お水についてちょっと書いてみました | いとう とみこの美味しいブログ

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イタリア料理教室やグルメ食べ歩きをのんびりと書いていこうと思います。

私のもったいない
人はそれぞれ大事だと思うものが違う。大事なものは大切にし、大切にするが故に〈もったいない〉という気持ちも高まるものであろう。

 私のもったいないの対象は水である。いつから水を大切にする気持ちが生まれたのだろう。思い起こすと、名古屋に移り住む前のアメリカ、ヨーロッパ6ヶ月の旅からではなかっただろうか。
 その旅は3ヶ月間のニューヨーク滞在から始まった。

 ニューヨークの水は飲める。若かった私は何の有難さも感じることなく、ヨーロッパに飛び立った。我々旅行者に対してはユーレイルパスと称して格安のパスが買える。ヨーロッパ内どの列車でも1等に乗れるというものである。1等列車には見渡す限り我夫婦のようにジーンズ姿の若者なんていない。荷物はポーターに持たせ、いかにも金持ちという中高年の方々ばかりである。その方々は昼時には食堂車でゆったりと優雅にコース料理を召し上がっている。我々はというと、乗る前に買ったサンドイッチである。欧米の列車には駅弁も車内売りもない。
 何も決めずの気ままなヨーロッパ旅はロンドンから始まった。時は秋、寒かった。さすが歴史あるイギリスである。観光は素晴らしいものだったが、何せ食べ物がまずい。あまりのまずさにケンタッキーフライドチキンを食べた程であった。
 早々とロンドンを引き上げ、憧れのパリに向かった。着いたのは金曜日の夕方。ガイドブックによると、学生街カルチェラタンにはたくさん安いホテルがあるとのこと。それを信じて行ったのだが、どのホテルも満室。大荷物を持ってのホテル探しは一苦労である。それなら電話で問い合わせてみようとしたが、通じない。それもそのはず、当時はコインではなく、ジュトンという電話専用のコインを求めなければいけなかったのだ。「どこに売っているのよ」と泣きたいくらい。そのうち冷たい雨が降ってきた。ますます歩きたくない。我々はどこにでも1等で行けるパスがある。こんなところでグズグズしているなら列車に乗って夜を明かしたほうがまし、これが最後とちょっと上等なホテルに入り込んだ。「キャンセル待ちでもよろしかったらお待ちください」とのこと。
 どのくらい待っただろうか。もう歩く気力も失せた私には、暖かいホテルのロビーはまるで天国のよう。そして「予約の方がお見えになりませんので、どうぞお泊りください」と言われた時には、天にも昇る気持ちだった。もうとっくに夕食の時間は過ぎ、外に食べに行く気力もない我らは、ホテルの隣のパン屋さんでハムなどの入ったバケットを買った。さすがパリである。そのバケットの噛み応えがあって、美味しかったこと。お終いには顎が痛くなるほど。
 電話も自由にかけられない?パリなんてと恨みがましい気持ちもその美味しさで吹っ飛んでしまった。翌日から宿探しで困せられたカルチェラタンにも足を運び、ますますパリ好きになっていった。それからは、駅に着くとインフォメーッションを訪れ、宿の紹介をしてもらうことにしたのだった。 
ロンドンでもパリでもコンチネンタル・ブレックファーストと称して簡単な朝食がついている。コーヒー好きの私は大喜びでおかわりをしていた。すると暫くすると胸がムカムカしてくる。始めそれが何故だかわからなかった。パリでやっとわかったのだ。それはコーヒー、いやコーヒーの水だったのだ。日本の水は軟水だが、ヨーロッパのは硬水である。出発する前に水と氷には気をつけるよう言われていた。そこで必ずミネラルウォーターにしていたのだが、コーヒーまでは気が回らなかった。ニューヨークから何日も経っていなかったので、胃がまだ硬水に慣れていなかったこともあろう。あのムカムカは午前中いっぱい続いていたように記憶している。髪を洗うとバサバサ、肌もカサカサ、日本の水の有難さを痛感させられたのだった。この時から水を大切にする気持ちが芽生えた。
 日本に帰ってからもこの気持ちは変わらなかった。もうかれこれ40年も前のことである。洗濯機にポンプは内蔵されていなかったので、ポンプを購入して残り湯を利用していた。その後も食器洗いの時も湯になるまでの水はペットボトルに入れてプラントの水やりに使うなど、無駄にならないよう自然に頭が働くようになっている。他のものは惜しげもなく捨てているのに。家を建てたときも洗濯機置き場はお風呂の傍に設計したことは言うまでもない。
 東日本大震災の時も何よりも一番大切なのは水だったと聞く。
 水の他にもったいない精神を働かせているものが、他にあるだろうかと自問自答してみる。胸を張って答えられるものは今のところはない。
 人生の後半にとっくに入っている私である。もっともったいない精神を、身を持って示していかなければならないと反省する今日この頃である。
と書いてみました。そんな折、イタリア料理家庭教室で、生徒さんが何かの話から「わが家は水道代が2か月で1万円。親子3人では安いほうですよね」と。
 水道代は銀行の引き落としなので今まで気にしていなかったのですが、通帳を見てみました。何とわが家の2か月は¥6,000代。留守をすることもありますが、教室もやっているし水の必要量は生徒さんと同じ位でしょう。
でも¥4,000の差があるのです。
日頃からお水を大切にしている私です。
「感謝しているから大切にしているのですが、お金にしたら¥500位は節約になるかな」と思っていたのですが。この金額にはビックリです。
お水のもったいないをご披露しましと

*食器洗いには
まずゴム手袋をします。
熱いお湯を洗い桶にため、油分のない食器を入れ、自然派の私はスポンジに石鹸洗剤をつけ普通に洗い、なるべく重ねる。
重ねたところにすすぎ用の水があたれば、効率的というもの。石鹸なので、すすぎも早く済み、水の使用量も少なくて済む。
その後油分の多い食器を入れ、中性洗剤を使い、同じくなるべく重ねて、すすぎ水を効率的にあたるようにする。
最後に水切りザルなども洗っちゃいますが。
食洗機は専用洗剤が強いので、洋食や中華の時などの油の多く使う料理、そして平らなお皿の時、たくさん洗い物が多い時などには重宝です。
日本料理はいろいろ小さなものが多いし、「食洗機にどうやって入れよう」などと頭をひねっているより手洗いしたほうが早い。それにべたべたなお皿が少なし。

*洗濯には
もちろん最初の洗いにはお風呂のお湯を使いますが、たいてい夜に洗っていますね。そのほうがお湯も熱いし、朝早くから干せるし。
*家族にも歯を磨く間じゅう水の流しっぱなしなどの無駄をを止めてもらう。
まだ細かいことはあると思いますが、要は「お水に感謝する」気持ちが大事。世の中にはろくに水も飲めない民族がいるのですから。
エラソーなこと言いましたが、お水以外には今のところダメな私ですが。