先生→女性。身なりは露出度が高く、イメージでは妖艶。

助手→男性。幼い。しっかり者。

お婆さん→優しそうな感じ。

 

 

先生「ほら、しっかり持ちなさい。せっかく買った服を落としたらただじゃおかないわよ」

助手「そんなこと言われても!こんなにたくさん買う必要ないじゃないですか!」

先生「何を言ってるのよ。私は毎日違う服を着ていないと気が済まないの」

助手「だからっていつもいつも着た服を捨てないでくださいよ!だから出費もかさむんでしょ!」

先生「...細かいことを気にするとモテないわよ」

助手「余計なお世話です!」

先生「いいから、ほらほらキリキリ歩く」

助手「はぁ...分かりましたよ。まったく...ん?」

先生「止まらない止まらないほらほら」

助手「ちょっちょっ!お尻を叩かないでくださいよ!...少し待っていてください」

先生「あ、こら服を置くなって言ったのに!...まぁいいわ。...なるほど」

助手「おばあさん!大丈夫ですか?横断歩道一緒に渡りましょうね!あ、荷物は持ちますよ!」

お婆さん「あら、いいのかい。ご親切にどうも。優しい子ねぇ」

助手「いいんですよ!...あ、何か落としましたよ!これは...写真?」

お婆さん「えぇ、旦那と撮った新婚旅行の時の写真よ。随分昔のことだから、私のようなよぼよぼと比べると全然違うでしょうけど」

助手「いえいえ!とてもお綺麗ですよ!旦那さんもとても凛々しくて!」

お婆さん「ありがとうねぇ。嬉しいわぁ、そんなこと言ってもらえて」

助手「ほんとに素敵です!あ、そろそろ着きますね!」

お婆さん「本当にありがとうねぇ。そうだ、これあげるわ」

助手「わぁ...!おっきな蜜柑をこんなに!いいんですか?」

お婆さん「えぇえぇ...美味しいからいっぱい食べてちょうだいね」

助手「ありがとうございます!」

お婆さん「いいのよ。それじゃあね、ありがとうねぇ」

助手「はい!お気をつけて!」

先生「......」

助手「先生!こんなに蜜柑もらっちゃいましたよ!――――っていたっ!!」

先生「買った服を地面に置くなと言ったでしょうが」

助手「だ、だってぇ」

先生「はぁ...それで、大丈夫だった?」

助手「へ?何がですか?」

先生「何かされてないかってことよ」

助手「あるわけないじゃないですか。僕はおばあさんの手助けをしただけ...あれ?」

先生「何かポケットに入っていたかしら?」

助手「え、えぇ...さっきお婆さんが落とした写真が。でも、返したはずなのに...」

先生「...親切心も困りものね。早く帰るわよ」

助手「は、はい...」

先生「(結びつきの魔術ね。あの婆様、それだけ寂しいってことかしら。だけど、それを繰り返していたら...)」

先生「帰って荷物を置いたら、さっきの婆様に会いに行くわよ」

助手「え、どうしてですか?」

先生「勿論、その写真を返しに行くのよ。ついでに、蜜柑のお礼もしなくちゃね」

助手「返したいですけど...でも、住所も何も聞いてないので...」

先生「大丈夫よ」

助手「え?」

先生「必ず辿り着くわ。どんな道を通っても、必ず」

助手「は、はぁ...」

先生「それに、柑橘の香りが漂ってくるだろうから、それを辿れば問題ないわ」

助手「そ、そうなんですか?」

先生「えぇ。ほら、それならさっさと帰るわよ!早く持って動く!ほらほら!」

助手「分かりましたよぉ!まったく先生は人使いが荒いんだから...って、待ってくださいよ!せんせーい!」