2012/13UEFAチャンピオンズリーグ王者バイエルン･ミュンヘンと2012/13UEFAヨーロッパリーグ王者チェルシーFCが8月31日、チェコ共和国、スタディオン･エデンで行われる2013UEFAスーパーカップでの戦いに顔を合わせる。
ペップ･グアルディオラ率いるバイエルン勢はこれまで3度（1975、1976、2001）このスーパーカップに出場しながら毎回手ぶらで帰るはめになってきた雪辱を今度こそ晴らし、3度目ならぬ4度目の正直を目指すことだろう。最近開幕したブンデスリーガ新シーズンにおいて絶好調な戦いを続けているのに加えて新指揮官グアルディオラの合流という事実が彼らにその切望するタイトルをもたらしてくれることをサポーターたちも期待していることだろう。
バイエルン･ミュンヘンがUEFAスーパーカップ･トロフィーを勝ち取ることができなかったら、とはバイエルンサポーターたちからすれば考えたくも無い悲劇ではあろうが、チームを指揮するペップ･グアルディオラはもちろん冷静にその最悪な状況も想定はしていることだろう。それを回避するため彼ができることは合流からこれまでリーグ戦好調を保たせている彼の導入した4－1－4－1フォーメーションを完成させ、スペイン人スター選手ハビ･マルティネスが出場できないかもしれないという事態に備えて足首の負傷から復帰したばかりのフランク･リベリーとライバル、ドルトムントから獲得したばかりのスター選手マリオ･ゲッツェの連携を高めることが最重要課題となるだろう。
そして対するジョゼ･モウリーニョ率いるチームはといえば、今回の戦いは2個目となる同カップ戦のトロフィーを懸けた戦いをなる。そう、このイングランドの強豪として名を馳せているチームはこのカップ戦における戦績は対戦相手バイエルン･ミュンヘンをはるかに上回っている。先述のとおり、これまで3回チャレンジしながら1度もトロフィーを獲得したことがないドイツ勢に対してチェルシーはすでに2回のチャレンジで1度トロフィーを獲得しているのだ。さらに言えば、そのトロフィーを獲得した1998年の対戦相手はスペインの強豪中も強豪、世界一のサッカークラブとして世界中に広く知られているレアル･マドリードだったのだ。
だが、戦績の点だけを見れば確かに明らかな差がある両チームにも、共通点が無い訳ではない。まずはこの第38回目の開催となるカップ戦の前、オフシーズン中に互いに指揮官が交代しているということだ。獲得できる可能性がある栄えあるタイトルを目の前にして、奮い立たない指揮官はいない。ましてや、それがチームに加入したばかりの新指揮官（もっとも、チェルシーのモウリーニョ監督は新加入というよりは復帰だが）ともなればなおさらだろう。そのチームにタイトルをもたらし、自らの手腕を証明しようと思う気持ちが逆にプレッシャーとなりすぎ、必要な交代や戦術を取れないようなことにならないことを願うばかりだ。
ピッチ上での注目は当然、昨季チャンピオンズリーグ王者に輝き、リーグ優勝に加えシュツットガルトと戦ったDFBポカールも制して、3冠を達成する初のドイツ勢となったバイエルン･ミュンヘンのただでさえ十分すぎるほど強かったロスターに今夏の移籍市場で新たに加入したゲッツェ、チアゴらがスーパースター軍団にどのような融合を見せるのか？そして補強はシュウォーツァー、ファン･ヒンケル、シュールレと最小限に止めながらも、言うまでも無くトーレス、デンバ･バ、ランパード、マタといった才能あふれる選手たちがそのドイツのスーパースターたちが4度目にして悲願を達成するのを阻止するのか？
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(画像はCLでの対戦時のもの）
