2020年前半に見た映画20選 | さっぽこのウェブログ

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2019年後半に続いて今年もネタバレ徒然感想記!!

ちなみにほとんどがGyaO!など配信で見たもので、上になるほど最近見た作品


『インスタント沼』

ストーリー自体は破綻気味だけど、ただ一点、お風呂に蛇口全開でお湯を入れてる間に買い物に行ってあふれる直前で蛇口を閉めるシーンがめちゃくちゃ好き。


『サマータイムマシーンブルース』

計算し尽くされたドタバタ感が生み出す比類なき面白さはタイムスリップコメディの傑作で、このジャンルとしては『バブルへGO』と並ぶ二大巨頭。

ハラハラドキドキ笑いながらひたすら気楽に見られる。


『正しく生きよう』

韓国の優秀だけどくそ真面目で融通のきかない警官が訓練の強盗役をくそ真面目に務めるとコミカルが止まらない。

正義の追求の末にあるラストは少しばかりオマケ感はあるものの、自ら壊してしまった自身の立場を取り戻す意味合いとして矛盾はない。


『あの人に逢えるまで』

過去と現在、北と南、時間的空間的に越えられない壁を巧みなストーリーで描き出す。

南北問題を取り上げた韓国映画はあまたあれど、ショートムービーの短い時間にこれだけ濃厚な要素を詰め込んだ作品はないだろう。


『南極料理人』

海老をめぐるわがまま、消費されるバターとインスタントラーメン、「かんすい」の代わりを見つける隊員、感動のラーメン製作秘話。

同じメンバーと長期間同じ空間で生活する悲喜こもごもを料理人の視点でコミカルに描く。


『音痴クリニック』

歌の下手な歌手が一癖ある先生に歌唱指導してもらう韓国のドタバタ恋愛コメディ。

お馴染みのケンカから協力、最後は仲良くなる展開ではあるものの登場人物それぞれに悲哀がありコミカルさのトッピングは十分。


『鍵泥棒のメソッド』

堺雅人、香川照之出演のクライムコメディ(倍返しはなし!)

売れない役者が記憶を失った殺し屋の人生を乗っ取る事で始まるドタバタの連続で、ドタバタなのにとっ散らかってない脚本が見事。


『探偵はBARにいる』1、2

まず、札幌を舞台に派手なアクションを繰り広げてるだけでも最高で、市電を使った格闘シーンは札幌の映画史上に残る快挙。

そして、大泉洋のコミカルでいて悲哀あふれる主人公が魅力的。


『ディアドクター』

笑福亭鶴瓶、瑛太出演による過疎地域の医療事情を背景にしたヒューマンドラマ。

とはいえ鶴瓶主演という事もあって前半は悲壮感がなく、それゆえ徐々に笑顔を失っていく後半の鶴瓶の焦燥感が際立つ。


『愛しのアイリーン』

田舎独特の限界感やセックスに飢えた男の姿を安田顕が見事に演じた彼の代表作といっていい作品。

序盤の「マンゴー!!!!」と叫ぶシーンからしてヤスケンなしには存在し得ない。


『百瀬、こっち向いて。』

元ももクロ、早見あかりのドSな魅力が詰まった切なさしか存在しない恋愛ドラマ。

偽装の恋人同士を演じるうちに相手を好きになってしまった男子生徒、一方通行の矢印二つがひたすら空回りする。


『幼な子われらに生まれ』

義父への反発心から実父との再開を望む娘、探し当てた実父は心底クズだった。

前妻との娘、再婚した妻の連れ子、新たに宿った命、それら複雑な環境の中で苦心する「父」とクズな「父」との対比が面白く、クズの中にも父性があることを表現したシーンは切ない。


『嘆きのピエタ』

相手を障害者にして借金を回収する非情な男の前に現れた母親を名乗る女。

ところが「母親」、男が人としての情を感じ始めた矢先に消えてしまう。

喪失感に襲われる男だか、その喪失感こそ「母親」による復讐だった。

韓国映画独特のネチネチした怨念表現による復讐劇、THE 韓国映画。


『セトウツミ』

菅田将暉主演、二人の高校生が川沿いの階段で喋るだけのコメディ。

利害関係の一致から川沿いの階段で時を過ごすようになったお調子者のセトと全てに対して冷めてるウツミ、二人の無駄遣いされた時間が心地いい。


『リップヴァンウィンクルの花嫁』

上手くいかず全てを失った女に依頼された高額メイドの仕事。

実は余命短いある女に選ばれ、一緒に死ぬために策略で全てを失わされたのだった。

翻弄される中で逞しさを身に付けていく姿を新人女優黒木華が初々しく演じる。


『ディストラクション・ベイビーズ』

暴力、暴力、そして暴力。

愛媛松山を舞台に自らの欲求の赴くままに暴力に突き進む男を柳楽優弥が激しく演じる。

その男に感化され共に行動する学生役の菅田将暉、しかし暴力を他の感情を満たすための手段として考える学生と暴力自体が目的となっている男は次第に距離が生まれる。

周りの人間を否応なく巻き込み、倒し、殺す、この映画には暴力しかない。


『リリイ・シュシュのすべて』

突如として暴力性を露にさせた親友。

その暴力に耐える日々を支えてくれたリリイ・シュシュとリリイ・シュシュをめぐる幾つかの希望。

全ての希望を失った時、主人公は衝動的な行動に走る。

とてつもなくエゲツナイ、爽やかな映像とは裏腹に後味の悪さを残す作品。


『花とアリス』

岩井俊二監督、鈴木杏と蒼井優が共演したちょっと切ない青春ストーリー。

頭を強打した憧れの男子生徒に自分が彼女だと思い込ませる主人公だが、その矛盾は徐々に破綻していく。

主人公と親友、そして男子生徒による微妙な三角関係、認めたくない若さゆえの過ち、そして成長。

岩井俊二独特の映像美が生み出す切な爽やかな空気感が冴え渡る。


『夜のピクニック』

夜通しで歩き続ける高校のイベント、多部未華子演じる生徒は微妙な関係の男子生徒との距離を縮めたかった。

同級生とともに歩みゴールする達成感、周囲の誤解まじりの協力のもと距離を縮められ男子生徒と理解しあえた達成感。

二つの達成感が見たあとの心地よさを生み出してくれる。


『涼宮ハルヒの消失』

無意識に世界を生み出し、壊し、変化させる能力を持ち宇宙人、未来人、超能力者の監視下にある主人公の涼宮ハルヒ。

しかし今回の実質的な主人公は宇宙人のほう。

感情を持たないと思われた宇宙人・長門有希の隠された欲求とその欲求が生み出した新たな世界。

長門有希に新たな人物像を与えつつSF作品としても良作で、涼宮ハルヒシリーズの見方を変えてしまう一作。