大内宿

 

五色沼      旅行期間中ズーと雨で、磐梯山は一度も姿を現さず

 

もちっこミートとお酒のメニュー

会津若松で出会った、感動的に美味しかった「もちっこミート」 (再現版はその(1)参照)

お酒も負けずに美味しかった。特に栄川(えいせん)は安くてうまい酒でした。

 

 会津 鶴ヶ城

 

ちょうどこのコラムを書いているとき、ロケットが日本列島を飛び越えました。

北朝鮮の挑発が止まらず、料理どころではない、なんて言わずにお付き合い下さい。万一、ことが勃発したらまともに食事は取れなくなるでしょう。

 

平時の食事は「楽しみ」の一つです。

そもそも、一日3食x365日で一年間では1095食。あと10年としたら、1万回。10年で一万回も楽しめるものが他にあるでしょうか。変化を付ければ結構楽しめるのです。

 

例えば、たった1週間=21食を我慢して同じものを食べろ、と言っても出来ないようです。
以前にも書きましたが、自衛隊が被災地で提供する食事は、栄養価が考えられた、効率上の問題から、おなじメニューなのだそうです。はじめは有り難がっていた皆さんも、4日目頃から自ら工夫して自炊を始めるとのこと。自立を促すこの方法は、いかに人は飽きやすいかを逆手に取ったものです。


今回は「会津」から「尾瀬」に行ったのですが、調べていると、計画段階から何か様子がおかしい。先ず本屋に「尾瀬」のガイドブックが置いてないのです。バスの時間などもあやふやで、お盆はもうオフなのかな?と予測しつつ「尾瀬」最寄りのペンションに宿泊したのです。そこのオーナーから初めて真相を聞くことが出来ました。

 

   

                        尾瀬の花々


そもそも「尾瀬」ブームは去って昔の状態に戻ったとの事。ブームの頃は尾瀬の山小屋は定員の2倍以上宿泊客があり(*1)、山小屋のオーナーは、半年で稼いでオフシーズンになると家族で毎年ハワイに移り住む方や、自家用ヘリまで持つ方もおられたと述懐されていました。飽きが来たのでしょうか。若い人たちは尾瀬の名称すら知らないようです。

 

誰もいない尾瀬は素晴らしい! でも少し寂しくもあります。


感動は回数の2乗に反比例するという事も、以前書いたことがあります。例えば、ディズニーやUSJなどのアトラクションに大いに感動した。そこで再度に訪れたとき、その感動は初回の1/2では無く1/4になると言う意味です。飽きることと大いに連動しています。
そこでテーマパークなどでは、常に施設を更新しており、少し違った一面を見つけ出す喜びや、新たな発見を体現するなど、興味が途切れることがないよう努力しているのです。(*2)


食に話を戻すと、今ホテルはビュッフェスタイルが主になっています。テーマパークと同様に質と量があれば、飽きませんが、旅行の間中ビュッフェスタイルではわくわく感は生れません。それでもこの値段でこの料理、こんな豪華なものが出ている!とついつい余分に取る(しかも今、これを一番食べたいと思っているわけでもないのに取ってしまう)のは悲しい性。

 

食べ放題飲み放題からの癖です。食事に勝ち負けが入っているのです。買物で高く買ったら損で、安く買ったら得という損得に帰結する考え方。結果売り手側に得をさせた、やり込めたと言う損得勘定は、勝ち負けで考えてしまう事と同じなのです。(*3)


原価の高そうな料理についつい手が伸びる人を、最近の行動経済学では競争意識が強く、勝ち負けを気にして幸福度が低いと分析しています。


その点、ウチの家内はそんなこと超越した凄さです。宿泊費から夕食や朝食の値段を調べて料理の価値比較をしています。加えて日頃の朝食は牛乳とフルーツだけなのに、ビュフェスタイルになると突然、取り皿をてんこ盛りして、更におかわりまでしています。

 

そのお陰で昼食抜きに付き合わされ、一食分浮いたと勝ち誇るのです。かくして旅行中は際限なく食べ、たっぷりと蓄えた脂肪は、一食分どころか,絶食3日間に耐えられる程で帰宅。


まあ、かくいう私も、3ヶ月もかかった登山用の減量があっさりと一週間で戻って、白旗状態です。


*1:山小屋は基本的に宿泊者を断ることが出来ません。剱小屋に宿泊したとき、2畳に5人、頭と足と寝る向きを交互にして、寝返りも打てないという、とんでもない混み方を経験しています。


*2:テーマパークの戦略は敷地の広さと混む人気アトラクションで、見残した!と思わせ、もう一度見たい思いを残すことです。


3:19世紀の経済学では商品の価値は客観的に計測できると考えられており、その客観的価値より高く買ったら損、安く買ったら得と言う「客観的価値説」が主流でした。今は「主観価値説」で自発的取引はすべてWin-Winとなるそうです。買わざるをえない場合ではなく、欲しいと思って買う=手に入れることはウィンですね。原価を気にせず、その時一番食べたいと思ったものを食べるようにして幸福度を上げたいものです。

 

 大塚滋

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