
(株)サン モトヤマの会長、茂登山長市朗さんの一代記です。
闇市から始まり、ブランドショップへ。海外ブランドを日本に紹介し、ブランドショップの先駆けとなり定着させた回想録です。巨大な製造業の社長の話ではない所に親近感がわきますが、波乱万丈の人生です。
感じたことを幾つか列挙すると、
その1。一から商売を起こすことの難しさ。
当社の場合も大正時代とはいえ、本屋では新参店で開店の時から軌道にのせるまで大変だったと。ひいおじいさんが苦労した話を、おじいさんから聞いた記憶があります。始めるパワーはどんなに大変なことか。今の時代、閉塞感が漂い悲観的にもなりがちですが、その時に比べればまだましです。その時のことは想像するしかありませんが、心に留めておきたいものです。
その2。商売哲学。
10項目くらいあります。詳しくは本を読んでみてください。
あちこちで話を聞いたり、本を読んでいても、同じようなフレーズに出会います。
肝心なことは同じだなあと思う一方、自分の経験から出てくる哲学のすごみを感じました。
やはり実体験にもとずく話は説得力が違います。参考にはなっても、私は私の哲学を築きあげていかねばなりません。
自分の仕事をとことん追求し、愛し、感謝する。
そして、仕事を通じて人生を楽しむ。
そんなことが、行間から伝わってくるのでした。