世の中の科学技術の進歩は留まりません。ITの進歩には、私も私の国もついて行けてないようです。コロナの制圧を見ても、隣国はITによる個人管理、欧米は科学によるワクチンで押さえつつあります。一方私たちは、14世紀以来の古典的感染症対策に汲々として、次の一手が他国頼り。


 医療は悲鳴、私たちはひたすら我慢。我慢の喪が明けたら飛び出したくもなります。


 飛び出したと言えば宇宙。野口さんらと交代で船長の星出さんが宇宙ステーションで活躍中です。その宇宙滞在で注目を集めているのが、日本の宇宙食。若狭の高校生が開発したサバ缶も話題になりました。食事は、半年もあの狭い空間で過ごす際の楽しみ、快適性の大きな要素です。(*1)


 この分野での科学の進歩は、3Dのフードプリンターの開発です。プリンターカートリッジに乾燥タンパク質、脂肪や香料などをセットしたら、なんとピザなど、料理となって出力されるというものです。(*2)


 コロナ過で、昼食難民なんて言われるほど食堂が減っているいま、一家に一台なんてことになるかも知れません。しかし、培養肉や代替肉など食品科学がいくら進んでも、夕食の孤食化がいくら進んでも、みんなが集う食堂やレストランで食事する価値は残るでしょう。(*3)

 

 そもそも弱者であった人類は、襲われるリスクが多いその場で食べずに、食べ物を持ち帰る過程(一杯持つために手を使った)で2足歩行になったと言うのが通説です。それが家族の原点であり、みんなで食べるというのは、社会化する人類史そのものなのです。
 

 人類史に習って、時々帰宅途中で食材を買って帰りますが、家ではテイクアウト弁当が並んでいます。実はこの春、三十数年振りにキッチンを入れ替えたんですが、毎日テイクアウト弁当。ナント、今まで私の役割だったキッチン掃除をして、ピカピカに磨きあげ、汚すと叱られるんです。果たして喜ぶべきか、悲しむべきか・・?


*1:この頃普通食に近い食事が取れているそうです。日本食は人気があり、日清が開発したラーメンが有名です。70度前後のお湯で美味しく食べられ、無重力で飛び散らないよう粘性があるので、高齢者に危なくなく、寝たきりでも食べられると、宇宙食は様々な可能性を秘めています。


*2:NASAが多額の開発助成金を出しています。飛行士の好みに特化できるし、1kgの宇宙食の運搬に100万円かかっているのが、乾燥素材で持ち込めれば安価になる可能性もあります。料理が誰でもどこでも作れると言うことは、被災地や難民キャンプなどでも役立つでしょう。


*3:培養肉;牛など動物の細胞を培養して作った肉。代替え肉;植物由来の肉。実は牛はゲップでメタンを排出しており、その量が半端では無く、CO2の23倍の温室効果も相まって、温暖化への影響が14%に登るという計算もあります。その点からも欧米では実用化に入っています。