本日もいとうせいこう氏の書評から本を紹介します。
今日紹介する本は「踊ってはいけない国、日本 風営法問題と過剰規制される社会」です。
最近風営法が厳格に取り締まられるようになったことによって、深夜営業しているクラブが摘発される事件がに起こっています。
それに対し、法の運用に恣意(しい)性はないか。表現の自由を抑圧していないか。このような疑問を抱く方も多いようです。
その問題に対し、言論人たちが意見を記した本がこの本です。
”例えば宮台真司は、地域共同体の空洞化によって、あらゆる事柄に行政による抑制を求めるクレージークレーマーが現れ、いわば監視社会を生んでいると言う。そのひとつの延長がクラブ摘発だというわけである。”
といったようにこの問題を様々な切り口から論じているんですね。
いま話題になっている問題の背景を知り、なぜこれが問題とされているのか。問題を解決するにはどのように考えればいいのか。など、考える切っ掛けになる一冊だと感じました。
深夜に爆音の中で踊ることの是非。皆さんも本書を手にとって考えてみてもいいかもしれませんね。
踊ってはいけない国、日本 風営法問題と過剰規制される社会 [編著]磯部涼
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2012102800010.html
