母の味、って人それぞれ思い浮かべる料理があると思います。
私の小さい頃の食の記憶を辿ってみると、父が好きな湯豆腐や、お味噌汁を作る時に必ず鰹節を削ってお手伝いしたことが鮮明に思い出されます。
カンナの様な鰹節削り器で、あまりの鰹節の堅さに上手く削れなかったな…とか。
あの時の若い父と母の瞬間的な笑顔と、幼かった自分自身が思い出されます。
風邪をひいた時に、消化の良いものをと言って出てくるうどんの味も、お出汁の香りや味わいに安心感を覚えました。
私には20歳の息子がおりますが、「食べたいもの何かある?」と、聞くと大抵「リゾットが食べたい」と答えます。
彼が初めて母乳以外のものを口にしたのはミカンの絞ったもの。
そして離乳食は、細かく切ったいろいろなお野菜とご飯を、鰹の出汁で柔らかく煮たおじやでした。
味覚のベースには和食ならではの鰹出汁があるものの、息子のお袋の味はリゾットだそうです。
それは、一般的な日本食をあまり作らなかった我が家の家庭環境も影響しているのだと思いますが、数ある料理の中で、なぜリゾットなのか不思議ではあります。
息子のリクエストで作った今晩のリゾットは、イタリア米がなかったので、日本の無洗米で作りました。
こだわりといえばパルミジャーノレッジャーノ。
作る時に塊を削ってたっぷり入れます。
あっ!!今気が付きましたが、鰹節とパルミジャーノの共通点は削ること!笑
鰹節もパルミジャーノレッジャーノも、削りたては格別に美味しいということですね。
ブロッコリーでペーストを作って、旬のグリンピースを合わせて作りました。