「お待ち申し上げておりました。私は禁軍 チョン・ミョンホと申します。こちらのご一行様は大護軍様と医仙様とお見受け致しますが」
「そうだが…何の用だ」トクマンが槍を手にし、訝しげに答えた。
「陛下の命によりお迎えに参上致しました。これよりは我ら禁軍30名が護衛にあたらせていただきます!」
「大護軍!そういうことだそうですが…」馬車の中のチェ・ヨンに問いかける。
まもなく王に謁見するとあって、正式な隊服に着替え、鎧も身につけたチェ・ヨンが、ゆっくりと馬車から降りてきた。ミョンホは、その圧倒的な威容に思わず跪づき正式な礼をとってしまった。
「禁軍か…ご苦労である!アン・ジェは元気か?しばらく奴とも会うておらん」
「はっ!本日、こちらにと陛下に願い出ておりましたが、さすがに断られ…某が遅れ馳せながらお迎えに参上仕りました。お二人のお噂は予々聞き及んでおります。お目通り!誠に光栄至極にございます!」
「すまぬな!では頼んだぞ!迂達赤!」
「はっ!」
「これより偽装を解き王宮へ参る!」
「はっ!」
返事と同時に偽装用の風除けを脱ぎ空に投げた!乱れ舞う風除けの下、迂達赤の気高い鎧姿が露になった。
「では、参るぞ!」
チェ・ヨンが馬車に戻ると、ウンスの着替えも終わっていた。チェ・ヨンの揃えてくれたチマチョゴリ・・・彼に言われ王様にお会いするのに相応しい物に着替え、久しぶりに紅をさしてみた。ウンス自体は相も変わらず・・・相手が王であろうと奴婢であろうと一向に気にしないのだが。
中に戻ってきたチェ・ヨンは、振り向いたウンスの美しさに目を奪われ一瞬息を呑み、そして後悔した…
ウンス本人は全く気が付いて居ないが、ここ数日チェ・ヨンと愛し合い、身体を幾度となく求め合う事により・・・大輪の華が少しずつ香り立ち華開くかの様に、ウンスの輝きは日毎増すばかりだったのだ。
「どうかな?年甲斐もなくこんなにふわふわしたの、恥ずかしいかしら?似合わない?」
「う、うん。そのような事はないですが。イムジャ・・・今の俺の気持ちがわかりますか?」
「あなたの気持ち?う~ん・・・あっ!わかった!やっと開京に戻れて私のお守りを一人でしなくて済むから安心ってところかな?」
「このままあなたを誰の目にも触れさせず、屋敷に連れて帰りたい・・・」
ウンスの隣にスッと腰を下ろすと、紅をさした艶やかな唇に視線を奪われ、吸い込まれるように唇を貪り喰らう。ウンスの眸がとろけるように自分を捉え、その憂いを含んだ眸に更に煽られ、チョゴリの上からその膨らみを弄ぶ。
ウンスが必死にチェ・ヨンの鎧を叩くが、その腕を掴まれ更に深く執拗にウンスを求めてくる。
「くっ!」
ウンスが思い切りチェ・ヨンの足を踏んだ!
「もう!チェ・ヨンたら!もうすぐ王宮に着くんでしょ?口紅も取れちゃったじゃない!あっ!ちょっと見せて?あなたに口紅がついてるわ…」
細い指先でチェ・ヨンの唇についた紅をそっと拭う…
「イムジャ…やはり俺はあなたに……はぁ……すまぬ。イムジャ、医員の着物に着替えて下さらぬか」
「えっ?やっぱり私には似合わない?…そうよね…こんな可愛らしいふわふわしたの…」
ウンスはチェ・ヨンに背を向け、肩を落としながら着替えだした。
「そうではなくっ!その着物は俺と二人だけの時に・・・」
「そうではなくっ!その着物は俺と二人だけの時に・・・」
「大護軍!間もなく王宮に到着致します!」
「わかった!イムジャ、間に合いますか」
「うん。着替え終わったわ。これでもう大丈夫?ふふ」
「う、うん、さぁ参りますよ」
王宮に面した大通りに差し掛かると、迂達赤の隊員、禁軍が嬉々とした表情で列をなしていた。宣仁殿の大門の前で馬車を下りた二人の前には、たくさんの迂達赤、禁軍が両側を固め、こうべを垂れていたのだ。
「懐かしい・・・何も変わってないのね」
