6.橡栗 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

先頭には先程捕らえた、山賊まがいの農民の男達が3人、その後をウンスを気遣いながらチェ・ヨンが歩き、ウンス、馬を連れたトクマンと続く。前を歩く男達腹も膨れ、揚々と慣れた足取りでどんどん進んで行くのだが、時折何かを見つけたように地面に手を伸ばし拾っては懐に入れている。

 

刻ほども進むと、途中まであったはずの道など跡形もなくなり…足元は草で覆い尽くされた獣道になる。辺りは昼でも薄暗く鳥の鳴き声が何処からともなく聴こえてきた…何かが飛び出してきそうな鬱蒼とした森の中であった。


「俺の後ろをちゃんとついて来て下さい。罠が仕掛けてあるようです。ゆっくり進むので足の置き場に気を付けて」


「えぇ、わかったわ」

 

ウンスは過去にタイムスリップをしてからというもの、だいぶ歩くことには慣れてきたのだが、さすがにこのような急な山道をこんなに長く歩くと足が痛く、終いにはふらふらしてしまい、チェ・ヨンから少し遅れてしまった。

 

「イムジャ!そこに気をつ…」

 

「えっ?そこって?あっキャーッ!」

ふらっとよろけたウンスの片足が紐に絡め取られ宙に舞う。農民達が仕掛けてあった罠にかかってしまったようだ。慌てたチェ・ヨンが鬼剣で紐を断ち斬り、ウンスをドサッと腕に抱き留める。ウンスの顔を隠していた風避けがはずれ、露わになったウンスを見て、男達がハッと息を呑む…

 

「はぁ…イムジャ、あまり驚かさんで下さい。もう脚が痛いのでしょう?このまま参るので俺に掴まっておって下さい。トクマン!前を行け!気を抜くなよ!」

 

「はっ!」

 

「大丈夫よ、チェ・ヨン。あとどの位かかるかわからないのに…一人で歩けるから下ろして。重いでしょ?」

 

「重さなど全く感じませぬ…イムジャはもっと食べねばなりませんね…俺がこうして歩きたいが故です。俺の我儘に付き合うて下さい。それにまた罠にでもかかるかと心配で歩けませぬ…」

 

チラッとウンスの履物に目をやると爪先から薄っすらと血が滲んでいるのが目に入る。このような山を歩かせるつもりもなかったので、用意させた履物の革が薄かったようだ。

 

「おい!お前達!このような罠がまだあるのか?」

 

「はい…食うものに困り…うさぎや鹿などを捕まえるためにあちこちに仕掛けてございます

 

「村まではあとどれほどで着くのだ?」

 

「はい、見えますでしょうか?あそこまで行けば道がございます。出てしまえばさほど時はかからぬかと…」


男達はウンスから目が離せずにいた。チェ・ヨンが男達にジロリと一瞥をくれてやると慌てて下を向いた。

 

「さようか…イムジャ、剣を持っていて下さらぬか?風避けを被り、もう暫らくご辛抱を。」

 

「ねぇ、私だって1年の間に強くなったのよ。そんなに心配しないで。一人で歩けるわ」

 

「強くなどならんで良いのです。俺がおる意味がない」


「ふふ、チェ・ヨンたら…ありがとう…」




しばらくすると、ようやく山を抜け道に出る事が出来た。ガサガサっと音がした方を見ると、戻ってきたテマンであった。


「た  只今戻りました。」


「ご苦労。で、村はどうであった?」


「15軒ほどの家が建ち並ぶ集落でした…た  確かに貧しい村のようで、田や畑は雑草が伸びていて、外に出て居たのは年寄りが多かったです


「…そうか。先ほどの奴らは戻ったのだな?」


「は    はい。しかし、今度は別々にあちこちの山へ入って行きました」


「それぞれが罠に獲物がかかって居ないか、自分の分担の範疇を見に行ったのでございます…今、村におるのは、長と女子供、そして年寄りだけでございましょう」


「さようか…では参るとしよう」




✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎


静かな村だった…


山の中腹には段々に連なった田畑がある…


頂上からは滝が流れ落ち、上手く田畑に繋がるように作っておるように見受けられたが…


しかし、生えておるのは雑草のようだった…


ここは、恭愍王が治める前のまま…そのままに時が止まってしまったような場所だった…本当に貧しい暮らし…


捕まってしまったと思われた3人が、無事に戻って来たのを見て、ボロボロの家屋から、村の者たちが集まってきた。男達が今日は何も取れず申し訳ないと懐から橡栗を出すと、皆…それでもありがとうと分け合う姿が目にとまる。


チェ・ヨンは、そっとウンスを隣に下ろすと

「我はチェ・ヨンと申す。この村の長はおるか?話があるのだが…」


すると、後ろから

「我に何用か?」

二人が後ろを振り向くと40代中頃の男が立っていた。


「えっ?!」


思うより先に身体が動いていた…


ウンスは瞳を潤ませ、その男に走り寄り抱き付いていたのだった…。


「イムジャ?!」






皆様、こんばんは


最近こんは時間ばかりですみません


仕事中、暇がなく(えっ?当たり前?仕事しろですよね)書けませぬ


家のパソコン&iPhoneで書き書き


まだコメントとメッセのお返事出来てません~ごめんなさいね~ちゃんと拝読させて頂いておりますからね~~


土日には必ずや


コメントも残さずいいねで、読み逃げしておる私です…そちらも大変申し訳ありませぬ~みんなどうやって時間作るの~~私が書くのが遅いのかしらはぁ


お休みになったら再度ブログ訪問させて頂きますね


あっ…そうそう昨日入社の新人さんですが…早速直接教えるチーフに嫌われてしまい…

あ…こりゃもたないかな?と思ったはるでございました

結局私がやらにゃあいかんのね…

はぁ…



ではおやすみなさい















 



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