『ツーリストファミリー』を観に行ってきました。
新人監督による低予算映画ながら、『RRR』の監督が称賛しているという噂。
原題は読めないけど、そのすぐ後に『TOURIST FAMILY』とでっかく出てきた。
127分のインド映画。
夜に紛れてスリランカからインドに密入国した一家。
夫ダルマダース(シャシクマール)、妻ワサンティ(シムラン)、2人の息子ニドゥ(ミドゥン・ジェイ・ジャンガル)とムッリ(カマレーシュ・ジャガン)。
ワサンティの兄プラカーシュ(ヨーギ・バーブ)を頼ってやって来たが、着いて早々、浜辺で警察官に見つかってしまう。
口が達者で機転が利くムッリのお手柄で、なんと見逃して貰えることに。
そしてプラカーシュの助けで、なんとかチェンナイで住むところを手に入れるが、なんと大家さんは警察官。
スリランカ人だとバレないよう、プラカーシュから喋らないよう言われるが、方言からケーララ人と間違われ、それで押し通すことに。
仕事を探し、いろんな出来事に遭遇するうちに、近所の人たちと交流が生まれていく。
そんな中、テロ事件を追う警察から疑われてしまい…。
冒頭に、不法移民を肯定するものではないことと、スリランカの言葉は古語で表現するとの断りが表示された。
インド映画特有の、ガチのダンス、ガチの歌はない。
状況に合わせたダンスと、心情を表す歌が流れるだけなので、ダンスも歌も邪魔にならない。
ベタではあるが、お人好しの善人が報われるあったかいストーリー。
序盤に起こった出来事が、後で回収される。
スリランカでの貧困から抜け出すため、家族を連れてインドにやって来たダース。
ワサンティは近所の人たちと真っ先に仲良くなっていく。
彼女を置いて国を出たことに苦しむニドゥ。
父に対して反感だけでなく、父に対して恩返しが出来なくなったことを悔やんでいるいい長男でもある。
ムッリは警察官や学校の先生をうまく手なずける頭がいい子。
家族想いでもあり、彼女が結婚してしまい落ち込むニドゥをダンスで励ます。
二股をかけられ彼氏と別れた大家さんの娘と、ニドゥはいい雰囲気に。
基本、悪人はほぼいない。
暴力を振るっていた警部くらい。
リチャードも実はいい人だったし、ダースの一家が疑われ、町に捜査の手が及んだ時も、大家の警察官は黙っててくれたし。
ご近所さんたちも、古語で警部を煙に巻き、誰も一家のことを告げ口しない。
そして、最初にムッリが言いくるめた、息子の名前がアーカーシュだと言っていた警察官(ラメーシュ・ティラク)。
町の人たちが古語を話す理由を理解し、またも一家を見逃してくれる。
この人が誰かに似ているんだけど、誰に似ているのか分からない。
ジェニーことラスティは飼い主のもとに戻らなそうだし、爆弾事件の犯人のこともほったらかしだけど、まぁ、いいかぁ。
監督と脚本のアビシャン・ジーヴィント、酔っ払いで嫌われ者の青年役で出演。
シャマランかよとツッコミたくなるほど、おいしい役だった。
これが長編デビューだそうで、今後に注目。
ユーモラスでハートウォーミングなストーリー。


