その一言が力になる | 春光堂書店 公式ブログ

春光堂書店 公式ブログ

甲府市の商店街にある春光堂書店のブログです。
大正7(1918)創業。
店頭での地域書店ならではの取り組みや
朝会や勉強会の主催など、精力的に活動しています。
月-土9:00-20:00  日燿休み  祝日はお問い合わせ下さい。

先日、読書会でご一緒するお客様から、このようなコメントを頂きました。

先日店に来た際、店員の人から声をかけてもらった。本屋で顔を覚えてもらったのは初めてで嬉しかった。と

私はその時に店にいなかったのですが、その店員は以前お客様がお店にいらした時に、私が親しく話していたのを見ていて覚えたと思います。

お店に来て喜んでもらえた理由が一つあっただけでも、私自身とても幸せな気持ちになりました。
その喜んでもらえる声が店のパワーになり、活力になっていくからです。

また、別のお客様のお話。
子供が来た時には、お土産にちょっとしたおもちゃを渡したりします。(といっても、読み聞かせ会などに子供に渡すおもちゃの残りなどですが・・・)、ありがとうとの言葉を、後日に再び頂いたりします。大したものではないですが、親しみをこめて渡すという所が、ネットにも大型店にもないので、喜んでもらえた点かもしれません。この頂いた言葉が店の次のヒントにつながったりします。

もちろんいい言葉だけではなくて、常連のお客様の中には、「展示の仕方」、「品揃え」など手厳しい指摘も頂いたりすることもあります。しかし、それも常連様の愛情あってのことで、とても参考になります。

どうでもいい店に「声」をわざわざ伝えるでしょうか。
「声」に出して相手に伝えるのは、ちょっとした労力がいります。
ですので、「声」に出して伝えてくださる。これはとても幸せなことだと思います。

私も近所の他の店に行った時には、目に付いた良かった点をできるだけ話したりします。
自分ではしょうがないようなコメントと思っても、相手にとってはどんな話が店舗作りのヒントになるか、分からないからです。そんなことを、お客様から今回、再確認させてもらった出来事でした。

とはいえ、とはいえ、
「愛情」を感じつつも、その愛情に甘えることなく、「親しみだけ」という店にならないように、もっと楽しんでもらえるような店舗にしていくことが、お客様への何よりの恩返しだと思います。