を客観視して頂き、「素の自分を余さず」表現してもらうことではと考えています。
その結果として、
「自分が発揮できるフィールド」で
「適正な年収」
「適正な職位」
で就業・転職する事が出来てくるのではと考えています。
転職エージェントとしては、少々地味で物足りないかもしれませんが、これからの厳しい経済状況や業界の方向性を考えてみれば、こういうエージェントが少しくらいはいてもいいかなと思っています。
ちなみに、この思いが「素の私」かな?と思っています。