1年前に通った道…
あの時も彼と一緒だった…ただ今は…私が彼をきつく胸に抱きしめている…どこまでも強烈な光の洪水…辺りは眩い輝きに満ち溢れた4次元の世界…
ジェットコースターのように上がったり急に身体が浮かび墜ちていく…
息苦しさと吐き気にも似た目眩…
どこまでも堕ちる…
何かが弾ける音がする…さ~っと風が吹き自分達の横を通り過ぎた気がしてパッと目を開けると、チェ・ヨンの後ろ姿が見えた…
「えっ!あれはチェ・ヨン?!」
そう…見間違えるはずがない・・・ウンスが見たのはあの日のチェ・ヨンと自分だった…
と言う事は、あの日にたどり着けるのかしら…神様…お願い…彼を守りたいの!
ドンと身体に衝撃が加わる…
眩い光の中から吐き出されたのだ…目が慣れてきてようやく辺りの様子がはっきりと確認出来るようになった…
息苦しさと吐き気にも似た目眩…
どこまでも堕ちる…
何かが弾ける音がする…さ~っと風が吹き自分達の横を通り過ぎた気がしてパッと目を開けると、チェ・ヨンの後ろ姿が見えた…
「えっ!あれはチェ・ヨン?!」
そう…見間違えるはずがない・・・ウンスが見たのはあの日のチェ・ヨンと自分だった…
と言う事は、あの日にたどり着けるのかしら…神様…お願い…彼を守りたいの!
ドンと身体に衝撃が加わる…
眩い光の中から吐き出されたのだ…目が慣れてきてようやく辺りの様子がはっきりと確認出来るようになった…
「チェ・ヨン…大丈夫!?私の世界に戻ってきたわ!」
「えぇ…イム…ジャ…あの時と…同じです…」
「そうね。もう少しよ!頑張って!」
思い出した…そう、あの日と同じだ。、ビルボードには1年前に見た同じ映像が流れている。
江南に戻って来たのだ。やっと色んな感覚が動き出してくる…パトカーのサイレンがあちらこちらから鳴り響く。きっとあの時の私達を探しているんだろう…見つかる訳にはいかない…
埃っぽいアスファルトの匂い…汚れた空気…車の走る音…眩い光の洪水、その全てが懐かしい…。さて、これからどうするか…
ウンスはマントを脱いでチェ・ヨンに被せた。姿も、そして大事な鬼剣をも隠し彼を少しでも温めるために…
「ごめんね、少しだけここで待ってて!良い?誰も斬ったりしたらダメよ?誰かに声をかけられたら、酔っ払ってるだけだからほっといてくれと言って?」
「は…い…わかりまし…た…」
ウンスは急いで大きな道路まで走ってきて、タクシーを拾う。
「すみません!運転手さん…私の彼が酔ってしまって動けないの…私ではここまで連れて来られなくて…手伝ってもらっても良いかしら?」
「ああ、仕方ないなぁ…わかったよ、お姉さん、変わった格好してるね」
「あっええ…罰ゲームなの…彼もね…」
チェ・ヨンの所に急いで戻り、二人で肩に担ぎ上げタクシーにようやく乗せる事が出来た…
「運転手さん、ありがとう…助かったわ!江南東美容整形外科までお願いします。それと…彼寒いみたいなの…申し訳ないけどもう少し暖房を強くしてもらっても良いかしら?」
「はいよ!」
ウンスはチェ・ヨンを胸に抱き、身体を擦りながら首筋の脈を測る…大丈夫…少ししっかりと脈打ってきたわ…
「チェ・ヨン…頑張って…眠らないでね?」
「はい…」
********
辺りはあちこちパトカーだらけであった…気を付けないと見つかってしまう。あの時と服装は違えど…顔は変えようがない…15分も走ると懐かしい病院に着いた。1年ぶりである。
運転手には、忘れ物を取りに行ってくるだけだからと待っていてもらい、病院に道具を取りに来た…過去へ持っていかなくてはいけない道具を…
病院へ入ると案の定、皆が唖然とした顔で私を見る。
この格好だ。無理もない。
それでも自分の医局まで誰に咎められる事もなく、難なく入ることができた。
「あれ?先生…その格好どうしたんですか?それに今日はCOEXで学会だったんじゃ…」
「キム室長、あぁ…学会は終わったわ。この服はちょっと訳ありでね…」
「でもちょうど良かったです!日本からユ先生を取材したいとアポの日にちを間違えて来られてて…」
「ユ先生、こんばんは!インタビュー先にさせてもらっても良いですか?肝細胞について研究されて…」
「写真撮っても良いですか?」
「おい!、先にインタビューを…」
「ごめんなさい…キム室長、カバンだけちょっとお借りしたいと伝えて!私急いでるのよ」
ウンスはカメラマンの鞄を肩から抜き取ると、そのまま慌てて自分の部屋に走った。手術道具に点滴に薬、オペの道具はオペ室にも走り何セットも鞄にしまう。
「あっええ…罰ゲームなの…彼もね…」
チェ・ヨンの所に急いで戻り、二人で肩に担ぎ上げタクシーにようやく乗せる事が出来た…
「運転手さん、ありがとう…助かったわ!江南東美容整形外科までお願いします。それと…彼寒いみたいなの…申し訳ないけどもう少し暖房を強くしてもらっても良いかしら?」
「はいよ!」
ウンスはチェ・ヨンを胸に抱き、身体を擦りながら首筋の脈を測る…大丈夫…少ししっかりと脈打ってきたわ…
「チェ・ヨン…頑張って…眠らないでね?」
「はい…」
********
辺りはあちこちパトカーだらけであった…気を付けないと見つかってしまう。あの時と服装は違えど…顔は変えようがない…15分も走ると懐かしい病院に着いた。1年ぶりである。
運転手には、忘れ物を取りに行ってくるだけだからと待っていてもらい、病院に道具を取りに来た…過去へ持っていかなくてはいけない道具を…
病院へ入ると案の定、皆が唖然とした顔で私を見る。
この格好だ。無理もない。
それでも自分の医局まで誰に咎められる事もなく、難なく入ることができた。
「あれ?先生…その格好どうしたんですか?それに今日はCOEXで学会だったんじゃ…」
「キム室長、あぁ…学会は終わったわ。この服はちょっと訳ありでね…」
「でもちょうど良かったです!日本からユ先生を取材したいとアポの日にちを間違えて来られてて…」
「ユ先生、こんばんは!インタビュー先にさせてもらっても良いですか?肝細胞について研究されて…」
「写真撮っても良いですか?」
「おい!、先にインタビューを…」
「ごめんなさい…キム室長、カバンだけちょっとお借りしたいと伝えて!私急いでるのよ」
ウンスはカメラマンの鞄を肩から抜き取ると、そのまま慌てて自分の部屋に走った。手術道具に点滴に薬、オペの道具はオペ室にも走り何セットも鞄にしまう。
薬も入るだけ詰め込んだ。特に抗生物質を大量に・・・そしてあのプロジェクター…お守りのネックレス…デスクの上にあった紙に大丈夫だから心配しないでと走り書きをする。
机の中に入っていた少しのお金を持ち、そっと裏口から外へ出てタクシーに戻る事が出来た。
「チェ・ヨン…大丈夫?もう少し我慢してね」
「…はい…」
「チェ・ヨン…大丈夫?もう少し我慢してね」
「…はい…」
「運転手さん、サンゴジェまでお願い」

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