私は結婚はしていても自分が家族を持てる気はしなくて、子供が出来ても出来なくてもやはりどうでもよく、主人が欲しいなら子供が出来ても良い程度に考えていました。
ある日、結婚前に私が脳ドックを受けたらMRI中に寝てしまった話を聞いて、主人も興味本位で脳ドックを受けてみたら脳腫瘍が見つかりました。
再検査には私も立ち会い、「脳の上部にスモモ大の腫瘍があり大血管に接触している」と大きさがピンと来ない説明をされました。最近になって、「このころはミカンMサイズだった(けど今はミカンLサイズ)」と言われたので、そっちの例えの方が分かりやすいかもしれません。
組織検査等はできないので(やるくらいなら摘出手術をした方が早い)「今、悪さするかもしれないし、このまま寿命まで悪さしないかもしれない」と言われ、主人は考えなくていいことは考えない性質なので一切考えないようにしていたから、面倒事には主人より少しだけ心構えが出来ている私が脳腫瘍の対処方法を調べていました。問題はどこまで調べても、頭蓋骨を開かなければ何も分からないに戻ってしまうことでした。
それでも子供を作ることは可能かどうかを確認する主人に対し、「それが影響するのかどうかも分からない」と、どこまでも白黒が付かない診断結果でした。
分からないのなら脳に異常が出る前に子供を作っておきたいと主人に言われ、それからは排卵日を計算するぐらいのことはして妊娠に挑んでいましたが、それから3か月経っても妊娠しなかったため、今度は産婦人科で不妊検査をすることにしていました。
ところがその事前検査で主人の生殖器官内に腫瘍が出来ていることが分かりました。
不妊検査のために行ったので、なおも妊娠が可能かどうかを質問する主人でしたが、妊娠よりもまず腫瘍が危ないほど大きくなっていると言われ、すぐさま行くようにと地元の大病院を紹介されました。
大病院へは再び私も立ち会って再検査を行い、「今日、これから今すぐにとは言わないが、早急に手術が必要」と言われ、慌ただしく準備をして数日後には入院。
生殖器官ごと取った方が良いようでしたが、まだ妊娠を考えていることを説明し、生殖機能は残す方向で開腹手術を行い、無事に腫瘍の摘出終了。生殖器官も無事でした。
あまり悪い方に考えない性質なのが幸いしているのか、主人は元気に術後生活を送っていました。
