「テマン君!パク先生まで連れてきてくれたの?ありがとう…ちょうど良かったわ!パク先生、この人…肋骨を骨折しているんじゃないかと思うんだけど…視てもらえないかしら?」
「ふぉふぉふぉ…視ることは容易い…。じゃが医仙よ。そなたの亭主が治療せずとも良いように、首を切り離してくれるようじゃぞ。このような輩は、それもまた一考じゃのぉ…生きておっても我が国のためにはならんじゃろうて」
「あなた!剣を下ろして!もう…パク先生まで!ちょっとで良いの…内臓に損傷がないかだけ、視て欲しいんだけど…」
ウンスは、チェ・ヨンの鬼剣を持つ腕を掴み、今にも切りかかりそうに男を睨みつけている彼の顔を見上げると、首を横に振った。
ふっとチェ・ヨンから気が抜けると、吸い込まれるように鬼剣が鞘に収まった。
「ありがとう、あなた…」
「侍医もたまには良いことを言う…この男、わが国のためにはならぬ。それでも治療を?」
「ええ、私…医者になった時に誓ったの。万民平等…命の前には奴婢も王様も罪人も関係ないわ…」
牢の入口を開けてもらったパク侍医とテマンが、ウンスの隣にゆっくりと歩いてきた。
「どれどれ…医仙の頼みでは仕方がない。ん~そうじゃのぉ…こことここの骨が2本折れてはおるが、そう酷いこともない…すぐ治るじゃろう。体の中は出血はしておらんようじゃ…」
侍医が男の胸に向かって手をかざしたその時…
「くっ!じじい!おっ俺に何をした!?」
突然男が立っていられなくなり、体に繋がれた鎖のぶつかり合う音を響かせながら、蹲るようにその場にしゃがみこんでしまった。
「ふぉふぉふぉ!女子を殴った報いじゃ…!わしゃの~女子の味方なのじゃよ!わしは、痛みを取ってやることも出来るが、与えることも出来るでな。しばし苦しんでおれ!じじいを怒らせると怖いじゃろう。ふぉふぉふぉ。ではな、医仙よ…」
「えっ?パク先生!?そんなことも出来たの?」
隣でチェ・ヨンが皮肉げに口の端を上げて笑っていた。
「くっくっ侍医、すまぬな…感謝する」
「もう!二人共!」
ウンスはチェ・ヨンの胸を、軽く小突いた。
「先生!ちょっと待って!包帯巻くの手伝ってもらえないかしら?」
パク侍医は後ろを振り向くこともなく、杖を持っていない右手をひらひらさせながら、
「嫌じゃ!言うたであろう、わしゃ女子の味方じゃと!この男を懲らしめるために来たのじゃからのぉ…さらばじゃ!ふぉふぉふぉ」
ウンスはため息を吐きながら、その後ろ姿を見送った。トギもパク侍医の後を追って、一緒に戻ってしまった。
やっぱり一人でやるしかないみたいね…元々そのつもりだったけど…ふぅ~良し!
ウンスは、顔を歪めて息をするのも辛そうな男の前にしゃがみこんだ。
「…あなた、大人しく言う事を聞いてね?暴れると、この人が何をするかわからないわよ…もう怪我をしたくないでしょ?…着物の上を脱がせるわね」
男が顔を上げ、ウンスを睨みつけた。近づいてきたウンスの細い手首を捉えようとした瞬間、その手をチェ・ヨンに捻り上げられ呻き声をあげる。
「ちっ!くそ!俺に、触れるな!くっ!はぁはぁ」
「だから言ったのに…もう手を離してあげて?いい?!今からあなたを治療します!医師の言う事を聞きなさい!治るものも治らないわよ!」
そう言うと、男の着物を脱がせ、赤黒く色の変色した場所の周りの骨に触れる。チェ・ヨンの雷攻をまともに体に受け、これで済んだのはこの男の鍛えられた体のおかげだろう。
パク侍医の指差した、第6肋骨と第8肋骨の辺りを軽く圧迫すると、軋轢音がした。侍医の見立て通り、やはり折れているのはここのようだ。
「うっ~!はぁはぁ」
ウンスの迫力に大人しくなった男だったが、その顔はあまりの痛みで脂汗が滲んできていた。
パク侍医に植えつけられた痛みで、反抗する力がなくなった…と、いう方が正しいかもしれない。
「痛いわよね?でも単純骨折のようで良かったわ。手術の必要はなさそう…それが救いね。あっ痛み止めはないのよ…ごめんなさい。ここをサラシで圧迫固定するので、安静にしててね。大体2週間…えっと14日位で良くなると思うわ。テマン君、サラシを」
「は、はい!ここに」
包を受け取ったウンスは、かなり長さのあるサラシを取り出し、数本に切り分けていく。端から包帯のようにくるくる巻くと、男の体に抱きつくように近寄り、手を伸ばしていった…













こんにちは
室温34℃の中から

お届けいたします
あぢ~~~~~~


久々の本編

また忘れちゃってるでしょ
ごめんなさ~い

遡ってお読み下さいませ

昨日の別館の最終回…
朝だったはずなのに

夜
になってたよね?
昼に娘から来たLineです
同じ30℃超えでも
雲泥の差が
今すごいですよね~
ポケットWi-Fiひとつ借りれば
スマホが日本とほぼ同じように
使えちゃう
びっくりな時代ですな
それでは3連休最後…
熱中症に気をつけて
お過ごし下さい
アンニョン

同じ30℃超えでも

雲泥の差が

今すごいですよね~
ポケットWi-Fiひとつ借りれば
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びっくりな時代ですな

それでは3連休最後…
熱中症に気をつけて
お過ごし下さい

アンニョン




