「良いか?チェ・ヨンよ…まずは臍下丹田の場所を体で覚えるのだ。臍の下三寸の位置にあるので、臍下丹田と呼ばれている。ここだ…わかるか?胸ではなく、ここに吸い込んだ息を限界までためておくのだ」
「はい」
次の日、早速訪れたムン・チフとチェ・ヨンは、自宅にある大きな鍛練場の真ん中で、呼吸法の修練を始めたのだった。
ここは、ウォンジクがチェ・ヨンのためだけに4年前に建てたものだ。天候や季節に関係なく、あらゆる武芸が学べるよう、かなりの広さのある鍛錬場である。この中では、弓も射ることが出来るようになっていた。
___________それからは毎日、朝と夕2刻から3刻、時には1時辰を超える事もあるほど、チェ・ヨンは呼吸法の魅力に嵌り、修練を積んだ。これには、常に付き添っていた父も、感嘆するほどであった。
それから5ヶ月が過ぎたある日、チェ・ヨンは自ら気を操り司る方法を見出した。呼吸の流れを整える調息を超え、気を司る運気調息まで会得してしまったのである。
恐ろしい事に、まだわずか10歳にして…
月に2度ほど、チェ・ヨンの修練の成果を確かめに訪れていたムン・チフも、これには驚愕し、喜びを露わにした。
この時、師父の隣には…
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
まだ若かりし頃の師父の、誇らしげな破顔が思い出される。
「この時、師父の隣には…いや…それから」
「ん?何?隣にはどうしたの?」
結跏趺坐をしていたウンスが、背後にいるチェ・ヨンにそのまま凭れ掛かり、愛しい夫の顔を覗き込んだ。
「…たいした話ではない」
「じゃあ、尚更言えるでしょ?教えて?」
しまった…。この方はこうなったら言うまで引かぬ…うっかり口を滑らせた自分を恨んだ。
「…はぁ…いつも、メヒを伴って来ていたのだ」
と、仏頂面で答えた。
ウンスは驚いて、何も身につけていない事も忘れ…チェ・ヨンの方へ向き直った。
「えっ!?そんな小さな頃から知り合いだったの?幼馴染じゃない!じゃあお互い初恋だったのね?」
「う、うん…そんな話しはどうでも宜しい!ほら、ちゃんと結跏趺坐を!イムジャ、あなたと言う人は…患者を前にせんと集中出来ぬ人ですから。ここです!ここが臍下丹田です!押さえておるから、大きく息を吸って止めて」
「あっ…いにゃん…集中出来ないわ…ちょっ!ちょっと…そんなところに触らないで…自分で出来るってば…」
「ふっ!いにゃんとは、天界語であるか?ははっ、イムジャ、あなたは本当に…愛おしい方だ…もっと啼かせたくなる…」
愉しげに笑うチェ・ヨンの、悪戯な指先の動きを止めようと必死なウンスだが、力で敵うはずもなく、終いには唇まで塞がれる始末だった…
ようやく解放された時には、息が上がってしまっていた。
「はぁっ〜はぁ〜もう!チェ・ヨンたら、やめて!」
「イムジャ、俺の気持を見縊ってもらっては困る。その眸一つ、吐息一つで俺は…あなたに捕らえられてしまうのだ。イムジャはもっと、俺に用心しなければならん…基本、あなたは無防備過ぎるのだ」
「私に隙さえあれば…いつでも愛し合いたいって…事?そ、そんなの、私の身体が持ちません!」
「ゆえにイムジャには、呼吸法を覚え身体を鍛えて頂く」
「む、無理!」
真顔で話していたチェ・ヨンの顔が、ゆっくりと花開いた。
「チェ・ヨンたらっ!冗談だったの?」
「ふっ、冗談ではない…俺の願望である」
「願望って…もう…あなたったら…ふふ」
ウンスは、身体が冷えたから暖めてと、彼の腕を枕にし、背後からギュッと抱きしめてもらった。
「本当に冷たい身体であるな…これで良いか?」
と、チェ・ヨンは愛おしそうに、ウンスの身体を搔き抱いた。
「うん、ありがとう…暖かくて気持ちいい…」
ウンスは自分を抱きしめる優しい腕に、そっと唇を寄せた。
「…ねぇチェ・ヨン?」
「はい」
「最近のあなたって…」
「何ですか」
「ふふふ、昔と違って本当に良く話してくれるようになったわね。すごく嬉しいのよ。この時代は今がとっても大事だもの…心の中で思ってたって気持ちは伝わらないでしょ?だから話したいことは、何でも言ってね?」
「イムジャと居ると、返事だけでもこちらの口数が増えると、申したであろう…それに、思うだけでは確かに伝わらん…と言う事も思い知った。離れていた4年の間…イムジャに逢って、どれほど話したかったか…故にあなたを腕に出来る掛け替えのないこの時を…大切にしようと己に誓ったのだ」
「うん…私も…あなたを見失って思ったわ…ここには電話もパソコンもない…あなたが目の前に居ないと、声も聞けない…今すぐ逢いたいと思っても、顔も見られない…だから天門をくぐって…チェ・ヨンに逢えたら、何があっても2度と離れない、ずっと側にいてあなたを幸せにしようって…」
「見縊るなと申した。心配せずとも、俺がイムジャと離れることなどありえん…例えイムジャが嫌だと申したところで…だ。それに今、イムジャと離れたらダメになるのは…恐らく…俺の方だ。俺は、あなたと共に居るだけで…心暖まり…幸せを感じずにはいられないのだ…」
ウンスは、話すチェ・ヨンの顔が見えないのは淋しいと思い…クルッと向きを変えた。
そこには、真っ直ぐに自分を見つめ…真っ直ぐに心の内を語ってくれた、微笑みを湛えるチェ・ヨンの眸が、優しく輝いていた。
「すっごい殺し文句ね、あなたって実は天然ジゴロなの?……ありがと。ふ~もう…顔が熱くなっちゃう!…私も幸せよ、チェ・ヨン」
「天然…何です?」
「聞こえたの?…どこまで好きにさせるつもりなのって言ったのよ。ふふ」
二人はチュッと軽く唇を合わせ、満ち足りた笑顔を浮かべあった。
ウンスの柔らかな髪を、長い指でサラサラと弄びながら、チェ・ヨンは言った。
「ふっ、さて…どこまで話したか?」
「えっとメヒさんがムン・チフ隊長と一緒にあなたの家に来てたとこまでよ。メヒさんもそんなに小さな頃から武芸を習っていたの?内攻も?」
「メヒは…両親を税の取り立てに来た役人に殺されたのだ。そして赤月隊にいた実の叔父上、トンウン師叔に引き取られた…俺達は、ムン・チフ師父に武芸を習い、呼吸法も学んだ。友であり同士のような関係であったが…次第に妹のような存在になり…」
「恋人同士になって、婚約してたのよね…」
チェ・ヨンは、過去を思い描くように遠い目をしていた。
「…共に闘い、共に笑う仲間だった。10歳の頃からずっと一緒の…だが俺は護り切れなかった…」
「…彼女も優しくて、責任感のとても強い人だったのね。あなたみたいに…」
そのまま2人は暫く何も語らず、抱き締めあった。互いの温もりを分け合うように、二つの鼓動は重なり合っていった…
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
皆様、こんばんは

