フルーティストという人種はフルートを始めたその日から、いかにアンブッシャの
穴を小さくコンパクトにするかを考え始めます。
従って熟練者になればなるほど、この技術に長けてきます。
長年フルートを吹いていると、唇周辺の筋肉も発達し、あまり力を入れなくても
脱力した状態で小さな穴を保てるようになります。
脱力状態で小さな穴が楽に開けられるという事は、滑らかに透明感のある澄んだ音色が
出せるようになった、とも言えるのです。
これほどに熟達してくれば、唇の自由度が上がり、ある程度息の状態に唇の穴が
追従して来るようになります。
これであなたも一端のフルーティスト。
しかし、なぜ誰もが美しい音を目指したにも関わらず、ピアノとフォルテの
ダイナミックレンジが確保されていないのでしょうか?
楽器の特性?
強く吹くと音程が高くなるし、弱く吹くと下がる。
それを、楽器の角度や顎や・・etc で修正して・・
これまでの道のり、本当に大変でしたね。
そういう僕も、この問題を一生抱え込んで生きています。
なぜこんな事態に陥ってしまったのでしょう?
それは、我々がフルーティストとしての教育を受けてきたからです。
フルーティストには呪縛があります。
そう、フルートを持ったその日からずっと今日、今この瞬間も持ち続けている固定観念!
唇の穴を何があろうとコンパクトに保とうとする、その習性と意識こそが、フルートの可能性を
大幅に奪ってしまう最大の要因なのです・・・つづく