出逢い…9 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

お父さん、お母さん 元気にしてる?


今日はね、チェ・ヨンが二人に手紙を書いてくれたわ。さすがに難しくて読めないから隣で読んでもらいながら、私がハングルに訳して、噛みくだいて彼からの手紙を書くわね。



父上様、母上様、ご挨拶が遅れてしまい大変申し訳ありません。本来であれば、結婚の許しを得に、ご挨拶に伺わねばならぬところでございますが、かの様な事情ゆえお許しいただきたく存じます。


私をさぞ恨んでおいででしょう。どんな咎でも受けるつもりでおります。お二人の大切なウンスさんを攫い、こちらの世に留めて2度と逢えない運命(さだめ)にしてしまいました。ウンスさんが悪いわけではございません。全て私が悪いのです。



何度謝ろうともお許し頂けるとは思うてはおりません。されど、どんなにご両親に恨まれようとも、ウンスさんと二度と離れる事は出来ぬのです。


彼女は、私の心の暗闇の中の一筋の光。死の淵より私を救うて下さった。何も欲する事のなかった私の、たった一つの黄金なのです。必ず…必ずやウンスさんと我らの子は、私が幸せに致します。


そして何事からも守り抜きます。哀しませる事は決して致しません。武士の誓いでございます。本当に遅くなりましたが、ウンスさんの残りの生涯を、私と共に歩む事をお許し頂きたくお願い申し上げます。


                                     チェ・ヨン



チェ・ヨンが泣いてたわ…。私が抱き締めたら少し落ち着いたみたい。最近涙もろくて…迂達赤には見せられないわね…

彼がこんなに話すなんて…。手紙だからかしら…わりと無口な人なのよ。私が話しかけると全てにきちんと返事を返してくれる優しい人だけど…。


本当に彼が悪い訳じゃないのよ、お母さん。前も書いたと思うけど、私は現代に2回も戻ったのに、何の迷いも不安もなく、こっちへ自分の意思で残ったの。


彼を愛してる…生涯一緒に居たい…それだけの理由でね。でもチェ・ヨンはいつも自分を責めてるの。責任感の塊のような人だから…。なんでも自分のせいなのよ。全く…!



それとね、武士の誓いって破れないの…知ってる?破ったら死ななきゃいけないのよ。彼はその位の覚悟で私を愛してくれているの。ちょっと羨ましいでしょ、お母さん!



私?私は最高に幸せよ!愛してやまない旦那様とめちゃくちゃ可愛い子供に恵まれて…お父さんお母さんには逢えないけれど、一緒に居た20数年の記憶があるもの。アフリカにでもお嫁に来たと思えば良いのよね!ケ・セラ・セラ、お母さん!


     

そうだ!今ねポデギ開発中なのよ!この時代、紐一本なの。怖くって…。首にも悪いし…2人目が産まれる迄になんとか作りたいわ。あっ!実は妊娠中なのよ!あと少しで産まれるわ。また産まれたら手紙を書くわね!

それでね、ポデギなんだけど、ミシンもないから当たり前だけど全て手作業なの…オペの方が楽チンなくらいよ!手が針で傷だらけ…。


そしたらね、チェ・ヨンが私がやりますから、出来上がりの図だけ描いてくだされって針を取り上げるの…。裁縫も上手いのよ…。あはは!意外でしょ?チェ・ヨンて出来ない事はないのかしら?


ポデギ出来たらまた売ろうと思うのよね!前はね化粧水と石鹸を作って売ったの。めちゃくちゃ売れたわ!今だに発注あるから、こっそり典医寺で作ってるのよ。チェ・ヨンは呆れてたけど。でも知識があるんだもん。世の中のために使わなきゃ勿体無いでしょ?お金はおまけよ!



お金が貯まったらやりたい事があるの。自分で貯めたお金でね。あと少しなのよ。頑張るわね!

またね!お父さん、お母さん!



                                   1359年11月


チェ・ヨンの書いた漢字の手紙も同封されていた。印も押され…そして涙の後がある…。


ーチェ・ヨンさん、不束な娘ですがどうぞ末長く宜しくお願いし…ます…。


ーちょっとあなた…。また泣いてるわよ。ウンスは本当に幸せ者ね。そうよ、外国にお嫁に行ったと思えば良いのよね。もう2人目が産まれそうって!嬉しいわね!


ーあぁ、そうだな…。やっぱりウンスはどこでも生きていける。商売しているとは。


ーウンスさんって逞しかったんですね…。


3人で顔を見合わせて苦笑いをした。




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