ウンスの取引…10 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

その頃、王様はチェ・ヨンと交わした作戦の準備を整えるため、意を決していた。そして何枚かの王命に玉璽を押す…
そして、一番大切な約束を果たさねば…

夜遅く王妃の元を訪ねた。

ー夜分遅く申し訳ない…どうしてもお願いしたいことがあり、参りました。余はこれから勇気をだそうと思います。どうしても手に入れたい者が居るのです!
その者を得るためには自分の勇気を見せるのが先だと思ったのです。王妃の助けがあっての勇気です!手伝ってくださいますか?私が嫌いで情けないでしょうが、私も正面突破と言うのをやってみようと思います。手伝ってくださいますか?

そう言って、ドチに持たせていた物を王妃に渡す。

それは、なんと……!!
一目で王妃には何かわかった。そして自分の夫である、王が明日何をしようとして居るのかも…。それは自分には親との決別を意味する…。それでも…
わたくしはこの方をお慕いしてしいる…お助けするのは当たり前の事です…王妃は笑みを浮かべる…


次の日、チェ・ヨンの刑を決めるため、重臣達が集められた。もちろんキ・チョルも、ウンスを伴いやって来た。
両側の重臣達は、キ・チョルと、自分にむかって頭をさげる。変な気分である。

ーねぇ…どうして私がここに?チェ・ヨンさんに逢わせてくれると言うから来たのに…帰っても良いかしら?場違いだしこんな服も似合わないし…

ー良いのですか?約束をお忘れで?奴を殺すことなど今すぐにでも出来るのですよ。ここは静かに従った方が良いと思いますが。皆に笑いかけて下さい。


仕方なかくウンスは示された席についた。王様に一番近い場所だ。


ー陛下のお出ましです。

その場の皆が席を立ち、頭を下げる。
王様を見ると、今までの元の髪型ではなく高麗の髪型だ。王はウンスを横目で見やる。キ・チョルは王の異変に気付いていた。王はどうだとばかりに辺りを見渡した。キ・チョルは顔が引きつっている。チョ・イルシンは逆に誇らしげである。自分だけは王の側だと思っているのだ。みんな、不安げな様子でざわついている。

ただ一人ウンスを除いては…。ウンスはチェ・ヨンの事しか頭になかった。無事なのだろうか…。あの時、何故私を助けてくれたの?いつから見ていたの?本当にキ・チョルは彼を助けてくれるのかしら…。

ー座りなさい。これよりここに集まった重臣たちにいくつか申し付ける。そなたたちはよく見てよく聞いて自分の持ち場に帰り己が管理する民に一語一句違わずに伝えよ。その1、

王はそう言うと臣官達に元の服を脱がせてもらい、高麗の王の服を身に纏う。キ・チョルを始め、周りにいた大臣達は慌てふためく。この事が元に漏れるのは時間の問題だ。最悪、戦となってしまうだろう…そんな危険は冒せない。何としても止めねばならぬ。1人、チョ・イルシンだけはほくそ笑んでいた。

キ・チョルは医仙を横に見た。正直ウンスには王は何をやっているのかまだ、理解が出来なかった。

王が完全な高麗の王の正装に着替え終わる。

ー王妃様の御成り~

王妃様がこれまた高麗の王室の正装を見にまとい、髪型も高麗人そのものであった。

それを見たウンスはさすがにわかった。
自分が歴史の渦の中のとても重要な分岐点にいるのだと…

それを見てキ・チョルが鼻で笑う。
こやつ、ガキだと思っておったが、なかなかやりおるな。迂達赤も禁軍もおらぬのにどうするつもりだ。お手並み拝見と行こう…。

王妃が王の半歩後ろに立った時、チョ・イルシンはここぞとばかりに立ち上がる。

ー史官は記録せよ。
我が高麗の王様と王妃様が、元の胡服から高麗の衣服をお召しになられた。
王様は黄龍袍をお召し翼善冠を被られたと。

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キ・チョルがチャ・ウンに今すぐやめさせろと目配せをする。

ー王様  御史大夫 チャ・ウンが申し上げます。

ー話はまだ終わっておらぬ!!皆の者良く聞くのだ。その2、  10年間、余が留守にしていた我が高麗の実情を密かに調査し、対策を立てた。任務を遂行してくれたもの達にそれに価する褒美を与えたいと思う。これへ!

