ただ在るものが語ること━
少し前に、ある道具たちを譲り受けた。
けれど正直なところ――
それが何のためのものなのか、よく分かっていない。
革細工、だっただろうか。
そんな記憶が、かすかに浮かぶ程度で。
もちろん、僕は使ったこともない。
手順も、意味も、まだ知らないままだ。
それでも――
なぜか、こころは惹かれてしまう。
使い古された道具というのは、いつだってそうだね。
ただ触れるだけで、静かに“誰かの時間”を伝えてくる。
幾度も握られた持ち手。
擦れた跡はやわらかく、
角は削れ、手に寄り添うように丸みを帯びている。
それはまるで、
長い年月をかけて育まれた“かたち”のようで。
この道具は、どんなふうに使われてきたのだろう。
どんな想いが、その手に宿っていたのだろう。
想像は、いくつでも生まれる。
けれど、そのどれも確かめる術はない。
握ったときに感じる、この温もり。

それが、かつての持ち主の名残なのか。
それとも、今ここにいる僕の体温なのか。
きっと――どちらでもあり、どちらでもないのだろうね。
そこに、答えはない。
けれど。
ただそこに在る。
ただ、それだけでいい。
この道具たちは、語りすぎない。
だからこそ、こちらのこころがそっと映り込む。
そういうものに、僕はどうしようもなく惹かれてしまうんだ。

撮影:D5300


すべてのこころへ、届くように。
想いを込めて、装心具をつくっています。
誰もが、それぞれの物語を持っている。
身に着けることは、
忘れたくない想いに、そっと触れ続けること。
Spring-of-Heartを、
あなたの物語に――
そっと、添えていただけたら嬉しいです。
そしてもし、よければ。
この装心具たちが生まれるまでの“想い”にも、
少しだけ耳を傾けてみてください。
日々、こころと技を磨きながら、
ひとつひとつ、丁寧にかたちにしています。
――どうぞ、よろしくお願いいたします。
お手入れなどに関して→【100年200年と受け継がれるもの】

これは”ひとつのきっかけ”にすぎない
ここから先は身に着ける
あなたの物語へと繋がってゆく・・・
in your heart
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Spring-of-Heart
装心具のご購入、不明な点は
info@spring-of-heart.comまでお問合せ下さい。
【案内人の休息】
土日や祝祭日は、案内人も筆を置き、
装心具の書庫は静かに扉を閉じております。
この間に頂いたお手紙(お問合せ)や
ご注文への返信は、扉が開く月曜日より
順次行わせていただきます。
静かな夜を過ごすように、
どうぞゆっくりとお待ちくださいませ。

愛知・春日井の地にひっそりと佇む、
アトリエ「Spring-of-Heart/こころのはる」。
ここでは――
遠い未来、3000年後にも語られるような
物語と想いを宿した装心具が、今日も生まれています。
Spring-of-Heart物語
https://kokoronoharu.handcrafted.jp/
こころ日記・装心録/HEART DIARY
https://www.heart-diary.spring-of-heart.com/