知ることも無く、得ることも無い
もともと得られるべきものは何も無いからである
菩薩たちは、「智慧の波羅蜜」に依拠しているがゆえに
心にこだわりが無い
こだわりが無いゆえに、恐れも無く
転倒した認識によって世界を見ることから遠く離れている。
過去、現在、未来(三世)の仏たちも「智慧の波羅蜜」に依拠するがゆえに
完全なる悟りを得るのだ。
それゆえ、この「智慧の波羅蜜」こそは
偉大なる呪文であり、
偉大なる明智[2]
の呪文であり、
超えるものなき呪文であり、
並ぶものなき呪文であり、
すべての苦しみを除く。
〔なぜなら〕真実であり、偽りなきものだからである。
〔さて、〕「智慧の波羅蜜」という呪文を説こう、
すなわち呪文に説いて言う:
"ガテー、ガテー、パーラガテー、パーラサンガテー、ボーディ、スヴァーハー"
(往ける者よ、往ける者よ、彼岸に往ける者よ、彼岸に正しく往ける者よ、 菩提よ、ささげ物を受け取り給え)
〔以上が〕般若心経〔である〕。