屈辱の近代史を例に、軍拡路線正当化…習主席 | 星が語る『Star』~Astrology Cafe~

屈辱の近代史を例に、軍拡路線正当化…習主席

屈辱の近代史を例に、軍拡路線正当化…習主席

 ドイツを訪問中の中国の習近平(シージンピン)国家主席は28日、旧日本軍による1937年12月の南京事件で「日本が30万人以上を虐殺した」と述べ、歴史問題に絡めて日本を名指しで批判するなど対日強硬姿勢を際立たせた。
 中国の最高指導者が歴史を巡る本格的な対日批判に踏み切ったことで、72年の国交正常化以来、最悪の状態が続いている日中関係は一層深刻な事態に直面した。
 「グーテンターク、大家好(こんにちは)」
 28日夜、ベルリン市内の講演会場で登壇した習氏は冒頭、ドイツ語と中国語の両方であいさつし、会場を和ませた。だが、講演の半ば、話が歴史に及ぶと、「日本軍国主義の侵略戦争で中国人3500万人以上が死傷」「南京では30万人以上が虐殺された」と、数字を挙げて対日批判を展開。習氏の夫人、彭麗媛(ポンリーユエン)氏らが前列で見守る中、「前事不忘、後事之師」(過去の事を忘れず、後々の戒めとする)の言葉で30分近い演説を締めくくった。
 講演後、主催者が中国の国防費増強について質問すると、「中国は列強に植民地にされた歴史の悲劇を繰り返すわけにはいかない。自衛のための国防力は必要だ」と述べ、屈辱の近代史を例に挙げて、軍備拡張路線を正当化した。