引き続き思い出話です。このシリーズはタイトルに◆がついています。

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大学を出たてのジュニアレベルですが、アナリスト(プロジェクト・コントロール・アナリスト)としての仕事をいただくことができました。

 
とはいえ、全く知識がないエリアな上に、これといったマニュアルがあるわけでもないので、何をしていいのかわからなくて、最初は戸惑いました。
 
とくに最初の1カ月。することがなくて(何もできない役立たず状態)、何をしたらいいのかわからなくて(今ならわかりますが、みんな自分の仕事でいっぱいいっぱい)、ぼんやりしたこともありましたが、それだと一日が長すぎるので、同僚に借りたプロジェクトマネージャー向けのマニュアル(うちの部署のマニュアルではなくて、サポートするグループのマニュアル。顧客がどうやって仕事を進めるのかが見える…のですが、テクニカルすぎてチンプンカンプンな部分も多かったです)などを読んだりしていました。
 
このあたりは日本の会社はちゃんと教えてもらえるような気がします。とくに新卒としての採用の場合はOJTなどのトレーニングや先輩が懇切丁寧に仕事を教えてくれる印象があります(私が最初に就職した日本の会社はそんな感じでした。先輩と組んで仕事をしたので、先輩から学ぶことが多かったです)。
 
カナダではレベルや経験によって給料が違いますが、基本的には即戦力が求められるように思います。即戦力にならない人は自分で勉強して這い上がってくる感じ…個人的な印象ですが。
 
会社でしてくれたトレーニングはもっと会社としての基本的なもの(会社のポリシー、ルール、セイフティ関係、運転など)で、実際の仕事につながる知識向上のものではありませんでした。
 
それでも会社が加入してくれているAACEIなどのプロフェッショナル系アソシエーションの講習会や、会社が加入してなくても希望すれば会費を払ってくれるPMIのメンバーシップ、資格取得のための勉強を援助してくれるので、自分のやる気があれば道は開けています。
 
私もプロジェクトコントロールとは何ぞや?プロジェクトマネジメントとは?会社のプロジェクト関連のルール、プロセス、書類、レポート関連について必死に学びました。
 
ありがたいことにサポートしていたグループのマネージャーとの最初のミーティングで、「自分たちはプロジェクトマネジメントのプロとしてプロジェクトの実行/遂行には責任を持つ。君はプロジェクトコントローラーとして君のエリアのプロとして、我々が助けが必要な時にはアドバイスができる存在だと期待しているからそのつもりでいてくれ。今すぐとは言わなくても、3か月後には君のエリアのことはすべて頭に入っているか、情報がすぐに出るような存在になってくれよ」と言ってくれました。
 
これ、重要でありがたいアドバイスでした。
 
クオリティの高い仕事をする、仕事ができるようになる。
 
これって言葉にすると短いのですが、実はあまりにもあいまいでわかりにくい目標です。
 
このマネージャーは私に、求められる基準をしっかりとわかりやすく教えてくれたのです。
 
私の目標は決まりました。
 
会社のプロセスのフローチャートにプロジェクトにおける各エリアの役割と責任が示されているのですが、「3か月以内にその中の自分の箇所(プロジェクト・コントローラーのエリア)を完全に理解して人に説明できるようになる」というものです。
 
思えばこれがすべてのスタートでした。
 
これが無かったら右往左往し、遠回りをし…今の場所に来るまでにもっと時間がかかっていたと思います。
 
これができるマネージャー(しかも自分の直属の上司ではなくて、自分がサポートする部署のマネージャーだったという)は稀有な存在だと思いますし、そういう存在に出会えたのはラッキーだったと思います。
 
もしも自分が上に立つことになったら、自分(あるいは組織)の期待すること(Expectation)がしっかり伝えられるようになりたいと思います。
 
それができずに「あいつは話が分からないやつだ。仕事ができないやつだ」というのは、フェアじゃないと思うのです。
 
最初の1年で学んだことはとても多かったです。わからないことも多かったけれども、わからないことがわかるようになっていくのも楽しかったです。
 
因みに私の所属する部署のマネージャーも良かったです。私が学びたいけど何を学んでいいかわからない状態の時に道を示してくれて、それをサポートしてくれました。全部で25万円以上はしたと思うのですが…。理解がある上司っていいですね。
 
あまりにも忙しくて、最初にあこがれたワーク・ライフバランスがとれた働き方…というのができにくかったこともあって、同じ時にスタートした、私よりもシニアの同僚は「やっていられない」と辞めてしまいました。どちらが良いのかわかりません。仕事にのめりこむのも一つの選択だし、家族との時間を大切にするのも一つの選択だから。
 
自分が幸せになる道をとるのが正解なんだと思います。