☆秋に気分が沈む理由
日が短くなってきました。
気温も下がり、ついに「秋」がやってきました。
「秋」は、なんとなく、もの悲しい気分になりやすく、「スポーツの秋」「収穫の秋」と嬉しい雰囲気ばかりではありませんね。
中医学では、「秋」は「肺」の季節と考えています。
肺とは、呼吸をすることによって、体内をいつもキレイに保ち、外界の変化から体内を守る仕事をする臓器である、ということになっています。
秋は収穫の季節。
植物は、夏には「陽の勢いを活用して」伸びやかに成長し、栄養を作り出します。
そして秋には、夏の陽の勢いで作った栄養をキューッと収縮させ、子孫を残すために「実」として結びます。
作った栄養の中でもとくに濃い部分を、「実」にするために収縮する(収縮させて集める=収斂・しゅうれん)。
そして、人間は、植物が作った栄養の中でもとくに濃い部分を収斂した「実」を、秋に、
・より分けて
・収穫して
・食べる
ことで、厳しい冬の寒さに備えます。
この時期は、外を活発に動き回るより、冬に備えて家の周りを整備したり、必要な資材をストックしたりと、自然に家の周り・中へと意識も行動も「収斂」します。
これが、秋。
動きが活発でなく、静かにこもって備える。
これは、秋~冬という「陰」の季節に合った行動パターンなんですね。
あまりウキウキと外を出歩いていると、秋の仕事ができないので、若干気分も沈み気味で、遊び歩きたくならないくらいが丁度いいんですが。
これが行きすぎると、メランコリックになり、ウツっぽくなったりします。
日が短くなると気分がふさぎ込む「冬期ウツ」は、この「肺」の働きが弱いため、「秋」の影響を過剰に受けて起こることがあったりするんですね。
だからこういうときは、「肺」の働きを強化するとともに、「肺」のお隣さんである「心」のコンディションも同時に整えて……という風に対策を考え、漢方薬を選択します^^
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