コロナウイルス治療の漢方薬 かかってしまったらどうするか | 札幌中医学講座 漢方的食事で体質改善

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☆コロナウイルス治療の漢方薬 かかってしまったらどうするか

 

この記事は昨年2021年の1月に書いたものですが、最近のオミクロン株の蔓延で医療現場も相当に厳しい状態になっている今、改めて意味があると思いましたので、再掲します。

 

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今日の記事は「私見」です(笑)。


 

現在、新型コロナウイルス感染症(以下COVID-19)にかかってしまったとき、身を守るために何ができるかという視点で、今日の記事を書きます。

 

もちろん、PCR検査、抗原検査などで「陽性」判定が出ていないけど症状がある場合、そもそも検査をしていないが症状のある場合といった、「疑似症例」も含みます。

 


新型コロナウイルス かかったら

 

わたしは可能な限り、漢方薬を使用することをお勧めしたいと思います。

 

西洋医学では、未だ治療法がないからです。

 

もちろん、重症化の気配が見られ、呼吸の管理が必要になったら、通常行われている病院での対処法を優先します。

 

そうなる前は、なるべく中医学で、そうならないように努めるのが理想と考えます。



 

★身近なひとに陽性判定が出た/予防したい段階

 

まず、身近なひとに陽性判定が出たとき。

 

このタイミングで、症状が全く現れていなければ、予防に漢方薬を使います。

 

ポイントは、感染を成立させないこと。

 

体内でのウイルスの増殖を極力抑え、抵抗力をUPします。

 

中医学の言葉で言うと、邪毒を制して瀉し、正気を強化します。

 

この段階で使用する漢方薬は、日本で手に入るものだと、


 

【邪毒を制するもの】

板藍根など

 

【正気を強化するもの】

玉屏風散、生脈散など


 

を使用します。

 

玉屏風散も生脈散も、商品名が異なっている場合がありますが、日本で手に入ります(健康保険適用ではありません)。

 

もともとの体質・状態によって選び分けます。

 

また、基礎疾患があったり体力が落ち気味、心肺機能が低下気味な方は、紅景天という生薬を組み入れるとよいでしょう。



 

★症状が出た段階

 

ここからは、まさに中医学の得意分野!

 

現れている症状(=邪毒の種類)に合わせて、適切な組み合わせを選択します。

 

ここでも、正気を強化・温存し、回復力を維持することが大事。

 

併用します。


 

【邪毒の種類に合わせて追い出すもの】

銀翹散、麻黄甘石湯、麻黄湯、藿香正気散、五味消毒飲、温胆湯、板藍根など

 

【正気を強化・温存するもの】

玉屏風散、生脈散、紅景天など


 

邪毒の種類に合わせて追い出すものグループは、出ている症状に合わせて、通常3~5種類組み合わせます。

 

COVID-19に勝利するには、序盤から充分な量の漢方薬を使用するのがカギなのですが、いかんせん日本の漢方処方は生薬量が少ない。

 

効き目を出すために、同じ方向性の漢方薬を複数組み合わせて対応することもあります。

 

いずれの場合にも、ウイルス増殖を少しでも抑えたいので、発症後10日くらいは板藍根を組み入れておくといいでしょう。

 

板藍根が払底してしまった2020年、中国国内では貫衆という生薬を使ったりもしましたが、毒性があるため日本国内ではあまり使われていません。



 

漢方薬を選ぶときのコツがあります。

 

また稿を改めてお伝えしたいと思います。





 




 




 

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