~面白さ・難しさ、「編集」から迫る~
平塚らいてうが中心となり、日本で初めて女性たちの手によって刊行された雑誌『青鞜』(一九一一年創刊)を、編集という側面から徹底的に追った本である。表紙、目次、編集後記を丹念にみつめ、編集にたずさわった人、事務や営業に関わった人、資金のこと、もちろんその内容、執筆者たちの生き方と考え方、そして校正のずさんさに至るまで、眼(め)の前に浮かび上がるかのように書かれていて、実に面白い。
著者も女性たちで『谷中・根津・千駄木』(通称、谷根千〈やねせん〉)を立ち上げ、二十年以上、その編集を継続してきた。『青鞜』も『谷根千』も大手出版社が出す雑誌ではなく、同人誌でもない。執筆者を探し、自らも執筆し、広告をとり、読者を拡(ひろ)げ、書店をめぐって出し続けた雑誌である。だからこそ、著者はその難しさも面白さもわかっている。
上記のように書評で書かれています。全てを自分たちで行う雑誌を作るのは、さぞたのしく、大変だったろうということが伺えます。どのような試行錯誤をし、長い間雑誌を作り続けたのか。その軌跡をうかがい知れる本なんですね!
本にかける情熱を感じるという意味で、この本を読んでみるのは勉強になるかもしれませんね!
『青鞜』の冒険―女が集まって雑誌をつくるということ [著]森まゆみ
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2013082500007.html
