どの位、泣いていただろうか…。兵舎の扉の前…通りかかる武閣氏達が背中を震わせ声もなく泣いているソナを何事かと見やる。皆の視線もわかっていたが、ソナはその場を動く気力もなかったし、もうどうでも良かった…。
顔を覆っていた手をいきなり誰かに掴まれ、驚いて顔を上げると“立てよっ!”と自分の手を無理やり引いて歩くジフの背中が見えた…それだけの事でまた、心が震え涙が溢れる…。
そのまま倉庫のような部屋に連れて行かれ扉をバタンと勢い良く閉められた。
「ど どうして…?」
子供のようにしゃくりあげながら泣くソナの涙を拭いながら、顔を覗き込み優しくいたわるようにジフは話し出した。
「お前が泣いてる気がしたから……そんなに俺が信じられないか?」
ソナは慌てて首を振る。
「違うの…私が自分に自信がないだけ…あなたの周りには、綺麗な人がたくさん居るから…」
「俺が初めて惚れて、初めて追いかけた女だ。それだけじゃだめなのか?それに、ソナ…お前はかなり綺麗だぜ?わかってないのか?俺がもっと輝かせてやるよ。」
ソナは何か言いかけようとしたが、また下を俯き涙を流す…
「……やっぱり、さっきのことか…言い訳はしねぇ…俺が今までやってきたことは変えられねぇからな…俺が嫌になったか?ソナと生きると決めた俺を信じちゃくれないのか?」
「嫌いになんかなってないわ…嫌いになれたら泣いたりしてない。わかってる…頭ではわかってたの…過去の事だと…でも少しだけ心が悲鳴をあげてただけ…」
「ソナ…なんでも我慢してないで俺に全部話してくれよ…泣く時も、声出して俺の胸で泣けばいい…男の胸が広いのは女の涙を拭うためだ…だからそんな風に一人で泣くのはもうやめてくれ。」
ジフはソナに向かって、“ほらっ来いよ”と両手を広げた…
ソナは、ジフの側にいても離れていても、どちらにしても苦しいのなら、ジフの隣で共に生きていきたいと思った…。その腕の中に飛び込んで声をあげて泣いていた。子供のように…。
最後に声をあげて泣いたのはいつだったろう…。母が亡くなった8歳の時以来だろうか…。厳しい父と違い、何があっても微笑みを絶やさない優しい母だった。それからは父に怒られるので、人前で泣いた記憶さえほとんどない…。
ジフは、その場に座りソナを自分の胡座の中に座らせ、髪を撫でながら抱き締め、泣き止むまでそのままでいてくれた。ソナは泣きながら、ジフに自分の気持ちをぶつけた。さっきの女の人達が嫌だったこと、そんなヤキモチを焼く自分も嫌だったし、周りの人達の視線も怖くて…ジフがとても有名人で自分なんかよりもっと別の女の人と夫婦になった方が良いのではないかと思ったことも…
「女達の事は本当にすまない…逆の立場なら俺はお前にそんな事を言う男を、殴り倒しているだろうな…。周りの奴らの事は気にするなよ。夫婦となれば自然と何も言わなくなるだろうし、俺はお前だから一緒になりたいと思ったんだ。俺が守ってやるから心配すんな…なっ?俺も白状するが、お前抱いた時…めちゃくちゃ緊張してたんだぜ…その位お前に惚れてるって事だ。覚えとけよ?…顔、見せてみろ?…目が腫れちまったな。こんな顔で行ったらチェ・尚宮に何言われるか。もう少し落ち着いてから行くか…」
ソナは頷き、ジフの鼓動を聴きながら安堵し心と身体の力を抜いて、ジフに身を委ねたのだった…。















おはようございます
忙しい時ほど妄想に逃げる…事実でした
ここまでを昨日の昼休みにほぼ書き終えておりました
パソコンなので妄想さえあれば、あっと言う間
修正してたので遅くなりました
この2人…何もなしに一緒にしたらあかんやろと思い、お互い本当にこの人で良いのか、ちょびっとだけ考える時間を作りました
来るものは拒まず、去る者は追わずのジフが初めて手放したくないと思ったソナ
これからもこんな事はたくさんある
ジフ、ちゃんとソナを守れよと願う私でした
なんだかんだと、こんなに長くなってしまったジフ話…あと2~3回で終わるかな?←(ほんとか?適当……
)
もう少しお付き合いを
今日こそコメ、お返事 しますね~~ん
ごめんなさい
妄想優先させてしまいました
では、今日も一日アジャ

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