「デジタル認知症」ってご存じですか?
デジタルに弱い、いわゆるデジタル音痴ではありません。パソコンやスマホで何でも調べられるので、記憶する必要が無い。簡単な漢字が思い出せない、なんて症状が様々な方面で、随所に現れる症状のことです。
若者のデジタル依存症も問題なのですが、高齢者には色々な症状と複合して、体の変調にもつながるようです。(*1)私の場合、一番最初に電話番号を覚えなくなりました。暗算の範囲が狭くなってスマホに頼ってしまいます。そして、漢字です。
脳科学の進歩は目覚ましく、脳細胞は増えないとされていたのが、最近脳細胞は新生しており、それが記憶に関係しているとわかってきました。幼児の頃の記憶が無いのは、脳細胞が増えて、記憶のつながり(回路)を切るからと考えられています。大人になっても新たに脳細胞
が生まれたら、新たなつながりが必要になり、不必要な記憶の回路が断ち切られる。それが忘却の仕組だとわかってきました。(*2)
忘れる仕組がわかれば、忘れられないことでおこる病気、例えば恐怖の体験が心の傷としてフラッシュバックするPTSD(トラウマ)の記憶を断ち切り、直せる希望がでてきます(*3)
また、アルコール依存や毒物依存症はそれによる快楽体験が忘れられないことなので、その記憶を薄めることも出来るのでは無いかと期待されています。
今、人と接する際には、必ずマスク姿です。2年間もマスク越しの顔しか見ていないと、親しい人でもマスクに隠れた下の顔を忘れ、お茶を飲む際などに顔全体を見て、自分の記憶との差にギョ!としてしまいます。
更に、ギョッとしている自分の記憶にギョッとしてしまうのです。記憶が良くなる強力な薬の方こそ、早く開発して欲しい、と願うばかりです。
*1:本物の認知症につながるとも言われていますし、結局頼って使いすぎになり、目や睡眠障害、姿勢から頭痛やめまいなどの症状が起こるようです。
*2:海馬や扁桃体という小さな部位で統合されたり、呼び戻して編集されたりするのですが、許容量に限界があるため、新たな記憶が入って来たら、上書きされていくというイメージでしょうか。
必要な記憶だけ、「エピソード記憶」として大脳に送られ長期保存されると言うことです。
*3:アルツハイマー治療薬が効くという治験が始まっています。記憶を取り戻すためのアルツハイマーの治療薬が、忘却にも使えるとは、逆転の発想ですね。神経の新生を促せば、新たな記憶が出来るし、古い記憶を忘れることにもつながると言う訳です。




