1 突然のイヤホンレビュー
突然ですがマイナーメーカーのイヤホンのレビュー記事です。
飛行機ネタが枯れることを見越して、多角化経営に乗り出します(何ですと!)。
「中華イヤホン」といえは「安かろう、悪かろう」のイメージが強いかと思いますが、
最近の中華イヤホンは、かなり良くなっており、実用に耐えるものが沢山出てきています。
そういう認識に至ったのは、TFZという深センの新興メーカーの「TFZ KING PRO」というイヤホンを使ってからです。私は名機だと思いますし、今でも愛用しています。
イヤホンマニアにとってはTFZはメジャーなメーカーとなっていますが、イヤホンに興味関心がない層にとっては、いまだ浸透しているとはいえませんね。
2 Qoa の「Vesper」
ですが、今日紹介するのは、TFZよりも更に新興のQoa というメーカーの「vesper」というイヤホンです。
そもそもQoaという会社の設立は2019年らしい!(まだ一歳!)でKineraという既存のメーカーの親族が設立したとか。(kinersは名前は聞いたことはありますが、Kineraのイヤホンは持っていません)
「Vesper」は、70ドルほどのお手軽イヤホンです(日本で買うと1万円ほど)。
(イヤホンの世界では、エントリークラス。千円未満のイヤホンとは音は違います。)
たまたまネットサーフィンしていたら、緑色のきれいなイヤホンを発見しました。
いつもなら、先達(と呼ぶと聞こえがよいが人柱)のレビューを読んで音質が自分好みだと
判断しないと買わない私ですが、カワセミのような綺麗な緑色をしたシェル(イヤホンの殻=外装)の写真にほだされ、ヨドバシに足が向いてしまい、そのまま我が家にやってくることに(笑)
というか帰宅途中に箱を開けて聞いてみました(子どもかよ!)
車内の騒音が大きく音の評価はできませんが、
妙な鳴り方はしていない、という程度の確認して、帰宅後、あらためて「開封の儀」を執り行うことに。
3 Qoa「Vesper」開封の儀
家に帰る前に箱を開けちまってますが、改めて箱をあらためます。
紙箱ですが高級感はあります
DD とかBA とかの暗号は、とりあえず「迫力」のある小さいスピーカー」と「繊細な小さなスピーカー」と読み替えて下さい。
数年前までは、イヤホンは「ドライバ(言ってみれば小さいスピーカーね)の数が多けれ多いほどばよい」みたいな、機械式時計の多石化競争みたいな不毛な競争がくり広げられていました。
いまでは1ドライバや少なめのドライバでいかに綺麗に鳴らすか、という成熟した競争に変わってきているようです。
シェルの造りは、しっかりしており、満足できました!
3 Qoa「Vesper」の音質は?
音質?これが一番大事ですね。
(箱出し数時間ですのでこれから変わっていく可能性があります。→大きくは変わりませんでした)
(1)音域による違和感を感じません。
グラフでは、中音域がわずかに下がっていましたが、あまり意識できません。
下がってるのが関係しているのかは、正直わかりませんが、全体に音が少し軽めに聞こえます。
自然なチューニングがなされているので、音域の違いによる違和感がないのでしょう。
(何気にすごいことなんですよ)
(2)音場は広くはない。狭くもない。
これはそのまんま。
(3)解像度
よくわからないなあ。
馬鹿耳だからかね。
4 Qoa「Vesper」の総評
(結論)少し高めでけれども、シェルやポーチに5000円分の魅力を感じるならあり!
「Final Audio」という生真面目な国産メーカーさんがE3000という5千円以下で買える名機を発売していますが、それと、とっかえひっかえ聞いて見たところ、vesperが抜きん出て有利な点はあまり感じませんでした。
「Vesper」が優位なのは強いていえば、
・音量は取りやすい
(E3000はボリュームを少しあげないと鳴らない)
・高音が1、2枚繊細かな?
・音場が少しだけ広いかな?
・e3000よりも耳にフィットさせやすい
・シェルが綺麗(見た目も大切ですよ)
(忘れていましたが、リケーブルができる=バランス接続の道が開ける。)
「Final Audio」のE3000がメチャクチャ優秀すぎるので、「vesper」 にしてみると「超辛口レビュー」になっています。
そこのところは、割り引いてやってください。
外観やポーチも含めて気に入れば、この「vesper」 買いですよ。
国内で購入するとE3000の倍しますけど、直輸入したら70ドル程度ですから、E3000と比べて2、3千円の差。
それなら「Vesper」 も十分戦えるかな、と思いますよ。
聞き疲れもしないし、スタメンに、入れてもよいイヤホンです。
大事なことをわすれてました。
今のところ、3.5mmジャック(アンバランス接=普通の接続)での接続ですが、2ピンのイヤホンですからケーブルを変えてバランス接続して遊ぶこともできます。
バランス接続にして化けたら目っけもんですな。ウシシシシ…。
※その後、バランス化してみましたが、目立った変化は感じられず。
かなり辛口レビューとなっていますが、できたばかりのメーカーで、これだけバランスのよいイヤホンを発売するとは…。中華イヤホン恐るべし。
最初の一本としては、コスパが高すぎるE3000を推しますが、見た目が気に入れば、こちらも「あり」だとおもいます。
ケーブル交換すれば、バランス接続もできるし。
ちなみにこのタイプのイヤホンの装着方法、初めてだときっと戸惑うことになります。
しかし、絵で装着方法が説明してあるカードが同梱されています。大変親切な配慮ですね。
(私は、初めてこの手の形状のイヤホンを装着するときは、正しい装着方法を知らなくて、かなり苦戦して、試行錯誤して正解(確信まではえられないまま)にたどり着きました。)