チェ・ヨンはチュホンの腹を蹴り、全力で走らせる!
まだ続きますヨン
ウンスは、チェ・ヨンの声と、雷功で意識がはっきりと覚醒した!
こういう時のウンスは強い。
ーわかったわ!
前を向き直り、手綱を手繰り寄せる。
シュッ!
暗闇から何かが飛んで来た!
チェ・ヨンが気付いた時にはすでによけ切れず、ウンスを胸に庇い、自分の腕で受けるのが精一杯であった!
ーうっ!
小刀が3本チェ・ヨンの、左腕に刺さる!
ーチェ・ヨン!大丈夫!?
ーはい!
月を覆っていた雲が晴れ、辺りが良く見えるようになる。
チェ・ヨンの感じて居た敵の数より、かなり多くに囲まれていた!
突然、チュホンが走りを止めた!
ウンスが振り落とされそうになるのを、チェ・ヨンがしっかり抱きとめる!
顔を布で覆い、目だけが開いている。全身真っ黒の男達の集団に行く手を阻まれ、その中の一人がゆっくりと近付いてくる…。
ーお前に用はない…。死にたくなければ、女を置いて立ち去れ…。
こやつら、やはり…
ー俺が誰か知っての仕業か!?
ーお前が誰であろう関係ない…。邪魔であれば殺すまでのこと…。
低く全く感情のない冷たい声である。人ではないようだ。
ーはっ!その言葉、そっくりお前達に返してやる!
チェ・ヨンが雷功を満月に向かって放つ!
それが合図だった!
馬の足音が聞こえたと思ったら、辺りは迂達赤に取り囲まれていたのだ!
そして周りの林の中には、ジホにシウル、ジオンも待機している。
ーちっ!お前、何やつだ?
ーだから聞いたであろう…。俺を知っておるのかと。俺の名は…チェ・ヨン…。
ー!高麗にこの人ありと言わしめた、大護軍チェ・ヨンか?では、その女は医仙か?どおりで…。やはり欲しい…。お前達、あの女を何としても連れ帰るぞ!やれ!
チェ・ヨンは、返事の変わりに自分の腕に刺さっていた小刀を抜き、そいつに投げた!馬の両脚に刺さり、3本目は奴の顔を掠める!馬が暴れ落ちそうになっていたが、隣の奴を蹴り落とし、自分がその馬に乗り換えた。
それが合図のようにあちこちで闘いが始まった!チェ・ヨンはウンスを庇いながら何人か斬り倒し、その輪の外へ脱出する。
ーチェ・ヨン大丈夫?ちょっと見せて!
ウンスが医者の顔になる。
ー大丈夫です。この位擦り傷ですから。イムジャ、お怪我は?
ーあなたのお陰でなんともないわ。ありがとう!
ウンスはチョゴリの裾を引きちぎり、チェ・ヨンの腕に巻く。
ーこの人達は何なのチェ・ヨン?どうして医仙だと知らなかったのに、私を連れて行こうだなんて…。医仙としての使い道じゃないって事よね?
ー…はい。もう少し探らせますので、はっきりしたらお話します。イムジャにはしばらく隠れていて頂かねばなりません。
ーわかったわ。あーもう!血が止まらないじゃない!戻ったら縫わないと…。
ー大丈夫ですから。
そろそろ勝負がつきそうであった。敵は既に戦意を失い、逃げたやつもいる。あの先程の男も逃げたようだ。
上手くいったと、ほくそ笑むチェ・ヨン…。
生きている奴は捉えよと迂達赤に言うと、仕込んであった毒を噛み、全員死んでしまったようだ。
迂達赤を見ると、大怪我をしている者はいないようだ。ウンスはチョゴリを何度も引きちぎり、たくさん包帯を作っている。
あまりに切り過ぎ、足が見えてしまい…
ーあ~しぃ!もう、やめて下さい!こいつらは典医寺で治療させますから!
ーじゃあ応急手当だけさせて!
そう言って馬から降り、怪我をした人は来て!と言うと、ゾクゾクと迂達赤が、俺も俺もと集まって来た…。
ーはぁ~。お前達!たいした怪我はしておらんだろう!
と、睨みを効かせるのだが、みな素知らぬ顔である。
トクマンなど、指から血が出ているだけなのに、イテテテなどと言って先頭に並び、ウンスのチョゴリから出た足に釘付けになっていたら、思いっきりチェ・ヨンに蹴り飛ばされた!
ーうっ!大護軍…なんでいつも俺だけ…ぐっ!
ーもうチェ・ヨンたら!包帯巻くだけだから!
全員の包帯を巻き終えた頃には、空が白々と開け始めていた…。
ウンスとチュホンに乗り家路につく。
ーさぁ、イムジャ一旦戻りますよ。奴らの事は追わせていますから…
ーわかったわ。ふふ、散々なお祭りだったわね。また、来年来ようね。
ーはい、これからは毎年ずっと一緒に来れますから。
ーあ~眠くなっちゃった…。少し寝ても良い?
ーはい。お休み下さい。
チェ・ヨンは、落ちぬようにしっかりとウンスを抱き寄せるのだった…。
まだ続きますヨン
おはようございます

お盆休み開始致しました

ダラダラ…ゴロゴロ…

至福の時です

そしていよいよ
“R様プレゼンツ シンイで夏祭り2014”
明日

え
今夜、日付が変わったら
今夜、日付が変わったら
どっち~

一気に3時間位で書き上げ、読み直しもあまりしないで、ポチッと送信してしまった、せっかちな私…

どうしても直したくて、校正し直したものも、アメンバー様限定でアップさせて頂きます

二次と言うことで、お許し下さい

はる

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