数ヶ月前(10月だったか?)に腹痛で救急病院のお世話になり、大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう Diverticulitis)と診断された私。
その際に緊急病院のドクターからファミリードクターに「後日、大腸カメラ検査を受ける事」とのノートが私の届いていたため、手配がされていました。
しかしさすがはカルガリー(カナダ全般かは不明)、申し込みから実際の検査の予約まで3ヶ月かかりました。私のファミリードクターからは「6ヶ月はかかるかも」と言われていたので(重病だったら手遅れになるレベルでは…?)、12月末に電話がかかってきて「あなたの予約は1月18日の朝8:30」と言われた時は「意外と早いな」と思ってしまった。感覚がカルガリー化しているのか…?
それにしても、日時や病院を選べないのって不便(選ぶと更に数ヶ月先になる可能性あり)。
今回手配されたのはカルガリーの新しい病院、South Health Campus。これがまたカルガリーの南の端にあるのです。私が住むカルガリー北西部からだと車で40分強。私のように車を運転せずに公共交通機関で移動する場合だと2時間かかります。
病院からは1時間前にチェックインするように言われたので7:30には病院に行かねばならない。とすると、バスに待ち時間を考えて5時過ぎには家を出なければいけません。
生憎とDGは仕事で居なかったので、選択肢はタクシー(片道$100ドル越えは確実)か公共交通機関。しかもカルガリーでの大腸カメラ検査は日本と違って麻酔を使うので、帰りは公共交通機関も使用禁止。誰かに迎えにきてもらうかタクシーしかありません。
私の場合は友人から「会社を休んで送り迎えしてあげるから」とのオファーがありました。申し訳ないという私に彼女は「友達なんだから当然よ」。いつもながら、まわりに助けられています。良い友人をもって幸せだ。
彼女にお返しができるようになるためにも、今年の夏から(スノータイヤが要らなくなる時期)は車の運転の練習しようと思いました。
…そのためには、まずは眼鏡を入手しなければ。
さて、大腸カメラ検査。指示書によると3日前から低繊維食を取るように、とあります。生野菜や果物がダメ、multigrain (雑穀?)のパンやパスタがダメ、脂肪や乳製品も控えるように…。
最近は高繊維食に心がけていたので、家にあるのは「食べちゃダメ」か「控えた方がいい」ものばかり。
日本の大腸カメラ検査の指示のページを参考にして、うどん、にゅうめん、ゆで卵で乗り切りました。
カルガリーの病院の指示書ではOKとされていた肉類が日本のサイトでは「魚か鶏肉以外はダメ(甲殻類はダメ)」とかで、日本のサイトの方が厳しいように感じました。
知ってしまうと、いくらカルガリーの病院の指示書では「可」であっても、肉類が食べにくくなります。簡単に受けられない検査だけにベストな状況で望みたい。もともと自分の消化力に自信がないので、肉類に手を出さないことにしました。タンパク質は卵からとろう。
さて次の難関は下剤。
日本での検査は2リットルの、ほのかに塩味がする下剤を飲み、あまりの不味さで飲みきれなかった覚えがありました。そんなところにカルガリーの病院の指示で入手したのは4リットルの瀉下薬(しゃげやく、laxative)。全部飲める自信がありませんでした。
さて検査前日(休みを取りました)。朝一番に瀉下薬入りのボトル(この時点では粉が入ってるだけ)に4リットルの水を入れて混ぜ、準備します。
朝10時。最初の2リットルを飲みます。指示では最初の2リットルを2時間以内に、とあります。8oz(250cc)を10分おきに飲むようにとの事。
怪しげな甘い味が付いていて「どこかで味わったことがある人工的な駄菓子の味」といった感じ。私の嫌いな味なので辛いものの、以前の生温い塩味の下剤よりはマシ。
効き方もマイルドで、辛くはありませんでした。
後で同僚と話をした時に「私の時はシトラス風味だったよ」と言っていたので、実は色んなフレーバーがあるのかもしれません。初めてだったので、薬局で聞くことも思いつきませんでしたが、次回は聞いてみるのもいいかと思いました。
なんとか2リットルを終え、次の2リットルは夕方6時から。
これも終えて「なんだかんだ」の後(お察しください)、夜10時には就寝できました。実は病院の指示は最初が昼12時スタートで次が8時だったのですが、2時間早くして良かった。8時に飲み始めていたら寝るのは夜中だったかもしれません。早朝の検査には辛い時間割になります。
翌日朝、友人が6:30に迎えにきてくれました。病院の受付では検査後に誰に迎えにきてもらうかをしつこく聞かれたので(薬の影響下にあるので、付き添いが必要とのこと。付き添いがない場合は検査がキャンセルになるそうです。タクシー呼んでます、じゃダメらしい)、友人がいてくれて良かったです。
検査前の問診で、大腸カメラの検査を受けた事があるかと聞かれました。
カナダに来る前に日本で受けた事が有るけれども、非常に痛い思いをした上に、カメラが予定した半分くらいしか入らなかった話をしたところ「日本だと麻酔が無かったでしょう。今回は麻酔をするから痛いことはないから安心してね」言われました。
日本だと麻酔が無いのは知られて居るんだなぁ、と思うのと同時に、麻酔ありとなしはどちらが世界基準に近いのだろう?と疑問が…。
まだ調べてないのですけどね。どっちが一般的なんでしょう?
また話が逸れてしまった。
麻酔のおかげで今回は痛みも少なく(それでも2回ほど痛い時があった)、検査は無事に終了。結果も当日受け取りました。
結果。
大腸憩室症(だいちょうけいしつしょうDiverticulitis)ではなかったとのこと。大腸過敏性症候群(Irritable Bowel Syndrome, IBS))の可能性が高い言われました。
気をつけることは大腸憩室症と殆ど同じですが(高繊維食を心掛けるとか)、プラスでしないといけないこともあるので(毎日30分以上の有酸素運動とか、サプリメントで繊維をとるとか)、さらなる生活習慣の見直しが必要なようです。
長い2日間でした。
カルガリーで病院にかかるのは大変です。やれやれ。健康が一番ですね。
私は体が弱くて病院にかかる事が多いのですが、毎回のようにまわりに助けられています。こうして車を出してくれる人、定期的に声をかけてくれる人、お粥などを差し入れしてくれる人。本当にまわりに恵まれています。
人との繋がりって大事ですね。私も人様の役に立てるようになりたいです。繰り返しますが…まずは運転かなあ。