周りの皆にただいまと手を振りながらスキップでもしそうな足取りだ。
周りの皆にただいまと手を振りながらスキップでもしそうな足取りだ。
「イムジャ!それは止めて下さらぬか!みな驚いております!あなたを知らぬ者が多いのですから…変わっていないように見えますが、あの頃よりは良くなってはいるかと。キ・チョルも居らぬし、間諜も徹底的に調べあげ全て排除しておるのです」
「さすが大護軍チェ・ヨンね。あっ!チェ・ヨン?!あそこに居るのはもしかして叔母様?」
広い宣仁殿の庭の一番奥に立って居たのは、見間違うこと無かれ、周りに武閣氏を伴ったチェ・尚宮であった。
「はっ!叔母上がこんな所まで出迎えに来られるとは…」
ウンスはチェ・ヨンの話を最後まで聞かずに走り出した!チェ・ヨンも慌てて後を追う。それを見たチュンソク以下迂達赤全員が、のんびり歩いて行く訳にもいかず二人の後を追いかけるしかなかった。
「叔母様~!只今戻りま…きゃ!」
転ぶっ!と思ったその時、チェ・ヨンの力強い腕がウンスの腰を掴み、引き上げられる。
「イムジャ!全くあなたは…何度言ったら!」
ごめんね、ありがとうと舌を出し、また急ぎ走り出そうとするウンスの手を握り、共に…と二人で手を繋ぎチェ・尚宮の元へ歩いていく。
微笑むチェ・尚宮の目の前にたどり着くとチェ・ヨンの手を離し、既に濡れた瞳で飛びついた。
「叔母様…只今戻りました…こんなにお待たせしちゃって…ごめんなさい」
「医仙…よう帰って下された…甥のもとに本当に戻って下さったのだな。医仙よ…なんと礼を申して良いか!こやつは…医仙がおらぬ間もしかと生きておった。医仙の帰りを待ちながら。本当にありがとう…お帰り…医仙。さあ、中へ…お二人が首を長くしてお待ちです…」
「叔母様…もう私、どこにも行かないから…これから宜しくお願いします」
ごめんね、ありがとうと舌を出し、また急ぎ走り出そうとするウンスの手を握り、共に…と二人で手を繋ぎチェ・尚宮の元へ歩いていく。
微笑むチェ・尚宮の目の前にたどり着くとチェ・ヨンの手を離し、既に濡れた瞳で飛びついた。
「叔母様…只今戻りました…こんなにお待たせしちゃって…ごめんなさい」
「医仙…よう帰って下された…甥のもとに本当に戻って下さったのだな。医仙よ…なんと礼を申して良いか!こやつは…医仙がおらぬ間もしかと生きておった。医仙の帰りを待ちながら。本当にありがとう…お帰り…医仙。さあ、中へ…お二人が首を長くしてお待ちです…」
「叔母様…もう私、どこにも行かないから…これから宜しくお願いします」
チェ・ヨンはその日…
初めて見たのだった…
心身共に強く
いつも先を読み
いつも冷静な
叔母の涙を…
新年明けましておめでとうございます
今年もどうぞ宜しくお願いいたしま~す
皆様、どんなお正月をお過ごしですか?
私は挨拶回り、墓参り

その後はもちろんお酒&テレビ三昧(。-∀-)
ビールでお腹がポンポコリン
昨日はたくさんのいいね

コメント

ありがとうございました

長丁場お付き合いくださり
嬉しかったです

レッドクリフファンも多くて
これまた嬉しい

金城くんがかっこいいっす

ヨンには敵わないけれど

続きも書いていきますので
暫しお待ちを

新年一発目と言う事で

ちょびっとラブ注入してみました
それから小説の1巻で
迂達赤が王宮に着く時、風除けバーン

めちゃカッコ良かったので

書いちゃいました

お話も書いてたら
なんだか長くなっちゃったので
王様、王妃様には後日

では、正月休みあと3日
えっ?
もう残り3日



淋しい…

楽しい正月ライフをお送り下さいね

では、アンニョン


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