はい!やっぱり書き終わりませんでした

取り敢えず、ホテルに入ってから努力したのですが…

頭の中が興奮していて(笑)どうにもなりませんでした

続けて書いて、終わらせるつもりだったのに、ごめんなさい

代わりにチェ・ヨンの作り方をアップしますね

ホントに二人、久々なので、オイ
…って位イチャこいてます
…って位イチャこいてます
シンイ本の中から、抜粋して書いてある部分もいっぱいありますよー♪
そして…チェ・ヨンが良く喋るので
読みにくかったら、申し訳ないです
読みにくかったら、申し訳ないです
忘れてしまった皆様は、こちらから復習をお願い致します(飛ぶかな?)
「はっ!呆れた大馬鹿者であるな!はるは!2年ぶりの話など忘れておるに、決まっているであろう!」
「…ヨンに怒られた
ですよね
本当にすみません
ようやく物語が進みます
」
ですよね
本当にすみません
ようやく物語が進みます
」それから、アメンバーの申請についてですが、こちらをお読みになってから、申請をお願い致します

あっ
初めての皆様…あちらへ飛んでも、引かないでね
初めての皆様…あちらへ飛んでも、引かないでね
今日の小噺(笑)
久々に娘の運転する車に乗ったんですが…

やっぱり、チン○…キュッとなります
(付いてないけどね
)
(付いてないけどね
)うちの子達3人それぞれが、免許取り立ての頃…助手席で必ず様子見をしてました

もう恐ろしいの何のって

皆様経験ありますか?
うちの子達の見本は私…
(運転すると、まぁ、じゃ…若干…?性格変わるタイプ?
)
)なので、うちの子達は免許取立てなのに割と飛ばすし、凄く端を走ったり、後ろ確認せずに車線変えたり…

(でも、3人とも何故か事故ったことは無いんですよ)
その度に、チン○キュッキュッとなってた私でした

お子さんが、免許取ったら是非やってみて下さいね

本当に多分…男ならチン○キュッ!
が、正しい表現のはず

えっ?キュッキュッうるさいって

こりゃまた失礼致しました

でもあの、何とも言えない感じ

久々に思い出した、今日の午後でした…
そして…
ライブ!最高でした!途中娘と二人…ヨンベに泣かされちゃいましたよ

明日は、今日より席がグッと近くなるので、更に楽しんで参りま〜す

では、まだ深夜ですが…
今日も一日アジャ

寝まーす!おやすみなさい

今日の戦利品…いや貢物?です






こんな時間にアップした
自分が言うのも何ですが
結構起きてらっしゃる方
いらっしゃるんですね
もしかして起こしちゃってます
そしたら以前にも言いましたが
お知らせ外しちゃって下さいませ

適当で申し訳ないです

現在時刻 02:08

うわーん

ホテル眠れないよー

お酒呑みたいよー

もちろんビール2本は呑んだよ

でもビールはお酒じゃなーい

誰か遊んでー

もう03:30
眠るの…諦めるか…
きっとね、ベッドがダメなんだよ

板の間カモーン

もうね、04:09
どんどん追記が増えるよ
(´▽`*)アハハ
もう外明るい
04:24
羊をね…
🐑🐑🐑🐑🐑🐑🐑
1000匹数えてみたよ
ちょっとハイテンション

04:47
早起き組が起きていらっしゃいましたね

おはよ〜ございます

……良く眠れましたか……
くっ!
久しぶりに娘と寝ましたが
寝言、言いながら
クスクス笑ってました
お母さんも寝言、言いたい

05:22
オールだよ
何年ぶりかなぁ…
05:33
娘のiPhoneのアラーム…
鳴り響きました…
起きます
起きとるわ〜い

昨日からずっとね…
07:15
はる
お話と小噺
書いているのは本当に同じ人ですか
…と、聞かれました(´▽`*)アハハ
他の方のように
別々に書けば良いんだろうけど…
ずっとこのスタイルだったので
このまま行きますね
お話だけ読みたい方のために
終わりのラインを引いているので
そこまで行ったら
一番下までスクロールして
良いねポチッと
お願いします┏○))
さて、顔作ります
※写真は04:24です…


