とチェ・ヨンは頭を下げた。
約束を守れてホッとしている。
天の医員をお帰し出来た…
あと、少し…俺の宮での生活も終わりだ。
天に行った事…天の女人に会うたこと。
とても良い花の香りを放っておったこと。
記憶の中に鮮やかに残っている。しばらく忘れられないであろう。
もう少し天の女人の話しを聞いてみたかったが、致し方あるまい。天門が閉まっては帰すと言うた約束が守れない。
ーウンスは、トボトボと天門に向かい歩みを進める。
そこへ、おじさんが天の医員は帰れないと…王命だとかなんとか…
あの人が剣を抜いて、怒っているみたい。
私は、どうすりゃいいの?
本当にこの光の渦に入ればソウルに戻れるの?ったく、怪しいもんだわ。
ん?
天の女人を帰すなと?俺に死ねと言うことか…
天門に女人が走っている。捕まえろと?
すまぬ…
彼が剣を持って追いかけてくる?
きゃー!早くあの光に入らなきゃ…
ーいやだってば!サイコ!離してよ!
行かせて!
彼に手を掴まれた…
離れた所に居たのに、もう捕まっちゃった…そんなに強く掴まれてないのに抜け出せない…
ー万がいちにも、俺の剣で怪我などせぬよう、剣は少し離れた地面に突き立てた。そして背後からそっと女人を抱きしめた…
あ~またあの花の香りが鼻腔をくすぐる…
手首を掴んだ手はあまり力を入れず(あざになるやもしれぬ)腕の中に女人をそっと囲った。柔らかくいい香りがする。
思わず強く抱き締めたくなる…
こんな時に何を……
小鳥が暴れておるようだと感じた。
その位頼りなげで…ほんに申し訳なく…
お願い、離して!
力の限り暴れてみたけど、彼は剣をつきたて、両手で私を後ろから羽交い締めに…
離してってば!帰りたいの!
帰れと…帰すと言ったじゃない!?
あ…光の渦が消滅しちゃった…
何?なんで?
あれはなんだったの?
わけがわからない…
もう、ソウルに帰れないの?
誘拐されてこんな訳もわからない所に…
こいつのせいよ‼︎
ー本当に申し訳ありませぬ…
某が約束をたがえるなど初めての事。
王命…耳を疑い申した。
やはりあの王は、あやつの弟…
俺にはあの王に仕える義理などありもせぬ…
天の女人には、ほんにかたじけない事をしてしもうた…。
どうすりゃいい?
またいつか天門が開くその日まで必ず御守りいたそう……
それゆえ、俺のお側におって下さい…
離れていては守れませぬゆえ。。。
オマケでしたー!
私ならあの時、話など聞かずにちゃっちゃと天門くぐってたなって。
ウンスは空気が読めないのね(笑)
チェ・ヨンに至っては、それってプロポーズって?(笑)
俺のそばにいろなんて、あんな人に言われてみたいものですね

では!

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