週末トリップ_2024 大津、京都、宇治 | S.L.B

週末トリップ_2024 大津、京都、宇治

大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部のゆかりの地を訪ねて…大津、京都、宇治へ。新幹線で約2時間、あっという間に京都駅。改札を出ると既に訪日外国人や修学旅行の大群に遭遇しこの先のオーバーツーリズムに不安を抱きつつの始まりである。

 

1日目は石山寺→三井寺→大津歴史博物館を巡るコース。
まずはJRとバスを乗り継いで大津の「石山寺」へ。早めのランチは「淡味の膳処 洗心寮」で瀬田川を眺めながら“湯葉おぼろ月”定食を。石山寺は紫式部が「源氏物語」の着想を得たとされる巨大な硅灰石に建つお寺で、国宝の本堂や多宝塔、歴史的建造物や大河ドラマ館もあり、京都の清水寺、奈良の長谷寺と並んぶ三観音のわりには人も少なく、緑豊かな境内をアップダウンしながらゆっくり参拝、散策する事ができた。参拝後は「叶匠寿庵」夏限定の“石餅かき氷(抹茶小豆)”で水分補給の休憩タイム。
次は京阪石山坂本線で三井寺駅へ。少し歩いて境内へ。やはりのアップダウンとなんだか無駄に広すぎる境内には見所も多く、石山寺より観光客が少ないのも納得。時間も限られているので、歩いて次の「大津歴史博物館」で開催中の“源氏物語と大津”展へ。展示物も多く予算があるのかデジタルコンテンツは贅沢な作りでとても良かったのに、訪れる人は少なくもったいない印象だった。
帰路はびわ湖浜大津駅で降り、創業明治2年の「三井寺力餅 本店」へ。夜の食事は大津駅にある「ちゃんぽん亭総本家」で、あっさりスープに野菜多めで美味しく、ホテルの部屋で食べた“三井寺力餅”も柔らか餅にたっぷり過ぎる青大豆きな粉が美味だった。

 

宿泊は「びわ湖大津プリンスホテル」。京都駅で荷物も預けられ、大津駅から送迎もあるので便利。半円形のホテルで円弧部分が琵琶湖に向いているので眺望は良好で朝方の湖畔散歩は気持ちよい時間だった。朝食ブッフェは中国人の団体客が圧倒的に多く、ここでもオーバーツリーズムを感じる事に。

 

2日目は京都御所→廬山寺→紫式部墓所→雲林院→大極殿遺阯→京都市平安京創生館→錦市場を巡るコース。
朝から晴天、高温注意の中、JR京都線のトラブルに見舞われるもなんとか「京都御所」へ。外国人観光客が多い中、宮内庁職員の解説を聞きながら御所ならではの景観を巡ることに。その後は外国人観光客が訪れるような場所でもない、紫式部の邸宅跡や関連史跡を訪れ、大河ドラマのオープニング映像にあるジオラマを観に「京都市平安京創生館」へ。10m×11mサイズの巨大ジオラマは素晴らしく、周りには平安時代の生活様式に関する資料が多く展示され、これで無料とは嬉しい限り。ランチは建物内の「福助」へ。こんなローカルな場所なのに価格の安さとメニューの豊富さからか団体観光客もいてほぼ満席の中、冷たいそばでランチタイム。
予定より早めの時間だったが気になる錦市場へ。想像していた京の大所とは大違いの、観光客、それも外国人ターゲットの見た目と高価格帯の簡単フードばかりが目に付きがっかり。「市場直送海鮮問屋」で食べた“まぐろづくし丼”も誰でも簡単調理スタイルで味も今イチ、さらに調理場がかいま見れたせいで食欲は減退し完食せず退店。偶然見つけた「コエドーナツ」も観光客なら食べるようなこだわりのあるドーナツで期待はずれだった。京都の街中はオーバーツーリズの雑多さで、鴨川の河川敷での夕涼みが一段と心地よく感じられた。

 

3日目は平等院→宇治神社→宇治上神社→お茶と宇治のまち交流館 茶づなを巡るコース。
朝曇りから晴天へと暑い1日に。オープン前から行列の「中村藤吉本店」を後に回し「平等院」へ。ほぼ外国人観光客と修学旅行の団体ばかりで、“鳳凰堂 ツアー”も順番待ちの大盛況。宇治川の塔の島から朝霧橋を渡り宇治神社へと向かうと人もまばらという有様で、有名無名の人気不人気が歴然と。木漏れ日の日陰が心地よい“さわらびの道”を抜け伊藤久兵衛門本店へ向かうも激混みで休憩は断念。「お茶と宇治のまち交流感 茶づな」にある「とにまる 茶づな本店」の“抹茶パフェ”でゆったりとした休憩時間を過ごす事に。
予定していた「そば処 ながの」は本日分終了ということで、微妙な佇まいの大阪屋さんで“茶ざるそば”をいただき、朝には入れなかった「中村藤吉本店」へ…カフェの待ち人数は100組以上という異常さで、あきれた感もあり京都駅から新幹線で帰路に。

紫式部のゆかりの地として訪れた甲斐はあるが、多すぎる史跡と深すぎる歴史で、有名どころは人が多く、天気もよくて高温で、歩くのも交通機関にも疲れた充実と困憊のトリップだった。