Listening NOW!《102》
1983年〜1988年の紅白での歌唱が、
公式動画として公開が始まった。
当時、それぞれに、いろんなことを思い、感じた。
1987年、難破船。
当時、どれだけ裾の膨らんだスカートで登場してくるんだろう。
きっと、今までで最大級に違いない。
そう期待して、楽しみにした。
けれど、
意表を突かれて、
いつもとは全く違うスタイルの
スタイリッシュな黒のロングドレス。
期待がはずれて、がっかり。
その印象ばかりが残っていた。
まるで、本当に海の底にいるようなライティングのステージ。
シンプルな。
生番組や大舞台では、緊張しぃで、
マイクを持つ手が震えてしまったり、
声も震えて思うように歌えないこともあったり、
険しい顔になったり、悔しい表情を見せたり。
なのに、
穏やかに落ち着いている。
動じないとか、堂々としているとか、そんな類いでもない。
折れた翼 広げたまま
あなたの上に 落ちて 行きたい
を、
あなたの上に 降りて 行きたい
と歌っている。
きっと、間違えただけだろう。
けれど、この頃の状態が自然と現れたように思う。
なんて神々しいんだろう。
私にとって。
私にとって、なんて神々しいんだろう。
感情的でもなく、
かといって、淡々とでもなく。
ただただ、
" 大切 " な気持ちが伝わってくる。
" 大切 " にする気持ちが伝わってくる。
翌88年。
歌を、歌うことを、
" 大切 " にしていることにさらに溢れる。
なんて神々しいんだろう。
なんてなんて神々しいんだろう。
ひょっとしたら、
私は、
そんな何かを大切に大切にする、
その気持ちにひかれて、
人生を一緒に歩ませてもらったのかもしれない。
その歌声とともに。
そんなふうに思った。
今、思っている。
もう、あんまり書くのはやめておこう、
そう思うのに、
何かがあれば、
次から次へと思いが溢れてきてしまう。
振り返るにはまだまだ早い歳。
糧にできたらいいかな。
やっぱり、
大切にしたいもの、すべきもの、
大切にしよう。
できますように。
がんばろう!
がんばれ!
ありがとう。
ありがとうございます。