消えた小さな命…14 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

ウンスは急ぎ水を汲みに部屋を出て行った…
チェ・ヨンは慶昌君様を抱きかかえる。

なぜこんなことに?

ー慶昌君様…

ー徳成府院君が教えてくれたのだ…はぁ…はぁ…お前を助ける方法を…はぁ…

慶昌君様は痛みで生きも絶え絶えだ。

なんと!?

ーキ・チョル!?来ていたのですか?あの者のせいで…

あの者生かしておかぬ!

ー…知らなかったみたいだよ…はぁ…

ーそいつが毒を慶昌君様に飲ませたのですか?

ーどうせ我は長生き出来ないのを…
知らなかったみたいだよ…はぁ…
この毒をヨンに飲ませろと言ったんだ…
でも、はぁ…愚かだな…つまらぬ浅知恵だ…

キ・チョル!この幼いお方に何を!?
許さぬ!チェ・ヨンの身体は怒りと哀しみで打ち震えていた…

ーそれで慶昌君様が代わりに飲んだのですか?

なんの価値もない俺などのために!

ーはぁ…はぁ…ぐほっ!

ー痛いですか?

慶昌君様…

ー我も行けるであろうか…ぐほぉ!
あそこ…はぁ…天の国へ…

チェ・ヨンは涙をこらえるのが精一杯だった…変われるものなら変わって差し上げたい…
俺はなぜあの時…ちょっと立ち寄っておれば…くぅ!俺が殺してしまった…

ーもちろんです…

ー天のことはなしてくれないか…

もうすぐ我は天へ旅立つ…はぁ…その場所を思い描きながら逝きたいのだ…本当にその場所に行ける気がするから…

ー馬のない馬車たちがすいすい走ります。

チェ・ヨンは慶昌君様を強く抱きしめ耳元で囁くように話した。

ー広い道端がそんな馬車でいっぱいです。
辺り一面光が溢れんばかりです。
夜空にも明るい光がいっぱいで…

涙が溢れる…


ーい…痛い…ヨン…

ーゆえに行かれたら夜中でも道に迷うことはないでしょう…

ーす すごく痛い…

チェ・ヨンの頬を涙が伝う…

慶昌君様をギュッと抱き締め、一度引き離し、最後に顔を見ながらこう告げた…

ーこれ以上痛くないようにして差し上げます…そうしてもよろしいですか?

くぅ…お楽に…して差し上げ…ます…
お許し…を…

ー頼む。そうして…はぁ…痛すぎるよ…

ヨン…最後にお前に辛いことを頼み申し訳ないな…我を許せ…ヨンや…
すまぬ…お前は生きるのだぞ?


…チェ・ヨンは腰の小刀を抜き、慶昌君様を抱き締め、背中から心臓をひと刺しにする…
慶昌君様が息を引き取るまでずっと抱き締めていた…

ーくっ!!

はぁはぁ…慶昌君様…俺のせいで…俺がここに来たせいで…あの時確認を怠ったせいで…涙が溢れる…
自分も小刀で一緒に貫いてしまいたかった…

力の抜けた慶昌君様を布団に横たえる…

ーはぁ…はぁ…

ガチャリと後ろの扉が開く。ウンスが水を持って戻ってきたようだ。
チェ・ヨン慌てて涙を拭い、唇を噛み締めこれ以上溢れてこないよう耐える。

そうだ…俺にはまだやるべきことがある。
この方をお守りせねばならぬ。そして、必ずや、慶昌君様の仇を討ちます!
キ・チョル!覚えておれ!

急いで部屋に飛び込んできたウンスの目に映ったものは…布団に横たわり腹から血を流している慶昌君様…そして傍にいるチェ・ヨンの、おびただしい血に濡れた右手…握られた小刀…

手の力が抜け、いつの間にかバケツが落ち辺りは水浸しだった…


ま まさか、サイコが刺したの!?
親しかった前の王様を?こんな子供を刺したというの?まだ何か手立てがあったかもしれないのに?
…この人はやっぱりサイコなの?
しばらく一緒にいて、気になり出して忘れていたわ…

ーあ  あなたが殺したの? あなたが?

ーこの家の主が裏切ったようです。
すぐに発ちます。

チェ・ヨンは動揺している自分を隠そうと技と素っ気なく話す。

お願いです…いまは私に従って下さい…


ー待っていて下さい。外の様子をみてきます。


チェ・ヨンがウンスの横を通り過ぎようとした時、ウンスは後ずさった…

どうしてなの??もうあなたがわからない…ただの人殺しなの?あんなに仲が良かったのに殺してしまうなんて…安楽死をさせたのはわかる…けど…

そして後ろを振り向き部屋から出て行こうとして、チェ・ヨンに腕を掴まれ抱きしめられた。血の匂いがする…慶昌君様の…
ウンスの目は慶昌君様を悲しげに見つめている…


ー私の言う通りにしろ、私のそばに居ろ、離れては守れないと何度言ったらわかるのですか?

またこの香りだ…
私がそばにいてもらいたいのです…私が…イムジャ…お願いです…そんな顔をしないで下さい…俺の、俺のそばにいて下さい…

ー触らないで!そんな汚い手で触らないで!

チェ・ヨンを突き飛ばしながら言った。

ここは、私のいるべき世界じゃない…
どこでもいい…早く逃げなきゃ…
怖い…この人声が震えてる…?
でも…でも…

ー行くなって!…頼むから…

ただその香りの…イムジャの…そばにいたいだけなのに…あなたを守る事だけが今の俺の生きる意味なんだ…

ウンスは部屋の出て行った…

チェ・ヨンも無言で後を追う。

ここは危険です…お待ちください。キ・チョルが来て居るのです。行かないで…近くにおらねば守れませぬ…イムジャまでこの手から居なくなってしまったら…俺はなんのために…
また死んだように生きて行かねばならぬのですか?

ウンスは回廊を小走りに走った。追いかけて来て居るのはわかっていたが、今は話したくなかった。
お願い…少し時間をちょうだい…

ーあっ!?

ウンスは回廊から転げ落ちた…


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おはようございますラブラブ

今日は長男に子供が産まれる予定ですドキドキ

逆子のため、帝王切開になっちゃいました

今日の9時からオペです合格

母子共に何事もありませんように!!

ウフフ…40台でお婆ちゃんです音譜

なんかくすぐったい(笑)

では今日も一日ファイティン音譜



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