見知らぬ己 19 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

入り口でジフは、“失礼します”と声をかけ中に入り、2人はチェ・尚宮の前に立ち頭を下げる。

 

チェ・尚宮は、2人の繋がれている手をじっと見つめ、立ち上がり二人の顔を交互に見る。

 

はぁ~とひとつ大きな溜息をついてからジフの頭を思いっきり小突いた。

 

「お前…本気なのか?お前の噂は良く耳にする。悪い噂話ばかりだがな…。」

 

「はい、もちろん本気です。今までのことに関しては、何も言い訳するつもりはありません。今日はお願いがあって参りました。」

 

「何だ?言うてみろ…良い返事が出来るとも思えぬがな」

チェ・尚宮は苦虫を噛み潰したような顔をしている。

 

「私は、ソナと夫婦になりたいと思っております。まずそれをお許し願いたいのです。」

 

「だめだな。」

 

ジフは手は繋いだまま跪き、正式な礼をとる。

「お許しいただけるまで、ここにおりま…」

 

もう1発、頭を殴られる。

「帰れ。お前ともう話すことはない。」

 

「チェ・尚宮様!私からもお願い致します!」

ソナもチェ・尚宮の前に頭を垂れる。

 

「ソナ…何をこやつに吹き込まれたか知らぬが、この男は信用に値せぬ。お前は、私の子のようなもの…お主の父上からも頼まれておるのだ。幸せになれぬとわかっておるのに、婚儀など認めるわけにはゆかぬ。男など他にも腐るほどいように…なぜよりによってこやつなのだ。」

 

「私は、彼以外の男の方と婚儀をすることは絶対にあり得ません。お許し頂けないのであれば、チェ・尚宮様と同様に、私も一生を王室に捧げるのみでございます。」

 

はぁ…

「ジフ、お前にソナが守りきれるのか?他の女子達のように一時の気の迷いであろう?」

 

ソナを見つめ手をギュッと握り締める。

「必ず守って参ります。自分でもなぜこのようにソナに惹かれるのか…わかりません。ただ、俺はこの機を逃せば、二度と漢にはなれないと思っております。俺にはソナが必要なのです。チェ・尚宮様…お願い致します。」

 

ジフは、つい興奮して“俺”と言ってしまう。

 

「では、先ほど何故ソナは泣いておったのだ?お前のせいではないのか?」

 

やはりお耳に入っていたのね…

「チェ・尚宮様!違います。あれはジフさんのせいではありません…」

 

チェ・尚宮は目を細めて探るようにソナを見た。

「人前で泣いたことなどないお前が、あのような公衆の面前で周りも気にせずに泣くとは…」

 

「情けない自分に泣いていたのです」

 

ジフがソナを制して

「確かに私が泣かせてしまいました。しかし二度と泣かせるようなことは致しません。ここで、“武士の誓”を致します。」

 

チェ・尚宮が何か言おうとした時…後ろの扉が開き、明るい声のウンスが甥のヨンと楽しそうに話しながら入ってきた。一瞬にして辺りの空気がウンスに染まる…ウンスの才能の一つであろうとチェ・尚宮は思い、つい笑みが溢れてしまう。あやつめ…あの締りのない顔はなんだ?下の者に示しがつかぬではないか。いくつになっても医仙には弱い奴だ…。

 

「叔母様、こんにちは!あら?ジフ君とソナさん…どうしたの?あぁ~叔母様に結婚のお許しをもらってるのね?聞いたわよ!おめでとう。二人共とってもお似合いよ!」

 

ウンスはソナの顔がこの前とは違うことに気づいた…女の色香が溢れんばかりに匂い立つ…さすがジフ君、手が早いわね…でもこれって叔母様も、もちろん気付いていらっしゃるわよね?それで怒っているのかしら?

 

「医仙様、ありがとうございます。ですがまだ…お許しいただいておりません。」

 

「え?そうなの?叔母様どうしてだめなのかしら?ジフ君て誤解され易いけど、とっても優しくて芯が通ってて素敵な男性だと思うけど。」

 

ウンスにチョンチョンと服を引っ張られ、チェ・ヨンも後押しをする。

 

「叔母上、確かにこやつは女人に関しては良い噂はありませぬ…しかし此度のことは本気であると、顔を見て分かりました。許してやってくれませんか?」

 

チェ・尚宮はしばらく考えていた。

「そこまで言うなら許そう…。但し条件がある!これからひと月の間、ソナに触れることは許さん!もちろん手を触れることもだ。」

 

二人は慌てて手を離す。

 

「ジフ、そのかわり他の女に触れることはお前の勝手だ。ちゃんと見張りもつけるでな。良いか?この約束を守り、そしてひと月後…お前たちの気持ちが変わらぬのなら、お前たち二人を夫婦とすることを認めよう…」

 

(叔母様…ハニートラップを仕掛ける気ね?ジフ君、踏ん張りどころだわ!応援してあげなくちゃ!)

 

「良かったじゃない!ジフ君、ソナさん…たったひと月よ?私とチェ・ヨンの話は知ってる?私達は4年も離れ離れだったの…それでもお互いのことだけを想い合っていたわ…だから天に許され、再び彼の腕の中にいられるのよ。たったひと月でしょ?それに顔は見られるんだし大丈夫よね?」

 

「はい!」ソナは許しを貰ったかのように嬉しそうだ。

 

「…はい」ジフは色々想うところもあるのだが、ここは条件をのむしかなかった。

 

チェ・ヨンがジフの肩に手を置く。その目が頑張るのだぞと語っていた。

 

「さてと、じゃあジフ君ここに座って?顔の傷を診させてちょうだい…このくらいなら縫わなくても大丈夫ね…」と、持ってきた薬をつける。

 

「次は、叔母様よ。体調は悪くないかしら?熱はない?………」

 

 

診察を終え、ジフと共に兵舎を後にする…

「ジフ君、頑張ってね!応援してるから。」ウンスはチェ・尚宮が仕掛けてくるであろう罠について触れなかった…ウンスもジフの本気が見たかったのだ。

 

「はい、医仙様…ありがとうございます。」

 

「ジフ、今日はゆっくりと体を休めろ。良いな」

 

「はっ!」

 

 

 

ジフはその後、2日後の作戦決行日までソナに逢うことはせず、町にも行かずただただ訓練に明け暮れる日々を送っていたのだった…。










おはようございます


昨日は、いつの間にか寝落ちしており、またまたコメント返せておりませぬ

朝の4時に起きてしまったので、お話は書きましたヨン

ただ、4時からコメ返で起こしてしまうと申し訳ないので控えておりました、はい

そして、このまま一気に見知らぬ己、終わらせてしまう算段ですすみません


チョビチョビお返事しますのでお待ち下さいね


では、お仕事行って参ります


今日も一日アジャ

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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