この8月13日、ロシアのプーチン大統領が、択捉島を初めて訪問した。この行動は日本国内で様々な意見議論を巻き起こした。中でも、鈴木宗男議員の「北方領土はロシアのものである。」という説明は、悔しいけれど、正論に近いものと思われた。
ソ連は、第二次世界大戦終戦直後に日ソ不可侵条約を破り,北方4島を占領した。このことは、条約違反であるし、不法占拠である。ましてや、国力が衰えた時に条約を破って略奪するとは、全く信頼のおけない国である。原子爆弾を2つも落としたアメリカと同様に恐ろしい国である。そして、この不法占拠のまま現在に至っているわけであるが、実は、この不法占拠5年後の1951年9月、吉田茂内閣時に、サンフランシスコ講和条約で、日本はなんと千島列島の領有権を放棄しているのである。略奪され、不法占拠されたのになぜ領有権を放棄したのか、もちろんアメリカの強い圧力が有った事は当然のことではあるが、そこは、北方領土占拠は条約違反、略奪であるという犯罪行為を強く訴え、台湾、韓国は放棄しても、日本固有の領土は渡さないと、一命にかけても、守り通すべきことではなかったのか。厳しい言葉で言えば、吉田茂の責任である。当時の状況は知る由もないが、この千島列島の領有権の放棄に関し日本国内で反対意見は巻き起こらなかったのだろうか。さらに1956年、鳩山一郎内閣時に、日ソ共同宣言では、「現実的に平和条約締結後に歯舞島、色丹島を日本に引き渡す。」となっている。つまり国後島、択捉島はサンフランシスコ平和条約で日本が領有権を放棄したので、もはや、ソ連のもので議論の余地はない、歯舞島、色丹島に関しては返してあげましょう。と言っているわけである。この共同宣言でダメを押されたわけである。なぜなら、サンフランシスコ講和条約では、ソ連はそれを批准してないので、日本としては、「サンフランシスコ講和条約を批准した国に対しては、千島列島は放棄したが、ソ連に対しては放棄していない。」と屁理屈が言えたわけであるが、この共同宣言でそれさえも言えなくなってしまったのである。はたして、日ソ共同宣言は出す必要があったのか。
千島列島の領有権放棄に関しては、吉田茂の責任が大きいと思われるが、やむにやまれぬ理由で放棄したにせよ、やはりその責任はとるべきである。その後即座に辞任すべきであり、ましてや日本固有の領土を無償で譲渡した者の孫が、今尚、政財界で幅を利かせているのはどういうことか。そう言えば、麻生元総理は日本の水道事業をフランスに売り渡すかどうかで以前問題になった事があったようだが、孫も日本を売り続けるのか。なんとも悲しい事か。
その後田中角栄総理がブレジネフ大統領との会談で、4島一括返還で話が進んでいたが、田中角栄が倒れてからは、アメリカ隷属議員ばかりとなり、それを引き継げる総理は誰もいなくなった。
しかし北方領土返還の最大のチャンスが訪れる.それは、1991年のソ連崩壊である。ソ連はなんと東ドイツを西ドイツに無償で譲渡したのである。東ドイツの利権と比べれば、北方領土などは微々たるものであり、日本国民は返還されることを期待し、マスコミも、こぞってそのムードを盛り上げた。しかしある日を境に、突然その報道はなくなり、何があったのかわからぬまま、国民に何も知らされぬまま、返還は春雪のごとくあっという間に消え去ってしまった。その当時の日本の総理は海部俊樹総理であり、その後ろには小沢一郎幹事長がいた。何をしていたのであろうか。
ソ連崩壊及びドイツの統一は、アメリカの力によって成し遂げられたことである。ドイツ統一後、船上で米ソ会談が行われたように記憶している。当時のレーガン大統領と中曽根康弘元総理は、「やすやすローン」と緊密な関係ではなかったのか。サンフランシスコ講和条約でアメリカの圧力により北方領土を放棄せざるえなかったわけで、今回はそのアメリカの力で日本に返還させていただけないでしょうか。とレーガン大統領に話を持っていけば、アメリカの考え一つで、返還はかなっていただろう。しかしかなわなかった。なぜか。その第一は、アメリカに北方領土を日本に返還させる意図がなっかこと。第2に日本の中曽根康弘元総理、および竹下登総理が、北方領土を取り戻す、という愛国意識がなく、アメリカの意思に素直に従ったことだ。 当時のソ連の状況からして、北方領土を占拠し続けるという強い意志などなかったと思われる。つまりこの時もアメリカが、北方領土をロシアのものとしたわけである。ソ連崩壊後は北方領土のロシア人は困窮し悲惨な状況だったと思われる。それを日本国民の税金で援助し家まで立ててやった議員がいる。ロシアに帰る費用は援助しますよと言うならいいが、略奪占拠民に家まで建ててやるとはどういうことか。
北方領土問題となると日本の一般人はソ連が悪い、ロシアが悪いと、威勢よく話をするわけであるが、過去の売国政治家、アメリカに対しては、何も言えないわけで、それでは、正しい理解とは言えない。売国奴政治家、およびアメリカに対しては、厳しい目を向けなければならない。サンフランシスコ講和条約、日ソ共同宣言を踏まえれば、国後、択捉島に関し1956年まではソ連の不法占拠であるがその後は不法とは言いにく、略奪占拠状態と置き換えるのがいいだろう。歯舞島色丹島に関しては、不法占拠状態と言っていいと思う。
では今後日本国民としてどのように対処すればよいのか。まずは、ロシアだけでなく、アメリカの本当の恐ろしさを理解する事、そして、売国総理を厳しく糾弾することである。それを理解したうえで、北方領土略奪占拠をロシアとアメリカに訴え続けることである。そこで、2島返還か、4島一括返還かになるわけだが、私は、選択は、4島一括返還しかないと思う。2島返還にて、平和条約を締結したとしても、かつて不可侵条約を破って、4島を略奪した国である。そんな国と平和条約を締結しても、またいつ破るかわからない。アメリカが良いというからもらったんだ。と言い訳するかもしれないが、またアメリカが良いと言ったら悪事を働くのかと信頼が持てないわけである。ロシアがもし日本と平和条約を締結したいなら、過去の過ちをしっかり認め「過去の略奪行為を申し訳なく思います。4島一括返還いたします。平和条約を結びましょう。」というのが、信頼できる人の道だと思う。
ロシアもアメリカも日本を見下しており,現況では4島一括返還はあり得ないであろう。その時が来るのを待ち続けなければならない。その時、4島一括返還となるように、アメリカに対し、しっかり物が言える国になっていなければならない。
最後に注意しておかなければならないこととして、ドイツは統一したのに、なぜ北方領土は日本に返還されなかったかという事を理解しなければならない。私の推論では、ロシアと日本の対立状態を継続するために返還がなされなかったとみるべきである。
台湾、尖閣問題で、中国と対立し、北方領土問題でロシアと対立し、第3次世界大戦の御膳立てに成ってはいまいか。北方領土問題では、決して熱くなってはいけない。領土問題から、戦争に引き込まれてはならない。今、日本にできる選択肢は来るか来ないかわからないその日をゆっくり待つしかない。という事である。
2026年8月22日