先日「西海岸からボンジュール」のブログに紹介されていた、アンディ・ウィアーの 『Project Hail Mary』 を読了しました。

 

短くいうと…

「これは完全に当たり!」と思えるSF小説でした。

 

 

 

 

 

もともとSFは好きで、

特にアイザック・アシモフのロボットシリーズは今でもいちばんのお気に入り。

 

ただ、いわゆるクラシックSFは読んできたものの、最近のSFにはあまり手を出していませんでした。

 

しかも、英語でSF小説を読むというのはかなり久しぶり。

 

思い返してみると、英語で読んだSFは(今よく知られている長編版ではなく)中編としての『アルジャーノンに花束を』以来かもしれません。

 

15年以上、下手すると20年くらい前だ。びっくり

 

正直、最初は

「英語でSFって、専門用語が多くて大変なのでは?」

と少し身構えていました。

 

でもこの本、英語がとても読みやすい。

文章がスッと頭に入ってきて、内容にもすぐ入り込めます。

 

気がつけば、まさに和泉さんがおっしゃっていたように

 page turner。ページをめくる手が止まりませんでした。

 

読みやすく感じた理由のひとつは、

 

自分が理系出身というのも大きかったのかもしれません。

 

作中に出てくる用語の中には、特に化学や生物の分野で「あ、これ昔習ったやつだ」と、記憶とリンクできるものが意外と多くありました。

 

とはいえ、物理学系の話になるとさすがに

「うん、これはちゃんと理解していないな…」

という部分も出てきます。

 

そんな時に頼ったのが ChatGPT。

 

作中で出てくる現象や考え方を、

「文系の高校生にもわかるように説明して」とお願いすると、ちゃんと噛み砕いて説明してくれる。

 

途中からは「ここまで理解できていれば現代物理のかなり核心に触れています」と言われて、ちょっと嬉しくなったり。

 

おかげで物語から置いていかれることなく読み進めることができました。

 

ChatGPTを使いながらSFを読む。

 

考えてみると、かなり便利な世の中になったものです。

 

途中で登場キャラクターが増えたあたりで、「この話、いったいどこに向かっていくんだろう…?」とは思ったものの、面白さが勝ってじきにそんなことを考える余裕もなく。

 

そしてラスト。

 

意外な終わりに驚かされつつも、

「うん、でもこれ以外はないよね」

と妙に納得させられる終わり方でした。

 

すべての謎がきっちり説明されるわけではなく、

あえて未解決のまま残されている部分もあって、

そこがまた想像をかき立てられます。

 

これ、続きを書こうと思えば書けそう。

 

それこそ、先日読んだジェイムズ・P・ホーガンの『星を継ぐもの』シリーズのように、謎が少しずつ深掘りされていくシリーズものになったりするのでは…などと、つい余計な期待までしてしまいました。

 

こんなに面白い本を紹介してくださり、

そして英語で読むことを後押ししてくださった和泉さん、本当にありがとうございました照れ

 

イラストはCopilotが作成