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ウンスは息を飲んだ…投獄されていた筈なのに…チェ・ヨンさんだわ。良かった、元気そうね。怪我もしてないし…逢うのは何日ぶりかしら…胸が苦しい…私、まさか…。お願いよ、チェ・ヨンさん、こっちを見てくれないかしら…

迂達赤の皆は手前で止まり王に膝まづく。チェ・ヨン1人立ち上がり王の間近へ参上する。

チェ・ヨンはチラリとウンスを見る。ほんの一瞬目があった。ウンスが立ち上がりチェ・ヨンの元へ行こうとするのをキ・チョルが肩を抑え引き留める。

昨日確認したのだが、やはりご無事なお姿を見ると安心いたす。キ・チョルと参内したと言う事は、奴の者になったと言うことなのか?いや…違う。昨日逃げようとされて居たではないか…。必ずそこからお出し致しますので、もうしばらくご辛抱下さい。あと少し時間が必要なのです。

ー迂達赤チェ・ヨン以下隊員、王命にて参上致しました。


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どうして私を見てくれないの?まだ、あの時のこと怒ってるのかな?お願い、少しで良いの。私を見てくれない?ウンスはもっと近くに行って話しかけたい衝動にかられた。

ウンスは目の前にいるチェ・ヨンをじっと見つめていた。そうしていれば、視線を感じこちらを見てくれるかもしれないから…


チェ・ヨンはウンスが見ていることなど百も承知だ。だが隣にいるのはあのキ・チョルだ。俺の行動のせいであの方に何かあってはと…。奴があの方の肩に触れた時、カッとするのを悟られぬよう、視線を外したのだ。頼むからそんなに俺を見ないでくれ。まただ。あの時のように五感の全てがあの方に向いてしまう…。ここまであの方の香りが漂ってくる…。くっ!キ・チョル!いつか必ず!

ーご苦労だった。

王はチェ・ヨンに声をかける。

チャ・ウンが慌てて王に進言した。

ー王様、この者は王様に敵対した謀反人でございます。先代の王を惨殺した者ですぞ!凌遅刑に処されるべき人間が何故皇宮に…

ーなんの咎でだ?

辺りにいるもの達が一斉に王を見る。

ーチェ・ヨンが先王と結託したと言うのならまだしも、余に敵対した謀反人を殺したのが罪か?

キ・チョルが睨みつける…。こいつがこのような事を考えつくとは思えん…お前か!迂達赤チェ・ヨン!

ー迂達赤チェ・ヨンは一度とて世の命に背いたことなどない。それを謀反人呼ばわりとは何事か?


チェ・ヨンは辛かった…。確かに俺が慶昌君様を殺したのだ。まだ感触が残っている…。今回のこの全ては、自分で建てた作戦なのだ。しかし心がまた暗く沈みかける…。その時、あの方がまた俺を見つめてくれた。ふわっと暖かな感覚が戻ってくるようだ。

ー濡れ衣で投獄の憂き目にあいながらも水面下にあった謀反の目を摘み取り邪悪な黒幕を暴いたのだ。

そう言って王はキ・チョルを睨みつけた。

ー正5品チェ・ヨンは従4品に任命する!また近衛隊には特権を与える。今後は王命による武装解除以外それを認めず、隊の存続に関する軍政干渉もその一切を禁ずるものとする。以上が、高麗国王の命である!

ーしっかりと賜りました!

近衛隊が嬉しそうに応えた。

キ・チョルは苦々しい思いで、王を睨みつける!このままで済むと思うなよ。俺を見くびりおって!チェ・ヨン!お前もだ!


王とチェ・ヨンは目を合わせ、ニヤリと笑った…






わ~い!やっと本編更新出来ました

やっと戻ってきた信義の、DVD
婆さんは、今度は何を持って行ったのやら

今日は涼しくて過ごしやすいですね!目が閉じてしまいそうです目

憧れのお昼寝しちゃおうかな…

おやすみなさいぐぅぐぅ






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