この一枚は6月上旬に撮ったもの。
とっとの路上ライブを追い始めて、ちょうど一年。
私の写真表現はかわった。
「とっとが唄っている街」だったのが
「街で唄うとっと」になっている。
その変化が成長と呼べるのか、一歩後退なのか、
自分ではわからない。
この一年の間に、とっともかわっている。
情感込めて唄う表情が、優しくなった。
その変化は誰から見ても成長だとわかる。
とっとの歌で私の一番好きなのは「ありんこ」
――ときには迷いながら、困難を乗り越えていこう
そんな前向きな心を謳った曲だ。
とっくに不惑をすぎた私が思っていたのは、
ただ努力するだけではダメだということ。
方向性を誤った努力は、害にこそなれ益にならない。
その考えは、いまも正しいと信じる。
だが、あるとき、この歌を聴いて思い当たることがあった。
自分は努力を怠ってきたのではないか?
その言い訳を探していたんじゃないのか?
それからは、とにかく自分の写真を変えたいと思った。
いろいろと方向性を探ってみたが、答えは出ない。
下手な考え休むに似たり。
やたらに撮りまくっていても、そのうちアタリに出くわすこともある。
そう開き直って撮ったのが、この一枚だった。
