烈火 前編 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

(他に何か手がかりはないのかしら?これは私の文字よね?自分のやりそうな事って他に何かしら?陽に透かしてもだめだったし火で炙ってみる?何も変化なしかん~早く何とかしないと日にちはどんどん迫ってくるわ

 

ウンスは頭を抱え、椅子の背もたれに寄りかかり後ろに反り返る。子供の頃から考え事をする時の癖なのだ。 


「あ~もうどうしよう…うわぁ~!」


(うわ!やりすぎた!倒れちゃう…あれ?あっ…チェ・ヨンさん…)


 いつものように音もなく部屋に入ってきたチェ・ヨンが呆れ顔で、ひっくり返りそうなウンスの椅子の背もたれを掴み、ひょいっと元の状態に戻す。本当にいつも良いタイミングに現れてくれるのねとウンスは嬉しくなった。


 「続けてください」


 (続けてって、この人いつから私を見ていたのかしら?本当に有言実行の人よね。いつも私を守ってくれている…)


 チェ・ヨンは窓際の椅子を引き、持ってきた書物を読もうとしている。


(まったくこの方と来たら、一瞬たりとも目が離せぬな…危なくて仕方ない…)


 チェ・ヨンが、出窓に長い脚を乗せて本を読んでいる。

 

(あっ!だめ!それは今作っている解毒剤なの!それ次第であなたと私の未来も変わってくるかも…。大事なものなのよ。足で引っ掛けて壊れでもしたら大変!)


 「はっ!?」


 ウンスは急いでチェ・ヨンの足を掴み出窓から下ろす。

 

(この方は突然何を?よくわからぬお方だ…)


 ウンスはチェ・ヨンと本を見比べ


「はぁ…本も読むのね?」


(うわぁ…漢字だらけの本だわ…難しそう)

 

「読めます」


 「ところで、ここで何してるの?」


 「護衛に来ました。徳成府院君がかなり不機嫌なのでここを知られたら何をしでかすか…」


(そう…今は誰にもイムジャの護衛は任せられない。俺でなければ内攻を操る奴らには敵うまい…)


 「私が誘拐されるかもしれないから?そうなったらまた助けに来てくれるでしょ?」


(他の人に頼まず、自分で護衛に来てくれたのね。やっぱり嬉しい…)


 本から目を離さずにいたチェ・ヨンが微笑んでいるウンスを見つめる。ほんの一瞬、頬が緩んでしまった…


 (当たり前のことをそのように俺を信じてくれているのか?でも、今の俺は前とは違う。もう一瞬たりともあなたをあんな奴に触れさせる訳には参りません。あなたが攫われるなどとてもじゃないが、耐えられぬ

 

「私が今何をしてるかって言うと、チャン侍医と賭けをしたのよ。どっちが先に解毒剤を作れるか


 チェ・ヨンは天界語混じりの意味の良くわからぬウンスの話を、うわの空で聞いている。いつも美しいウンスの艶やかな赤い髪が乱れているのが、どうにも気になって仕方ないのである…。


 「これは病原菌の培養よ。言うなれば、漢方で抗生剤を作るの。傷口から出した膿に、露蜂房、忍冬、せんそ、それらを加えて…」


 とうとう我慢できなくなったチェ・ヨンがウンスの腕をつかみ、鏡の前に連れて行く。


 「その髪の毛から、もう少しどうにか…」


 ウンスは髪を手櫛で整えながら


「髪が何?どうでも良くない?」

 

(ん?この方の手の包帯はなんだ?このようなものあったか?まさか怪我でも?)


 「これ、どうしたんですか?」


 (あっ!やばい…見つかっちゃった…だめ、見ないで!)


 「あっ!これは…ただ…」


手を引っ込めようとしたウンスだったが、チェ・ヨンの力に敵うはずもなく敢え無く包帯を外されてしまう。


 「これは、なんですか?」

 

「これは…つまり…」

 

「これ、倭寇が使う毒と傷が似ていますが


 ウンスはチェ・ヨンの顔が見られない…

 


(さっきの解毒剤!?これの解毒剤を?)


「今、この解毒剤を作っているんですか?」

 

(はぁ…正直に言うしかないわね…)


「ええ、そうよ…」


 「誰ですか?徳興君、あいつですか?だからイムジャを解放したんだな?」

 

「それが…いきなりすぎて…」


 「一体、なんで黙っていたのですか!?」


 チェ・ヨンの怒り…いや焦りはかなりのものだった。ウンスは安心させようと必死に話す。


 「この毒って、すぐ何か起こるわけでもないし、それに今解毒剤を作っているから…」

 

「まだ俺がそんなにも遠い存在ですか!?こんな大事なことを話す必要もないくらい、俺はまだあなたからそんなに離れているのですか!?」


 (そんなことないの。あなたはいつも私の一番近くに居てくれるじゃないだからこそ言えなかったのよ?あなたが私を大切に想う気持ちがわかるからこそ


「だって、そんなに怒るから…」

 

「俺がなぜ怒るのかもわからぬのですか!?」

 


「言ったら、また何をさせられるかわからないから…前は王璽を盗まされたのよね?今回はまた何をさせられるか…あなたが今まで私のために何度も頭を下げ、投獄されたか知ってるわ…あなたはそんなことされちゃいけない人なの…」


 チェ・ヨンは諦めたように、ウンスの手を力なく離す…


 「だから、そんな遠くにいるのですか?」


(あの時、二人の気持ちは同じだと思ったのは間違いだったのですか?あなたに口付けた時…あなたに向かって矢も楯もたまらず走った夜、同じ思いではなかったのですか?だめだ、俺らしくない。冷静でいられないなんて…一旦ここを離れよう…)


 あせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせるあせる


皆様こんにちはドキドキ3連休最終日となりましたね

どこにも行ってないはるです


え~、このお話読んで、皆様あれれと思われた事でしょうここまでは、ドラマのままですヨン

そう、これは先日のなうの600人目のA様リクエストのお話ですテレビでこの辺りを今やっているとの事で、ドラマにはないけど、2人のシーンが見たいとのお話を頂き書きあげました

ほんとに別の話として考えてね

一気に全て入れるつもりが、またアプリにストップかけられましたムカつく何文字だって良いじゃんねパンチ!と思うはるでした


後編は途中からR記事となっておりますので、アメンバー様限定となってしまいますごめんなさいね


では、3連休最後のお休み、楽しんで下さいね




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