またまた思い出話。
カナダに来てすぐの頃は何かするたびにジャーナルを書いていたのだけれど、10年近くたって読み直してみると忘れていたことが多くて自分にも新鮮。

とくに観光関係は忘れていたのが残念なくらいにきれいな場所もあって、再び訪れたい気持ちになります。

今日はそんなすっかり忘れていた観光の話。

2007年9月、時期的にはちょうど今頃の話です。
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 ホームステイ先のJ夫妻のところに、以前にホームステイしていた日本人学生のAさんが両親とともに遊びにいらっしゃいました。

Aさんは現在はカルガリーの北のオールズという町にあるカレッジで酪農の勉強をしているとのこと。

彼女の両親にとっての初めての海外旅行ということで、娘が滞在しているカナダで、しかも彼女にとって良い思い出がたくさんあるカルガリーのホームステイ先だったJ夫妻と一緒にジャスパーへの一泊旅行をしたいと考えたそうです。

本来だったら無関係の私には縁のない話なのですが、今回は「通訳」として同行してほしいと言われ、ホテル代から食事代、ガソリン代まですべてAさんのご両親がだしてくださることになりました。

さすがに忙しい日本人。カルガリーからジャスパーだったら本来ならば2泊はしたいところですが、時間がないので一泊の旅行になるとのこと。そうなると私も学校を休まなくて済むので、喜んで参加させていただくことにしました。

出発の日(土曜日)の朝はどんよりとした曇り空。天気予報を見ても天気が心配だったので、手袋や予備の上着などの防寒具も準備。

道中はどんよりとした曇り空でしたが、それに黄葉が色を添えて雰囲気はよい。Aさんのご両親も「黄葉がきれいだ」「山が黄金色に輝いている」と喜んでいました。




寒いけれども風がなくて、ときどき立ち寄る湖では湖面の鏡像に揺れが生じず、本当に鏡のようでした。



最初は少しばかり強面に感じられたAさんの父上(俳優の清水省吾さん風)も写真を撮るときにはポーズを付けたりして、だんだんと打ち解けてくる。愛煙家の彼にとってもドライブ中に何度も止まって写真を撮影するというペースがちょうどよかったようです。

最初の頃は私の方も通訳のタイミングがわからずに「これ、訳して」と言われたときやAさんのご両親が困ったときだけ通訳をしていたので、まだまだ余裕でした。

キャッスル・マウンテン(Castle Mountain)に雲がかかる様子を眺めて、「ほお、雲が山の麓にかかるんだねぇ」と感心しつつ、時折除く青空との対比に感動。すでにカルガリーから3時間弱。バンフ国立公園にはいっていました。


ジャスパーまではさらに3時間という場所なのですが、バンフに入ってからは一気に気温が下がったようにも感じられて、軽く不安になる一同。

さて、今回の旅で一番気に入っている写真はこちら。


ここは何度か来ているバンフ国立公園内にあるハーバード湖(Herbert Lake)ですが、空の灰色、山の雪、光の姓で黒々と見える森、そして鏡像のバランスがとてもいいと思うのですが…いかがでしょう。

さらに車を北に走らせること少々…気温が2度になったのにきづく。そして雨が降り始めたと思ったら、いつの間にかそれが雪に変わっていました。峠を上がったあたりで完全に雪景色に。気温は0度でした。

せっかくだから雪景色で記念撮影をしよう、と前向きに楽しむことにして、一枚撮影。


その後に立ち寄った、コロンビア氷原(コロンビア・アイスフィールド)の近くのドライブインで昼食をとりながら、道路情報を仕入れる。どうやら、この先では除雪車が入るまで、一時的に道路が封鎖されているらしいとのこと。まだ本格的な冬の雪ではないので、2-3時間で開通の見込みということで、観光をしながら様子を見ることに。

しばらくして、期待通りに道路も開通したため、気を取り直してジャスパーへ。山を越えてジャスパーに入ったころから天気は好転。青空が見え始め、気温も8度くらいに上がり、再び秋の景色が現れました。


目まぐるしく変わる気温と景色に日本人一同は驚くばかり。

長くなったので、続きは明日。