長い夜…21 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

倒れた男は、胸に小刀が深く刺さって居た…息絶えているようだ。

ウンスも黙家達も辺りを見回すが誰もいない…大きな木が空に向かって何本か伸びている。後は風になびく草原のみ…

ー誰だっ!?

黙家達が慌てている隙にウンスは踵を返し全力で走った!

ーあっ!待て!

ーきゃー!ちょっと、ここに置いて行くって話はついたでしょ?やめて、離してよ!

ースンドンが死んだ…このままでは、戻れない。やはりお前は徳成府院君の所へ連れて行かねばならぬ。

ー嫌よ!行かないわ!

ウンスは持って居た小刀で、自分を掴む男の手を斬りつけた!

ーくっ!この女!ただじゃおかねぇ!

ウンスは殴られると思い、下を向き両手で頭を庇った…

ドスッと、男がまた倒れた…

いつの間にか、見慣れた大きな身体のあの人が黙家の背後に居た…

ーチェ・ヨン!

やっぱり来てくれた…生きてたのね…
本当に嬉しい…けど早くここを離れなきゃ!
また、死んでいくあの人を…と、私の声が聞こえてくる気がした…

ーイムジャ!大丈夫ですか?逃げていて下さい!


そう言いながらも、一人を鬼剣で斬りつける。初めからウンスを攫ったやつらを生かすつもりもないチェ・ヨンは、容赦無く叩き斬る!
チェ・ヨンが目の端で、ウンスの姿を確認する。首元の血に目が止まる。

くっ!?怒りでどうにかなってしまいそうだった。一太刀で後の二人は同時に切り捨てる…

今のチェ・ヨンに勝てる者がいるのだろうか…ウンスをその手に抱いたチェ・ヨンには誰も勝てないと思われた…キ・チョルさえも…

ウンスはホッとして力が抜け、倒れてしまいそうになるのを、チェ・ヨンが走り寄り抱き留めた。ウンスを折れそうなほどに抱き締めた。

ーイムジャ、少し遅くなりました…すみません。大丈夫ですか?傷を見せて下さい…
他にはお怪我はありませぬか?

チェ・ヨンはウンスの首元を見て泣きそうな顔になる。そして、その血を優しく唇で舐めとった。

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ーイムジャ、こいつらにやられたのですか?もう一度刺し殺しても良いでしょうか?


ーあっ!違うの。前と同じよ。自分で斬ったの。私をキ・チョルの所に連れて行くならここで死ぬからって。
大成功よ!ふふっ。大丈夫、あなたの刀良く切れるから痛くないし、かすっただけよ。

ー本当にあなたと言う人は…相変わらず怖いもの知らずで周りが見えていない…
俺は生きた心地がしませんでした!
また、連れ去られるなど…私が油断していたせいです…


ー私を守るの大変だって言ったでしょ?ふふ。

ーはい、わかっております。しかし、今回は本当に申し訳ございませぬ…

ー平気よ!こうして来てくれたじゃない…
信じてたわ。

ウンスはチェ・ヨンの首に手を回し、チェ・ヨンを抱き締め背中をポンポンとたたく。チェ・ヨン はその温もりを確かめるように、唇を奪う…
何度も向きを変え、貪るように舌を絡めとっていく。

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はぁ~
ウンスはたまらずに甘い吐息を吐き出す…

チェ・ヨンは確かにウンスがここにいると、確かめる様に執拗に唇を啄む。

その時、まだ明けきらぬ空へ、突然、天門の方から光が立ち昇る…

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二人はそれに気付き、名残惜しそうに唇を離す。天門が開いたようだ…

ーチェ・ヨン、私の計算通りね…早くここを離れなきゃ!天門が開いたみたい…不安だわ…早く閉じてくれないかしら?さぁ、行きましょ?

ーはい、イムジャ。して、キ・チョルは天門をくぐり天界へ行ったのでしょうか?

チェ・ヨンは口笛を吹いて、チュホンを呼んだ。チュホンはどこからか走り寄り、ウンスを鼻先で突ついた。

ーチュホン、ありがとう。あなたも大丈夫だった?

チュホンの鼻先を撫でながら話しかける。

ーそのはずよ。馬車が近くに置いてあるようね。そこに私を連れてこいってこの人達は依頼されたみたい。もう居ないと良いんだけど…キ・チョルが私の世界へ行ったとしてもそんなに悪い事は出来ない筈よ。銃を持った人達が国を守っているから…捕まって牢か、病院に閉じ込められるのがオチね。

ーそうですか。キ・チョルが天界を壊すかと心配でしたが、それを聞いて安心しました。では急ぎ参りましょう。

ウンスを抱きかかえ、チュホンに乗せ、自分も後ろに跨り手綱を握る。ウンスは当たり前とばかりに、チェ・ヨンに寄りかかり、彼の腕を握り体制を整える。

ウンスは思った…この人と私って2人でひとつなのかも…こんな感覚は生まれて初めて。自分のあるべき所に戻って来たって言う感覚しかないんだもん。彼の胸の中しか私の居場所がないような…ここにさえいればもう何も心配いらない…フフッ。でも何故この人の現代の子孫とかじゃなくて、この人本人だったんだろう…天が定めし縁か…600年前の歴史的人物、チェ・ヨンが私の夫になるなんて…こんなに私を愛してくれて…命をかけて守ってくれる…もう、彼との幸せ以外何も望まないわ…



ーでは参りましょう。

チュホンが歩き出したその時…
突然暴れだし、二人はチュホンから落ちてしまう。
咄嗟にチェ・ヨンはウンスを庇い、下敷きになってしまった…

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おはようございます合格

昨日のサッカーは残念でしたねあせる

皆さんTVにかじりついて居たのか、その時間いつもめちゃくちゃ混んでいるお店が、ガーラガラでびっくり目

次はギリシャ戦ですビックリマーク

日本頑張れ~グー