「私も行くわ!危険はないんでしょ?それなら一緒に行っても良いじゃない!」
「イムジャ直ぐに戻る…俺とてあなたと離れるのは不安なのだが…此度は周瑜殿の家に居て欲しい…」
「なぜ?やっぱり危険なのね?たったこれだけの人で…何をしようというの?」
「心配は無用です。イムジャ…言う事を聞いてくれぬか?」
「嫌よ!私も行くわ!」
「あなた方は実に愉快です。チェ・ヨン殿は昨夜大都督と剣を交え…息も乱さず、その場から3歩以上動くこともせず…刀を弾き飛ばし勝利しました…大都督は恐らくこの同盟軍の中でも3本の指に入るお方…あなたはその方を事も無げに打ち負かした…」
「いや…それは言い過ぎであろう。周瑜殿はかなりの腕前であった…俺はここを斬られて…久しぶりに俺も本気で戦う事が出来て楽しかったのだが…」
チェ・ヨンが切れた袖をひらひらと孔明に見せた。
「ふふっそんなあなたが、ウンス殿には全く頭が上がらぬとは…実におもしろい…」
「面白がってる場合じゃありません!孔明さんからも言って下さい!一人で行くだなんて無茶よ!あっちは80万人もいるんでしょ?そこからどうやって矢を10万本も盗んでくるって言うの?私がおとりになるわ…曹操は私を殺したりしないから。その隙に盗んで逃げて」
「イムジャ!いい加減にせぬと縛ってでもここに置いていきます!もう夜が明ける…急がねば」
「あなたはチェ・ヨン殿のために命をかけ曹操の元へ行くと…?本当にうらやましいお二人だ。ウンス殿…私が共に参りますのでご心配には及びません…私にお任せ下さいませんか?」
あの独特の柔らかい物腰で羽扇を胸に置き、頭を下げる…
「…一人が二人になったからといってどうなるものでもないでしょ?」
「イムジャ…もちろん策があっての事…必ずあなたの元へ無傷で戻ると約束する」
「ええ…では行って参ります」
* *********
20艘の小船の中心にはチェ・ヨンと孔明が乗り、のんびりと酒を酌み交わしている。ゆっくりと対岸の曹操軍との距離をとり近づいていく。チェ・ヨンが止まれと大きな声で叫んだ!
「ここ辺りが限界であろう…良し!太鼓を打ち鳴らし船を横一列に移動させよ!」
「あなたはこの濃い霧の中…向こう側が見えるのですか?」
「ああ…霧などないもののように見える。あちらもとっくに気付いておるようだ。弓隊が数百名構えている。来るぞ!…太鼓の音と共に矢が放たれたようだ。もっと打ち鳴らせ!向こうに的を教えてやるのだ!」
この小船…乗組員と言えば…太鼓を打ち鳴らす者、そして舵をとる者…この二人のみ。
あとは船の周りを矢が刺さりやすいよう藁で囲い、人に見せかけた案山子を外に配置してあるのみ…
「さぁ…一杯いかがです?後は待つばかりですね」
「ああ…孔明殿…先ほどは助かった。あの方は頑固で怖いもの知らずなのだ。一度言い出したら聞かぬので困っておる」
チェ・ヨンは孔明に酒を注ぎながら礼を言った。その間も小船の中にまで沢山の矢が音を立てて飛んでくる。一本の矢がチェ・ヨンの前髪を掠めた。二人は目を合わせて微笑む…
「あのような女の方は初めて見ました…強い方なのですね。そして美しい…初めはあなたが彼女を縛っているのかと思っておりましたが…そうではないようです。あなた方は船を結ぶ縄のように、お互いを必要とし、解けぬ絆としているようにお見受けしました」
「…あの方は全てを捨てて俺と共に生きると言って下さった…死ぬためだけに息をしていた俺に、力の限り生きろと蹴りを入れて下さった方だ…あの方を守るためだけに俺は生きている……やはり似ているな。孔明殿は俺の友に…他人にこのような話をするなど初めての事だ」
「それは光栄です…私がウンス殿にほんの少しばかり惹かれていたのは…あなたに心を寄せる彼女だったからなのだと気付きました…あの輝くような美しさ…あなたが居てこそなのですね」
「やはりイムジャに?ふっ…」
「ご安心を…お二人の間に私の入る隙間などないことはわかっておりますから…おっと!矢の重みで船が傾き酒が溢れます…そろそろ船を反転させねば」
「ああ!太鼓やめ!船を反転させよ!」
チェ・ヨンが命令を出すとまた違う太鼓の音が刻まれ船が反対側を向く…
何万本と言う矢が、豪雨のように凄まじい音を立てて降ってくる…後から後から止まることはなかった。
しばらくすると傾いていた船が平に戻る。
「もうそろそろ良いであろう…戻ることにしよう…!太鼓やめ!撤退!」
チェ・ヨンの声と共に、船はウンスの待つ赤壁へと戻っていく…弓は揃った…怪我もない…早くイムジャの元へ戻らねば…
その時一瞬…緩んだ心に止まらぬ雨が降って来た…
「危ない!」







皆様こんばんは
先ほど一瞬アメ限記事が
あがってしまい
申し訳ありませんでした
FC2がおかしいのか
アメーバがおかしいのか
はたまた
私がおかしいのか(変鯛だからか
)
FC2のパスがなくなってしまいました
それから…もしかしたら
その記事じゃなく
ホームに行ってしまうかも
読者様に教えていただき
いじり倒していたのですが
ギブです
何もそこは触ってないのに
おかしくなっちゃいました
なのでFC2へ飛ぶときはパスなしなので
更に
指差し確認を( ー`дー´)キリッ
今見たら直ったようです…
何だったのやら…
お騒がせ致しました
リクエストたくさんありがとうございました
そろそろ終わりのお時間となります
ぽちぽちとアップさせていただきますね
娘へのお祝いコメもありがとうでした
甘い物の苦手な親子の
好きなケーキ
フロマージュクリュ
つまみにもなります
あっ
長男次男の男組は
ワンホール位食べちゃう程の
甘党です
レッドクリフのこのシーン
とても好きなのでどうしても
入れたかったのです

孔明って本当に頭の良い人
だったのでしょうね

今回は束縛
考えてみたのですが…
でもね
お互いに今の状態を
束縛と考えていない(思っていない)
のではないかと…
だからこの二人には
束縛は当てはまらないんじゃないか

そう思いました

なので

束縛はこれにて終了

後は緊急事態ですね
あっ
時間過ぎちゃったので
巻き戻しますね

ではおやすみなさい






