2011年に行われたNFLドラフトではパンサーズはオーバーン大のキャム・ニュートンを指名。大学最終年にリクルート不正疑惑が取り沙汰されたことや、さらに過去の窃盗容疑や自身の軽はずみな発言なども重なり、素行の悪さなどが取り上げられ、過小評価する専門家が多かったニュートンだが、加入後いきなり新人シーズン最多パス獲得ヤード記録を更新。2年目となる今季は昨季地区王者、グリーンベイ・パッカーズ相手に自身のパス獲得ヤード記録を更新するなど、大活躍。パンサーズとこの若手ホープの評価は上がりっぱなしだ。
ニュートンの加入により見事に攻撃面を強化したパンサーズ、次の課題は守備面だった。もちろん、どんなに攻撃面が凄くてもそれだけで試合に勝てる訳ではないからだ。しかしその点もベン・ハートソック、デレク・アンダーソン、そして3月16日には注目の若手、ハルキ・ナカムラを加入させた事によって補えたはずだ。
凄まじい俊敏さ、それに適応力の高さや底知れぬ才能を見せ付けているナカムラは名前から分かる通り日系人。彼の両親であるリョウゾウ、カレン夫妻は二人とも日本からの移民だ。父、母ともに柔道の有段者で、彼の母は彼が幼い頃からヒザの故障の危険性が高いアメフトよりは柔道をやるよう勧め続けてきたという。
クリーブランド西部で幼少期を過ごしたナカムラ、フットボールの技術は通っていたカソリック系の男子高校で洗練されたようだ。そこでワイドレシーバー/ディフェンシブバックとしてプレーしたナカムラは、チームがオハイオ州内2位に導いた立役者として「オール・オハイオ」にも選出された。その後進学したシンシナティ大でも同じポジションをプレーし、同校が所属していたビッグ・イースト・コンファレンスの「オール・ビッグ・イースト」に選ばれた。
2008年のドラフトでは6巡目にバルティモア・レイブンズから指名されNFLデビュー。加入直後のシーズンは16試合に出場し12タックルを決めるなど、コーチやチームメイトからの評価も高かった。しかし不運にも2009シーズンに右足首を骨折し故障者リスト入り。2011年には再びケガで1ヶ月の休養を余儀なくされた。
新天地、カロライナ・パンサーズで秘められた可能性を出しきることを期待されているナカムラ、NFLで唯一の日本の血筋を持つ選手として、過去の挫折を払拭する活躍に期待したい。
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