昔、私がまだ小学校1年生だった頃

みんなと空き地で遊ぶ約束をしました
ところが、その日はそのまま
みんなに会えませんでした

その頃は都内にもまだたくさん
「空き地」がありました
どの空き地で遊ぶのかを確認せずに
ランドセルを置きに
帰ってきてしまったんですね

いくつかの空き地を回ってみても
友だちを見つけることができず
泣いてしまったのを覚えています

見かねた母が
「じゃあ、お母さんと一緒に
空き地に行こう」
と言ってくれました
『お友だちと行きたかった…』
私はしばらくグズグズ
言っていたのではないでしょうか






さて、母と行った川の近くの空き地は
一面のシロツメクサ野原でした
母が作ってくれた
シロツメクサの花冠は、私の心を
すっかりとりこにしてしまいました

母の膝にもたれかかって
作り方を夢中になって聞いたのを
覚えています



あれから数十年たった今も
シロツメクサを見ると
幼い頃の自分の気持ちに戻るのです
今は、花を好きなだけ摘める野原も
少なくなくなってしまい
花冠を作ることも叶いません
我が家に庭があれば、シロツメクサを
一面に植えるのですが…
何とか、ベランダにシロツメクサを
敷きつめることはできないか
考案中です



