『越境者たち』を観に行ってきました。
猛暑日に雪山が舞台の作品を鑑賞。
フランス映画。
原題は『LES SURVIVANTS』で、“生存者たち”?
英題が『WHITE PARADISE』なのかな、邦題の下に書いてあった。
妻を亡くしたフランス人のサミュエル(ドゥニ・メノーシェ)は、娘レアを友人セドリックに預け、イタリアの国境を越えたアルプスにある別荘の山小屋に向かう。
その夜、何者かがガラスを割って山小屋に侵入する。
サミュエルともみ合って気を失ったのは女だった。
翌朝、亡き妻の上着を盗んでいなくなった女の後を追うと、フランス側にある難民施設に向かおうとしていた。
アフガニスタン人のチェレー(ザーラ・アミール・エブラヒミ)を放っておけず、成り行きから道案内を引き受けることに。
しかし、彼らを襲うのは雪山の脅威だけではなかった…。
わずかなセリフから脳内補完。
フランス映画なので説明は少ないだろうとは予想してたけど、予想以上だった。
サミュエルが無口すぎて、状況がよく分からない。
サミュエルは、あらすじに妻を亡くしたと書いてあったのに、その話が出てこない。
やっと出てきたのは、ステファノ(ルカ・テラッチャーノ)のセリフですごいちょびっとだけ。
チェレーは、自由を求める亡命者と書いてあったのに、ギリシャではぐれた夫アリの消息を追ってフランスにある難民施設を目指していて、ただの亡命者とはなんか違う。
アメリカ軍が現地の通訳を置き去りにした映画があるけど、アリはフランス軍の通訳をしていたのが、フランス軍が撤退後にタリバンから逃げるため国を出たらしい。
あらすじでは、サミュエルが山小屋に行ったらチェレーが避難していたような書き方をしてたけど、チェレーが山小屋に来たのはサミュエルが寝てる時。
なぜか家に不法侵入してきたチェレーを通報しないし。
サミュエルの知り合いステファノが連れていた、ジュスティーヌ(ヴィクトワール・デュボワ)とヴィクトル(オスカー・コップ)とシェパード。
なんでチェレーを追っていたのか分からない。
「狩りをする」と言ってたけど、それって密入国者狩りの事なんだろうか?
そうすると、サミュエルの口を封じなかった意味が分からない。
そもそも、ドゥニ・メノーシェの体型が山に慣れているように見えない。
途中から足を引きずるんだけど、役の上の設定なのか、ホントに足を痛めてるのか?
そもそも、あんな軽装で雪山に入るのは無謀すぎる。
何も装備を用意してない。
途中から手袋まで貸してあげるし。
山越えを成し遂げたサミュエルは、何か吹っ切れた様子。
悪い映画じゃないと思うけど、あらすじと映画本編のズレがいっぱいで気が散った。